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第37回皇后杯 3回戦に進む16チームが出そろう
2015年11月16日
11月14日(土)に引き続き、15日(日)に第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会の2回戦8試合を行い、3回戦に進む16チームが出そろいました。
ピックアップマッチ1
アンジュヴィオレ広島(なでしこ2部/広島) 2-1(前半2-0、後半0-1) 日ノ本学園高校(関西/兵庫)
1回戦で延長戦の末に徳山大学(中国/山口)を破った日ノ本学園高校(関西/兵庫)はアンジュヴィオレ広島(なでしこ2部/広島)と対戦。両者ともに序盤から積極的な攻撃を仕掛けていきます。すると20分、相手のゴール前でのクリアミスを拾った水野祐里選手が鮮やかなボレーシュートをゴール左隅に突き刺し、アンジュが先制します。さらに22分、右CKの流れから齊藤仁美選手がシュートを放つと、一度はGKに阻まれたもののしぶとく押し込み追加点が生まれます。一方で、序盤に2点を追い掛ける苦しい展開となった日ノ本学園も果敢に裏のスペースを狙っていきますが、スコアが動かないまま試合を折り返します。
日ノ本学園は、後半に入って人数を掛けた厚みのある攻撃で相手陣内に攻め込んでいきます。そして75分、右サイドから相手を崩すと、息の合った連係を見せて最後は中央の平塚万貴選手が得点しました。1点を奪い返した日ノ本学園はその後も勢いそのままに攻撃を繰り出していきますが、経験値に勝るアンジュが1点を守り抜き、試合は2-1で決着。高校女王として臨んだ日ノ本学園でしたが惜しくも勝利には手が届かず、高校生チームが姿を消すことになりました。
ピックアップマッチ2
ASエルフェン埼玉(なでしこ1部/埼玉) 2-0(前半1-0、後半1-0) FC吉備国際大学Charme(なでしこ2部/岡山)
ASエルフェン埼玉(なでしこ1部/埼玉)とFC吉備国際大学Charme(なでしこ2部/岡山)の対決は互いの意地がぶつかりました。AS埼玉はなでしこリーグ2部降格の悔しさを晴らす意味でも今大会での飛躍を期し、吉備国大は第35回大会で浦和レッズレディースを破って手にしたベスト8進出を狙い、中盤での主導権争いを繰り広げました。迎えた21分、AS埼玉の萩原愛海選手がゴール前にクロスを上げると、これに走り込んだ杉原遥波選手が頭で合わせてゴールネットを揺らします。この先制点で流れをつかんだAS埼玉がその後は有利に試合を進めますが、吉備国大も粘り強い守備を見せて追加点を許しません。
後半に入ってもAS埼玉が主将の薊理絵選手を中心に攻め立てていくと、一方の吉備国大も前線の選手を交代してチャンスをうかがいます。さらに吉備国大は終盤にDFの宮地明日翔選手を前線に投入すると、パワープレーでの勝負を挑んでいきます。しかし最後の最後までゴールに迫りながらも同点に追い付くことはできず、逆に前掛かりとなったDFの裏を突いたAS埼玉のサラ・グレゴリアス選手が決めて、試合は2-0でタイムアップ。吉備国大は、早稲田大学(関東/東京)、大東文化大学(関東/埼玉)に次ぐ大学チームの3回戦進出とはなりませんでした。
その他の試合結果
伊賀フットボールクラブくノ一(なでしこ1部/三重)3-0(前半1-0、後半2-0) 大阪体育大学(関西/大阪)
愛媛FCレディース(なでしこ2部/愛媛)2-3(前半2-2、後半0-1) 大東文化大学(関東/埼玉)
浦和レッズレディース(なでしこ1部/埼玉)5-0(前半4-0、後半1-0) 横浜FCシーガルズ(関東/神奈川)
AC長野パルセイロ・レディース(なでしこ2部/長野)6-1(前半0-0、後半6-1) 静岡産業大学磐田ボニータ(東海/静岡)
岡山湯郷Belle(なでしこ1部/岡山)3-1(前半1-1、後半2-0) 大和シルフィード(関東/神奈川)
INAC神戸レオネッサ(なでしこ1部/兵庫)4-0(前半1-0、後半3-0) バニーズ京都SC(関西/京都)
監督・選手コメント
奥村優之 監督(アンジュヴィオレ広島)
前半に2点を挙げることができてもう少し楽になるかと思っていましたが、相手は技術もレベルも高いチームで非常にやりづらい戦いでした。こちらもなでしこリーグのチームとして負けてはいけないという思いがありましたが、スリッピーなピッチコンディションの中で思うようなサッカーができませんでした。次はホームの広島会場での戦いとなりますし、昨年は3回戦止まりでしたので、それよりも良い成績を収められるように頑張りたいと思います。
田邊友恵 監督(日ノ本学園高校)
先制点を奪われてから火が点くという最近の悪い癖が出てしまいましたが、後半に1点を返せたことは今後につながると思います。今大会で初めてスタメン起用した選手が経験を積んで成長できたことも良かったです。3回戦進出を目標にしていたので、もう1試合戦いたかったですね。まだまだシュートやゴールの意識が足りなかったので、今後はその意識を持ちながらボールをつないでいくという戦い方をもっと突き詰めていきたいと思います。
薊理絵 選手(ASエルフェン埼玉)
自分たちがボールを持ちながらも勝ち気が早まって攻め急いだ場面が多かったので、もっとつなぎながらゴールに向かえたら良かったです。今シーズンはなでしこリーグで2部降格となり切り替えが難しかったのですが、やはり負けたくはないですし、優勝を目指してひとつひとつのプレーを大事に練習から取り組んできました。次の岡山湯郷Belleはリーグ戦を通じて相手の特徴を分かっていますし、要所を押さえ、決めるべきところで決めて、しっかりと勝利をつかみたいと思います。
太田真司 監督(FC吉備国際大学Charme)
相手にボールを持たれることは分かっていたので、アグレッシブな守備から得点を狙っていました。今シーズンの厳しいリーグ戦を乗り越えてきた選手はしっかりとチャレンジしてくれましたし、自分たちのできることが見えた非常に成果の多い試合でした。ただし、学生チームにとってはベスト8が大きな関門なのでここは勝ちたかったですね。まだインカレ(全日本大学女子サッカー選手権大会)がありますし、今大会の経験を生かして(2年ぶりの)頂点を目指します。
JFA-TV 第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
11月7日(土)~12月27日(日)
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