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浦和、柏ともに引き分けで次節へ ~AFCチャンピオンズリーグ第4節2日目~
2015年04月09日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2015グループステージ第4節2日目の試合が4月8日(水)に行われ、グループGの浦和レッズはホームで北京国安(中国)に1-1で引き分けて初の勝点1を手にし、ノックアウトステージ進出への望みをわずかながら残しました。
一方、グループEの柏レイソルは中国で山東魯能と対戦して4-4で引き分けて、グループステージ突破決定は次節以降に持ち越しとなりました。
ここまで3連敗で勝点がなく、この試合で負けると大会敗退が決まってしまう浦和は、3連勝無失点でグループ首位を走る北京と対戦。前半は北京にボールキープを許し、無理をせずに試合を進める北京ペースの展開になります。
北京はFWパブロ・バタージャ選手やFWデヤン・ダムヤノビッチ選手ら主力をベンチに置き、スウェーデン代表経験もあるFWエルトン・フェイズラフ選手とFWシャオ・ジアイー選手を中心に攻め、33分に、右CKからファーサイドに走り込んだFWユー・ダーパオ選手がヘディングで合せて先制します。
浦和は攻め急ぐあまり、ボールを獲りに行くも、相手に交わされてカウンターを浴びる場面を何度か作られ、なかなかペースを掴めません。
それでも、29分にMF橋本和選手の折り返しにMF石原直樹選手がゴール前に飛び込んでボレーで合わせ、36分にはMF柏木陽介選手がシュートを放ちますが、いずれもゴールネットを揺らすことはできません。
反撃に出たい浦和は、後半開始からMF関根貴大選手を投入すると攻撃にリズムが出て、球際の激しさも戻ります。
さらに66分にFW高木俊幸選手、72分にはMF阿部勇樹選手がベンチから入ると攻撃が活性化。そして74分、高木選手がペナルティエリア外から相手ゴールを脅かすシュートを放ち、CKチャンスを得ます。このCKにDF槙野智章選手が頭で合わせて、同点弾でゴールネットを揺らしました。
浦和はその後も攻め続け、81分には李選手、85分には関根選手が決定機を作ります。90分には柏木選手が森脇選手の折り返しにヘディングで合わせましたが、相手GKに阻止されて、追加点を奪うことはできませんでした。
引分けに終わり、北京は勝点10でグループ首位をキープ。もう一方の試合でブリスベン・ロアー(オーストラリア)を3-1で下した水原三星ブルーウィングス(韓国)が勝点7で2位とし、3位のブリスベンに勝点3差をつけました。浦和は勝点1で4位のままです。
柏は点の取り合い
一方、勝てば13年大会以来のグループステージ突破が決まる柏は、負けると敗退が決まってしまう山東との対戦で、点の取り合いになりました。
試合開始4分でFKからFWワン・ヨンポー選手に決められて先制を許しますが、29分にFWレアンドロ選手がDFの間を切り込んで同点に。その6分後にFW工藤壮人選手がレアンドロ選手の縦パスに飛び込んで右足を合わせて2-1とし、さらに30分にはFWクリスティアーノ選手がドリブルで持ち込んでゴールネットを揺らし、3-1のリードを奪います。
しかしその4分後、負けが許されない山東に押し込まれ、MFジュニオール・ウルソ選手のゴールで1点を返されて2-3に。さらに37分にはGK菅野孝憲選手がペナルティエリア内で間接FKを与えてしまいます。山東はそのセットプレーから、この日好調のFWワルテル・モンティージョ選手が同点弾を叩き込み、前半を3-3で折り返します。
後半に入ると柏は山東にサイドを攻め込まれ、49分には柏DFがペナルティエリアでクロスボールを受けに入った相手を倒したとしてPKを献上。これをFW楊旭(ヤン・シュ)選手に決められて4-3にされてしまいます。
しかし柏は、76分にクリスティアーノ選手がFKを決めて同点にしました。その後も互いにゴールチャンスはあったものの、決めきれずに引き分けました。
この結果、柏は2勝2分けで勝点は8。この日もう一つの試合でビン・ズオン(ベトナム)と1-1で引き分けた全北現代と、勝点で並びながら得失点差で2位につけて、3位の山東には勝点差を4としました。ビン・ズオンは勝点1で4位です。
次節は4月21、22日に開催され、いずれもホームで浦和は水原三星と、柏は全北現代と対戦します。
監督・選手コメント
ミハイロ・ペトロビッチ 監督(浦和レッズ)
非常に残念な結果です。立ち上がりは相手の方が出足も良くて、我々は良い入り方ができず、CKから失点してしまいました。ただ、その後はしっかりボールを獲って試合の主導権を握り、特に後半のプレーは早いテンポで、我々が理想とするサッカーを出せたと思います。チャンスも作れたのですが、最後のところで精度が足りず、1-1の結果で終ってしまいました。選手の怪我やコンディションで、関根選手以外はこの先発しか選択の余地がなかったのですが、交代はうまく行ったと思います。阿部選手を交代で最終ラインへ入れて、左サイドにポジションを上げた槙野選手から良いクロスが入って際どい場面も作れました。後半のプレーは勝ちに値するものだったと思います。このようなプレーをしてくれた選手たちを誇りに思っています。
DF 槙野智章 選手(浦和レッズ)
ホームでしたし勝点3を獲るべく試合したのですが、引き分けで終って勝点1でした。結果が全てだと思いますが、今日の後半のサッカーは自分たちの目指すものだったと思っています。(後半途中でポジションを変えて)監督からの攻撃を活性化してほしいというメッセージだと思ったので、チームにアクセントを加えようと思ってプレーしました。結果が勝点1ということは、自分たちに何かが足りなかったということだと思います。グループステージはあと2試合ですが、チームは誰も諦めていません。挑戦し続けます。
FW 石原直樹 選手(浦和レッズ)
勝たなければいけない試合だったので、取れなかったことは悔しいですし、残念です。セットプレーから先に失点して、自分たちで苦しい試合にしてしまいました。後半、李選手を起点に良い攻撃ができていたので、前半でもう少しそういう動きができて得点できていたら、もっと違った展開になっていたと思います。相手と差はないと思うのですが、勝ちきれませんでした。もっとチームとしてできると思うのに、結果につながらないので、それが悔しいです。
グレゴリオ・マンツァーノ 監督(北京国安)
厳しい試合で、今日の試合は昨日私が予想した通りになりました。前半、我々が良いパフォーマンスをしましたが、後半はレッズが良い戦いをしたので、1-1の結果は妥当だと思います。前半我々に追加得点のチャンスがあったのですが、それを決められなかったことも、両者の実力を示していると思います。選手のコンディションを考慮して、前の試合から先発を5人入れ替えましたが、今日先発した選手たちはコンビネーションも良く、いいプレーをしてくれました。グループ首位で次のラウンドへ進みたいので、次のブリスベン戦が重要になりますが、その前に、まずはリーグ戦をしっかり戦いたいと思います。