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第37回皇后杯 INAC神戸をはじめ準決勝進出チームが決定
2015年12月20日
第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は12月19日(土)、準々決勝4試合を行い、ベスト4が決まりました。
ピックアップマッチ 1
ASエルフェン埼玉 0-2(前半0-2、後半0-0) INAC神戸レオネッサ
ASエルフェン埼玉(なでしこ1部/埼玉)は、INAC神戸レオネッサ (なでしこ1部/兵庫)に対し、しっかり守備を固めて臨みました。しかしI神戸は9分、右サイドを攻め上がった近賀ゆかり選手がクロスを立て続けに送ると、相手が跳ね返したボールを最後は自ら頭で押し込み、1-0とします。さらにその10分後には川澄奈穂美選手の強力なミドルシュートが弾かれたところを、髙瀬愛実選手が遠目から思い切って叩きます。これがファーサイドのゴールネットを揺らし、I神戸がリードを広げました。
I神戸はボールを動かし続け、AS埼玉の最終ラインの背後に積極的に選手が走り続けます。川澄選手や中島依美選手が精力的に中盤を動き回るなど自分たちのリズムを紡ぎ続けます。後半に入り、前線からの守備も試みるAS埼玉に対して、幅を広く使った攻撃でチャンスをつくっていきました。先日、今シーズン限りでの引退を発表した澤穂希選手は守備に注力しながら、周囲に疲れが出た終盤には好パスを配してチャンスをお膳立てしていきます。追加点こそなかったものの、後半に前半を超える11本のシュートを放ったI神戸が準決勝へと駒を進めました。
ピックアップマッチ 2
日テレ・ベレーザ 4-1(前半2-0、後半2-1) 伊賀フットボールクラブくノ一
なでしこリーグ1部を制した日テレ・ベレーザ(なでしこ1部/東京)は、この大会でも好調をキープし、テンポの良い攻撃を披露します。果敢にボールを奪いにくる伊賀フットボールクラブくノ一(なでしこ1部/三重)をうまくかわしてパスをつなぎ、13分には籾木結花選手がコースをうまく突いたシュートで先制点を奪いました。また、34分には、阪口夢穂選手の縦パスに抜け出した田中美南選手が角度のないところからゴールを射抜き、追加点を奪います。
後半に入り、伊賀FCはパワーのあるグロリア・ダグラス選手を前線に投入して、ボールを集めるポイントとします。前にボールを送る意識が高まり、相手陣でプレーをする機会も増えた伊賀FCは67分、相手陣で奪ったボールからシュートに持ち込みCKを獲得。この試合で最初のCKで、混線からダグラス選手が1点を返しました。しかし、56分に3点目を奪っていたベレーザが終盤にも籾木選手のゴールで突き放し、準決勝に進みました。
準決勝は12月23日(水・祝)、等々力陸上競技場にて開催されます。
監督・選手コメント
澤穂希 選手 (INAC神戸レオネッサ)
とにかくチームが勝ったことがすごくうれしいです。(自身の引退発表で周囲も緊張したようだが)毎試合こういう緊張感でやらなければいけないのですが、早い時間帯に点が取れたので、すごく良かったと思います。今日はいつもどおり心と体と、しっかり試合に向けての準備をしてきました。いつもどおりの試合ができました。残りの試合、どの試合も簡単ではないと思うので、練習から100パーセントの力を出せるように、このメンバーでやっていきたいと思います。
髙瀬愛実 選手(INAC神戸レオネッサ)
相手が引く分、バイタルエリアが空くというのは研究していましたが、そこに入った後の崩しの工夫があと一歩かなと思います。でも、勝てたことが一番です。私のゴールについては、自分がシュートを打つ前に川澄選手と大野忍選手による動き出しとパスがあったので、自分の前にこぼれてきたのだと思います。今は大野選手と2トップをやらせてもらっていて、お互いの距離や動きを確認しながらやれています。今回ボールがこぼれてきたというのは、そういう積み重ねなのかなと思います。この試合までの中断期間も良い雰囲気で練習できました。リーグも含めて今シーズン積み重ねたものを、試合でしっかり出せれば優勝できると思うので、頑張りたいと思います。
吉田弘 監督(ASエルフェン埼玉)
もう少し我慢して、しっかり守れればよかったのですが、ボールに食いついたところで守備陣の裏を取られる場面が出てしまいました。何とかゴールを許さず、相手がジリジリする展開になるまで守れればよかったのですが、先制点を取られるのが早すぎました。相手との差があるのは分かっていたので、残り15分くらいでの勝負をかける展開にしたかったし、PK戦まで持ち込む覚悟もしていました。この大会では、もちろん選手もスタッフも優勝を目指していたので、残念です。
金鐘達 監督(伊賀フットボールクラブくノ一)
前線からプレッシャーをかけないと厳しい試合になると思い、いつもどおりチェイシングをかけていきました。その上で、時間帯によっては引いて守るプランを立てていました。20分間は0-0でいけるように粘ろうと考えていたのですが、先制点を早い時間に奪われてしまいました。後半は前線に基準点をつくろうとダグラス選手を投入して、分かりやすいターゲットとしました。スペースが見つけられないなら、早めにターゲットを投入してもよかったのかもしれません。相手が一枚も二枚も上手(うわて)で、なかなか良いところを出させてもらえませんでした。
その他の試合
アルビレックス新潟レディース 2-0(前半0-0、後半2-0)ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
ベガルタ仙台レディース 0-0(前半0-0、後半0-0、延前0-0、延後0-0、PK5-3)浦和レッズレディース
JFA-TV
ASエルフェン埼玉 vs INAC神戸レオネッサ ハイライト
日テレ・ベレーザ vs 伊賀フットボールクラブくノ一 ハイライト
第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
決勝:12月27日(日) 神奈川/等々力競技場
準決勝:12月23日(水・祝) 神奈川/等々力競技場
11:00 ベガルタ仙台レディース vs INAC神戸レオネッサ
14:00 日テレ・ベレーザ vs アルビレックス新潟レディース
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