ピックアップマッチ

履正社高校　1-3（前半1-0、後半0-3）　東福岡高校

高円宮杯U-18プレミアリーグWESTは9月12日（土）、13日（日）に第14節を開催し、履正社高校（大阪）と東福岡高校（福岡）が対戦しました。

両校の対戦は、今年3度目。東福岡のホームで行われた第5節、8月の全国高等学校総合体育大会（インターハイ）の準々決勝ともに、東福岡が完封勝利を収めています。今回の対戦で、この2試合のリベンジを狙う履正社でしたが、序盤は持ち前のボール回しが機能せず。ミスから東福岡のカウンターを受ける場面が目立ちましたが、相手のサイド攻撃を複数で抑え込み、失点を回避します。苦しい時間をしのぎ切ると、37分、MF田中駿汰選手のインターセプトから素早くペナルティーエリア内に通したパスをFW菅原大空選手が決めて、履正社が先制に成功しました。

対する東福岡は、「失点してから、寄せが速くなった」と森重潤也監督が振り返ったように、後半に入って、守備の状態が上向きに。中盤でパスカットするとテンポ良くパスをつなぎ、サイド攻撃からチャンスをつくります。54分には相手を左右に揺さぶると、最後は中央のMF中村健人選手がミドルシュートを叩き込み、試合を振り出しに戻しました。東福岡は続く57分にも自陣からのロングフィードからMF三宅海斗選手が右サイドを破り、相手GKをおびき寄せてゴール前にパス。これをMF橋本和征選手が押し込んで2-1とすると、70分には右CKのこぼれ球を三宅選手が右足で合わせ、リードを2点に広げました。

逆転を許した履正社は積極的に交代のカードを切って試合の流れを取り戻そうとしますが、最後まで攻撃がかみ合わずにタイムアップ。「高校選手権予選の前に、同じ高体連のチームには負けていられない」（森重監督）と意気込んでこの一戦に臨んだ東福岡に軍配が上がりました。

監督・選手コメント

平野直樹 監督（履正社高校）
相手の方が球際や細かい部分でサボらず戦っていたと思います。自分たちは足先だけでプレーすることが多く、いくら技術があっても、それでは勝敗を分ける力にはなりません。高い技術に魂を入れてプレーしないとダメなのに、それを出せませんでした。また、サッカーでは駆け引きが大事で、状況に応じてゴールを目指すべきなのに、無駄に裏へのボールを蹴ったり、パスをつなげる場面でつながなかったり、判断の悪さが目立ちました。

林大地 選手（履正社高校）
お互いに試合の入り方が悪く、探り合いをしているうちに点が入った。ラッキーな1点で前半を折り返すことができたのですが、後半は相手に飲み込まれてしまったのかなと思います。また、パスをつなげる場面でも簡単に蹴りすぎてしまい、リズムを生めなかったことも痛かったです。3連勝してから2連敗を喫してショックも大きいですが、落ち込んでいても仕方ありません。残りは4試合しかないので、やるしかありません。

森重潤也 監督（東福岡高校）
後半に3点を奪うことができたのは、自分たちが素早くチェックにいったことで相手が慌て、中盤で奪う場面が増えたからです。序盤から、こうしたプレーをしないと自分たちの方にペースを持っていくことができません。先週、先々週と続けて3失点するなど問題が続きましたが、勝ち切ることができたことは今日の収穫です。試合によって波があるのは高校生だからなのかもしれないですが、より正確な技術を求め、改善していきたいです。

橋本和征 選手（東福岡高校）
履正社は強いチームなので、失点しないことを意識して試合に入ったのですが、立ち上がりが良くありませんでした。攻撃がかみ合わず、守備もコミュニケーションがとれておらず、課題が見えた前半だったと思います。後半は、ハーフタイムに志波（芳則）総監督から、「前からどんどん走れば何か起きるかもしれない」と声をかけてもらったので、ガムシャラに走ろうと。2点目の場面も、志波総監督の言葉が頭にあったので必死に走りました。

その他の試合結果

ヴィッセル神戸U-18　1-1（前半1-0、後半0-1）　サンフレッチェ広島F.Cユース
セレッソ大阪U-18　1-0（前半0-0、後半1-0）　大分トリニータU-18
京都橘高校　0-2（前半0-1、後半0-1）　ガンバ大阪ユース
京都サンガF.C. U-18　3-3（前半1-2、後半2-1）　名古屋グランパスU18

ホームにサンフレッチェ広島F.Cユース（広島）を迎えたヴィッセル神戸U-18（兵庫）は、升岡栄喜選手の得点で先制に成功しましたが、84分にオウンゴールで失点し、引き分けに。3位のセレッソ大阪U-18（大阪）と首位・大分トリニータU-18（大分）の一戦は、岸本武流選手の得点でC大阪が1-0で勝利。連敗を3で止めています。第3クールに入って2勝1敗の京都橘高校（京都）はホームにガンバ大阪ユース（大阪）を迎えましたが、前後半に1失点ずつ喫し、0-2で試合終了。京都サンガF.C. U-18（京都）と名古屋グランパスU18（愛知）の対戦は、6点が生まれる打ち合いとなり、3-3で勝点1を分け合いました。