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柏はホームで連勝、浦和はアウェイで3敗目 ~ACLグループステージ第3節1日目~
2015年03月18日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2015は3月17日にグループステージ第3戦を行い、柏レイソルは山東魯能(中国)にDF輪湖直樹選手の後半アディショナルタイムの勝ち越し弾で2-1の勝利を収めました。一方、アウェイに乗り込んだ浦和レッズは北京国安(中国)に2-0で敗れました。
ホームでの連勝で柏は2勝1分けで勝点を7に伸ばしましたが、全北現代(韓国)がビン・ズオン(ベトナム)に3-0で勝ったため、得失点差でEグループの首位の座を全北に譲りました。山東は1勝2敗となり勝点3のままで3位。ビン・ズオンは3連敗で4位です。
試合開始から優勢に進めたい柏でしたが、立ち上がりは勢いのある山東に押し込まれます。開始早々に柏DFが山東のMFワルテル・モンティージョ選手にボールを奪われてシュートまで持ち込まれましたが、GK菅野孝憲選手の好セーブで救われました。
その後柏は10分過ぎ頃からペースを掴むと、FW大津祐樹選手やFW工藤壮人選手らのシュートで相手ゴールを脅かします。先制点は前半23分でした。ペナルティエリア右から放った工藤選手のシュートが相手DFの足に当たってファーポストへ流れると、走り込んだMF武富孝介選手が右足で合わせてゴールに流し込みました。柏はさらに、33分にDFエドゥアルド選手が輪湖選手のFKにヘディングでクロスバーを叩く場面を作りますが、追加点を奪えないまま、前半を1-0で折り返します。
後半に入ると、反撃に出た山東に立ち上がりから押し込まれ、51分には柏DFのクロスボールのクリアミスがFWモンティージョ選手に渡り、これを決められて同点にされます。柏は工藤選手が57分に武富のパスから、60分には大津選手のパスを受けてシュートを放ち、66分にはDFキム・チャンス選手が右サイドからシュートを狙いますが、山東の中国代表GKワン・ダーレイ選手を中心に阻まれます。柏を勝点3差で追う山東は激しくボールを奪いにかかり、豊富な運動量のMFワン・ヨンポー選手を上がり目の中盤から後半は右サイドにシフトして素早い攻撃をしかけます。
しかし柏も、MF太田徹郎選手、FWクリスティアーノ選手をベンチから送り込み、攻撃の手を緩めません。
そして後半アディショナルタイムに入ると、太田選手が左から内側へ切り込んで工藤-クリスティアーノとつなぎ、最後はクリスティアーノ選手のクロスに輪湖選手がゴール前へ飛び込んで頭で合わせてゴールネットを揺らし、勝ち越しを決めました。
一方、北京に乗り込んだ浦和ですが、序盤から相手に押し込まれ、GK西川周作選手を中心に凌ぐ苦しい展開が続きます。FW武藤雄樹選手がミドルシュートを狙う場面もありましたが決めきれず、前半を0-0で折り返します。後半も相手の攻勢は続き、55分にはFWヤムダノビッチ選手にペナルティエリア内でシュートを打たれましたが、西川選手の好セーブに助けられます。しかし78分、西川選手がヤムダノビッチ選手とロングボールを競り合ってこぼれたボールをMFバタージャ選手に拾われて先制点を決められ、後半84分にも交代出場のFWユ・ターパオ選手に追加点を許してしまいます。浦和は73分と82分にFW石原直樹選手がヘディングで決定機を作り、ゴールを狙いましたが、枠を捉えることができませんでした。
この敗戦で浦和は3連敗でGグループ4位から抜け出せず、一方の北京は勝点を9に伸ばしました。いずれも勝点3の水原三星(韓国)とブリスベン・ロアー(オーストラリア)は、18日の対戦です。
また、18日にはガンバ大阪がホームでブリーラム・ユナイテッド(タイ)と、鹿島アントラーズが中国で広州恒大と対戦します。
監督・選手コメント
吉田達磨 監督(柏レイソル)
今日の試合に勝てて良かったと思います。厳しい試合で、「これがACL」という戦いでした。基本的には我々が思った通りの得点であり、崩しであり、組み立てを選手たちが披露してくれました。攻撃すれば相手にスペースを与えることにもなりますが、選手たちはそのリスクと戦いながらトライしてくれました。その姿勢を称えたいと思います。立ち上がりに押される場面もありましたが、選手たちは相手の攻撃を見ながら、自分たちのプレーを出して、後半の相手の変更にもうまく対応してプレーしてくれました。先日の仙台戦でDF増嶋(達也)が軽くない怪我をしてしまい、ここまでの彼の成長とチームへの貢献を考えるととても残念だったのですが、今日の午前の練習に顔を出してくれていました。それがチームにモチベーションを加えたかどうかは分かりませんが、今日の試合、彼のためにも勝てて良かったと思います。
DF 輪湖直樹 選手(柏レイソル)
今日はホームでの試合だったので勝ちたかったですし、絶対に勝たなくてはいけない試合だったので、勝てて良かったです。(得点場面は)残り時間も少なくなっていたので、チャンスはあと1、2回だろうと思っていました。前にスペースが見えたので飛び込んだら、クリスティアーノからボールが来て、決められて良かったです。中国のチームはブラジル人選手もいて、個人技もあることは分かっていたので、その中でレイソルの良さを出すことを考えてプレーしました。最後にしっかり勝ちに持って行くことが出来て良かったのですが、個人的には決定的なミスもあったので、あまり満足していません。そういう点にしっかり取り組んで、グループステージ残りの3試合に臨みたいと思います。
MF 大谷秀和 選手(柏レイソル)
グループステージで3連勝していないので満足はしていませんが、大事なのはライバルチームに勝点を積み上げさせないことなので、一巡して2勝1分けなのは非常にポジティブだと思います。次に自分たちがしっかり結果を残して、全北現代も勝てば2チームが決まるので、4戦目で決めるつもりで中国に行くつもりでいます。そうなるように一日一日の練習で全員が成長するようにしたいと思っています。
クカ 監督(山東魯能)
柏は守備も良く、攻撃もパスからシュートまで流れるような組み立てで、我々は非常に苦しめられました。柏に先制された後、後半1回のチャンスで同点にすることができたのですが、最後に失点してしまい、非常に残念です。我々のディフェンスも悪くないと思っているので、あのゴールは柏を褒めるべきでしょう。最後までチャンスをものにしようとしましたが、決めきれませんでした。ベストは尽くしました。残りの3試合で結果を出したいと思います。
AFCチャンピオンズリーグ2015