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アカデミー福島が残留を決める 高円宮杯U-18プレミアリーグEAST
2014年12月08日
ピックアップマッチ
JFAアカデミー福島 1-0(前半0-0、後半1-0) 三菱養和SCユース
高円宮杯U-18プレミアリーグは12月7日(日)にEASTの第18節を開催し、JFAアカデミー福島(静岡)は三菱養和SCユース(東京)とのプレミアリーグ残留を懸けた一戦に臨みました。
序盤、試合の主導権を握ったのは、ホームのアカデミー福島。ピッチを広く使ってボールを動かし、相手ゴールに迫ります。7分に草野侑己選手がドリブル突破からシュート、8分には高森大夢選手のシュート気味のクロスに加賀山泰毅選手が飛び込むなど、際どい場面をつくりました。一方、残留するには2点差以上の勝利が必要の三菱養和も30分過ぎから徐々に流れを引き寄せます。しかし、40分に伊東駿選手が放ったシュートはゴールポストに嫌われ、44分に下田悠哉選手が迎えたチャンスも得点にはつながりません。両チーム共に無得点のまま前半を折り返しました。
後半は「『ああしておけばよかった』と後悔することのないよう、全力を尽くそう」と中田康人監督の檄を受けたアカデミー福島が堅守速攻でゴールを狙います。先制点がほしい三菱養和にサイドを突破されても、金城ジャスティン俊樹選手とGKの似鳥康太を中心にゴール前を固め、相手に隙を与えません。71分、三菱養和の最終ラインの裏に抜け出した加賀山選手がペナルティーエリア内で倒されて、PKを獲得。加賀山選手が自ら決め、アカデミー福島にリードをもたらします。先制点を許し、後がなくなった三菱養和はDF池田樹雷人選手を前線に上げ、なりふり構わず得点を狙いました。しかしサイドや最終ラインからの放り込みなどは単調な攻撃が増えに終わり、アカデミー福島を崩すことができません。強引に相手ゴールに迫るも得点を生むことはできず、試合はこのままタイムアップ。アカデミー福島のプレミアリーグ残留と、三菱養和のプリンスリーグ降格が決定しました。
監督・選手コメント
中田康人 監督(JFAアカデミー福島)
今シーズンの目標であるプレミアリーグ残留を達成することができて良かったです。今年はシーズン序盤に苦しみましたが、選手たちが自分の実力を認識した後、良い意味で開き直ることができ、中盤以降の巻き返しにつながったと思います。終盤は安定感が増して、崩れる試合も減りました。牛歩のごとく一歩ずつ進んでこられたことが大きいです。最後の試合を無失点に抑えられたことも、とてもうれしく思います。
似取康太 選手(JFAアカデミー福島)
このチームのために、自分が最後にできるのは無失点で試合を終えることでした。6年間、チームで培ってきたものを感謝の気持ちで表したいと思いながらプレーしました。チームでは、今できることを最大限発揮することの大切さを学びましたし、物事がうまく回らないとき、いかにポジティブな姿勢を保つことができるかを含め、この経験はプロに行ってからも生きると思います。後輩たちには、僕らの「泥臭さ」を受け継ぎたいです。そして、そこに彼らのカラーを加えていってほしいです。
山本信夫 監督(三菱養和SCユース)
勝たなければいけない状況でしたが、まずはしっかり守ってからチャンスをうかがう狙いでした。プラン通りに試合が進んでいましたし、選手たちはよく戦ったと思います。昨年のチームと比べて攻撃面ははるかに進歩しました。また、個人としても点を取るべき選手が取ってくれました。ただ、プレミアリーグという高いレベルで、チーム全員で守る粘り強さや苦しい時間を耐える力が足りなかったことも事実です。この課題を克服して、またこの舞台に戻ってきたいと思います。
ディサロ 燦シルヴァーノ 選手(三菱養和SCユース)
ハーフタイムに「試合が終わったときに勝っていればいい」と話していたのですが、やはり前半のうちに点を取って、相手にプレッシャーをかけたかったです。後半、監督から「慌てるな」という声も出ていましたが、自分たちは焦って長いボールが送る回数が増え、相手からすれば楽な試合展開になってしまいました。先輩たちがプレミアリーグの舞台を与えてくれたことに感謝していますし、自分たちも後輩たちに最高の舞台を残してあげたかったのですが、それが叶わずに残念です。この悔しさを大学生活で生かし、必ずプロのピッチでリベンジできるよう頑張ります。
その他の試合結果
清水エスパルスユース 1-2(前半0-0、後半1-2) 柏レイソルU-18
流通経済大学付属柏高校 1-2(前半0-1、後半1-1) 東京ヴェルディユース
市立船橋高校 2-1(前半0-0、後半2-1) コンサドーレ札幌U-18
鹿島アントラーズユース 2-1(前半2-0、後半0-1) 青森山田高校
清水エスパルスユース(静岡)と柏レイソルU-18(千葉)の試合は、古賀太陽選手の決勝点で柏に軍配が上がりました。連勝中の東京ヴェルディユース(東京)はトップチームに昇格することが内定している中野雅臣選手と三竿健斗選手のゴールで流通経済大学付属柏高校(千葉)に勝利。コンサドーレ札幌U-18(北海道)は市立船橋高校(千葉)に敗れたものの、9位の三菱養和も勝点を積み重ねることができなかったため、札幌の残留が決まりました。鹿島アントラーズユース(茨城)は平戸太貴選手の得点で青森山田高校(青森)との一戦に競り勝ち、3位でシーズンを終えています。
チーム紹介
高円宮杯U-18プレミアリーグに参加する全チームの普段の練習模様を取材。
コンサドーレ札幌 『 これぞ育成の札幌。未来を見据えたチーム作り 』
流通経済大学付属柏高校 『 個性と個性がせめぎ合う場所 』
京都サンガF.C.U-18 『 サッカーも学校生活も、常に全力で打ち込む日々 』
柏レイソルU-18 『 刺激的な環境で、たくましさを育むポゼッション集団 』
富山第一高校 『 自主性を重んじ、互いに刺激し合うのが富一流 』
東山高校 『“怖い”指揮官が慕われる理由』
市立船橋高校 『 グラスポの日常に、強さの真髄を見る 』
JFAアカデミー福島 『 環境に感謝しながら、サッカーに打ち込む日々 』
ヴィッセル神戸U-18 『悩み、戦い、そして帰る憩の我が家へ』
東京ヴェルディユース 『 ヴェルディをヴェルディたらしめる成長サイクル 』
京都橘高校 『 京都橘を“大人”に変える大事な日常 』
セレッソ大阪U-18 『 “走るセレッソ”が見据える、世界基準という未来 』
青森山田高校 『厳しい日常の中から、青森山田の強さが生まれる』
名古屋グランパスU18 『 好調・名古屋U18の、“叱らない”指揮官と意識の高い選手たち』
ガンバ大阪ユース 『今季のG大阪ユースに共存する"明るさと厳しさ" 』
三菱養和SCユース 『プレミア唯一の街クラブ、そのたくましさの秘密』
サンフレッチェ広島F.Cユース 『 誇りと伝統の広島ユース。プロを夢見て研鑽を積む日々』
鹿島アントラーズユース 『 トップチームと下部組織、縮まった両者の距離』
清水エスパルスユース 『変幻自在の清水ユース、頂点に立つために必要なこと』
東福岡高校 『 高校総体優勝。伝統に裏打ちされた”ヒガシ”の強さ 』
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