ピックアップマッチ

柏レイソルU-18　0-0（前半0-0、後半0-0）　大宮アルディージャユース

高円宮杯U-18プレミアリーグEASTが4月11日（土）に開幕し、昨年の覇者・柏レイソルU-18（千葉）は大宮アルディージャユース（埼玉）と対戦しました。

柏はプレミアリーグ昇格初年度の昨年、パスサッカーを結実させて、EASTを制しました。対する大宮も、U-12、U-15年代から一貫してポゼッションサッカーを磨いており、今年のチームはパスをつないで相手を崩す戦術に絶対の自信を持っています。ボールを保持して主導権を握ろうとする両チームの対戦は緊迫した展開となりました。

サイドで攻撃の起点をつくりたい柏に対して、大宮はサイドバックが攻撃参加を自重して隙を与えず。中盤では素早く相手の縦パスに寄せ、柏の攻撃陣から自由を奪います。こう着状態が続く中、最初の決定機をつくったのは大宮です。前半アディショナルタイム、黒川淳史選手のスルーパスを受けた川田拳登選手がシュートを放ちますが、枠をとらえることはできません。

後半は大宮が徐々にペースアップ。中盤の底に入った山田陸選手がボールを散らし、相手を押し込む時間が長くなります。対する柏は組織立った守備でこれに対応しながら、攻撃のチャンスをうかがいます。71分には、右サイドでボールを持った白川恵士朗選手が浮田健誠選手との連係からシュート。得点への意欲を見せました。

スコアレスのまま迎えた終盤、「少し疲れが出ていた」（下平隆宏監督）という柏に対して、大宮が右サイドを起点に猛攻を仕掛けます。しかし、伊藤彰監督が「相手のゴール前での粘り強さはさすがだった」と振り返る通り、大宮は柏守備陣の体を張った守りに遭い、ゴールを陥れることはできず。試合は0-0のままタイムアップを迎えました。

監督・選手コメント

下平隆宏 監督（柏レイソルU-18）
ある程度、予想していた展開になりました。もう少しボールを持てるだろうと思っていたのですが、そこは今後改善できるでしょう。リーグ屈指の破壊力を持つ大宮のアタック陣を無失点で抑えてくれました。最終ラインに3年生がいない中、「よくやった」と褒めてあげたいです。最後まで戦い抜くことができ、次につながる試合になります。選手たちが試合をこなしてプレミアリーグに慣れてくれば、落ち着いて試合を進められると思います。

下澤悠太 選手（柏レイソルU-18）
この一戦に向け、選手同士の距離感、守備時に帰陣することなど規律を重んじて準備してきました。試合では、自分たちと同じようなスタイルの相手に対して、攻撃が少し単調になってしまい、自分たちの長所を出すことができませんでした。今日の試合ではボールを失う回数が多かったので、ボールを持つことに関してもっと突き詰めていきたい。試合をこなしながら、どんどん成長していければと思います。

伊藤彰 監督（大宮アルディージャユース）
勝ちたかったです。決定力が足りず、最後のところでの精度を上げていかないとダメだと痛感しました。選手たちも悔しい思いをしているはずですし、次につなげてほしいです。柏はチームとして守り、ボールを持ったら、しっかり攻撃を組み立ててくる。本当に怖さのあるチームでした。今後、私たちに対して守備を固めてくるチームと戦うこともあるかと思いますが、それも想定して練習を積んでいます。今後も攻守両面で上積みを図るだけです。

黒川淳史 選手（大宮アルディージャユース）
前半はボールを握られ、我慢する時間が長くなったのですが、途中から自分たちのリズムを取り戻すことができました。ただ、守備陣が守ってくれていた中で、僕ら攻撃陣が得点できなかった点は悔しいです。柏は、大宮と似たスタイルのチームなので、みんな絶対に勝とうと気合いを入れていました。個人的には2列目から飛び出し、チャンスに絡みましたが、全然満足していません。次節以降は、必ずチャンスを得点という結果につなげたいと思います。

その他の試合結果

JFAアカデミー福島　1-3（前半0-1、後半1-2）　清水エスパルスユース
市立船橋高校　1-0（前半0-0、後半1-0）　コンサドーレ札幌U-18
FC東京U-18　0-1（前半0-0、後半0-1）　鹿島アントラーズユース
流通経済大学付属柏高校　1-2（前半0-1、後半1-1）　青森山田高校

昨年、リーグ最終節に残留を決めたJFAアカデミー福島（静岡）は清水エスパルスユース（静岡）と対戦。SAMURAI BLUE（日本代表）のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が視察に訪れた一戦は、福井悠陽選手の2得点などで清水が3-1の勝利を収めました。市立船橋高校（千葉）は、工藤友暉選手が挙げた1点を守り切り、コンサドーレ札幌U-18（北海道）に勝利。鹿島アントラーズユース（茨城）も垣田裕暉選手の決勝点で、FC東京U-18（東京）を1-0で下しています。流通経済大学付属柏高校（千葉）と青森山田高校（青森）による高体連勢同士の一戦は、青森山田が2点目となるゴールを後半に決め流経大柏を振り切り、今季初勝利を挙げました。