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FC東京、9得点の大勝でACL本大会へ ~ACLプレーオフ チョンブリFC戦~
2016年02月10日
FC東京は2月9日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2016プレーオフでタイのチョンブリFCに9-0の大勝を収め、4年ぶり2回目の本大会出場を決めました。MF水沼宏太選手は5得点に絡む活躍で、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれました。
J1リーグ開幕よりも半月以上早い、シーズン初の公式戦でしたが、東京は城福浩監督が「うれしい誤算」と話したコンディションの良さを披露。立ち上がりから高い集中力で攻守に積極的なプレーを見せて、試合開始9分で2ゴールを挙げて試合の主導権を握りました。
東京は6分に水沼選手のCKで相手選手のオウンゴールを誘って先制すると、さらに3分後には左サイドに切り込んだ水沼選手からのパスを受けたFW阿部拓馬選手が決めて2-0にします。
昨年のプレーオフで柏レイソルと延長の末に惜敗したチョンブリでしたが、昨季のチームから大幅にメンバーが入れ替わり、この日の先発で柏戦経験者は6人。ボールを保持する東京にFWロドリゴ・ベルジリオ選手が隙を見てボールを奪おうという姿勢を見せ、チームは左サイドからの突破を試みますが、なかなか形になりません。
一方、東京は水沼選手やMFハ・デソン選手ら4人の新加入選手を加えた布陣ながらも自在に攻撃を組み立て、34分にはDF徳永悠平選手の右からのクロスボールにMF東慶悟選手が右足で合わせて3点目を奪い、3-0で前半を終えます。
後半に入っても東京の一方的な展開が続き、54分に東選手のパスを受けたFW前田遼一選手がゴールネットを揺らすと、その1分後にはゴール前に攻め上がったMF米本拓司選手がDF駒野友一選手のクロスボールに頭で合わせて5-0にします。
大量リードを奪っても東京の攻め手が鈍ることはなく、61分には「今日は崩しでは狙っているところを出せた」という水沼選手が、徳永選手のクロスボールに右足で合わせて自らも得点者リストに加わります。そして73分には、途中出場のFW河野広貴選手のゴールを左サイドからのクロスボールでお膳立てします。
84分には、水沼選手に代わって入ったMF羽生直剛選手のスルーパスが相手のクリアミスを誘ってオウンゴール。後半アディショナルタイムには河野選手がペナルティエリア内で相手に倒されて得たPKを河野選手自身が決めて、9-0で勝利を収めました。
この結果、今月23日から始まるグループステージで東京は全北現代モータース(韓国)、江蘇蘇寧(中国)、ビン・ズオン(ベトナム)と同じグループEで戦います。
このほか、山東魯能(中国)、上海上港(中国)、浦項スティーラーズ(韓国)がこの日各地で行われた東地区プレーオフで勝ち進み、それぞれサンフレッチェ広島、ガンバ大阪、浦和レッズと同グループで戦うことが決まりました。
なお、西地区プレーオフではブニョドコル(ウズベキスタン)、アルジャイシュ(カタール)、アルイッテハド(サウジアラビア)、アルジャジーラ(UAE)が本戦進出を決めています。
グループステージは5月4日までホーム・アンド・アウェイで行われ、各グループ上位2チームがノックアウトステージ1回戦(ラウンド16)に進みます。その後も東西地区に分かれて準々決勝、準決勝が行われ、11月の決勝で東西地区を勝ち抜いたチームが対戦してアジア王者を決めます。決勝は11月19、26日に開催予定で、優勝チームには12月に日本で行われるFIFAクラブワールドカップへの出場権が与えられます。
監督・選手コメント
城福浩 監督(FC東京)
結果的に多くの点が入りましたが、短い準備期間を含めて、決して簡単な試合ではありませんでした。チームの皆がベストな準備をしてくれた結果ですし、何点入ろうともCKの後にはセンターバックが全力で戻る、キックオフには全力でボールを奪いに行くという姿勢があったからこその結果です。シュートを打たせない、絶対に失点をゼロで押さえるという気迫と志は見せられたと思います。我々が目指すところを考えると、クオリティはまだまだですが、目指すところを伝えることができたと思います。ACL初戦で全北現代と対等に戦うためにも、1年間高いレベルで戦うためにも、宮崎キャンプでもう一度体を作り上げて、ボールを奪ったあとのクオリティも高めたいと考えています。
MF 水沼宏太 選手(FC東京)
試合に勝てて良かったです。9点入りましたが、攻撃のクオリティがまだまだ甘いと感じました。崩しでは狙ったところを出せましたがシュートの精度が足りません。そういうクオリティはACL本戦やリーグ戦での結果に繋がるので、もっとこだわってやりたいと思います。
FW 前田遼一 選手(FC東京)
良い時間帯で先制して追加点も獲れて、良い展開で試合を運べて良かったです。チョンブリの前線にはパワーのある選手がいましたが、先制点でそれをうまく活かさせなかったと思います。ACLとJリーグの開幕へ向けてさらに体を作りたいですし、コンビネーションを高めてペナルティエリアでボールを引き出せるようにして、プレーの精度を高めたいと考えています。
DF 駒野友一 選手(FC東京)
プレーオフを勝たなければ次へ行けなかったので勝てたことが良かったです。どんな相手にも失点ゼロで押さえることは大事ですし、仕掛けて守備をやったからこそ、相手の動きを限定してボールを運ばせなかったと思います。本戦では今日よりも相手のレベルが高くなります。本戦までにチーム戦術をさらに高めて、周りの選手とのコンビネーションも高めていきたいです。
ジャッカパン・パンピー 監督(チョンブリFC)
対戦前から分かってはいましたが、日本のチームはとても強く、攻撃の仕方もセットプレーやパスワークも優れていて、我々とは雲泥の差があると感じました。また日本の寒さに適応する時間もなくて体が慣れず、やりにくさはありました。良い勉強になりました。
AFCチャンピオンズリーグ2016
2016/1/27(水)〜2016/11/26(土)