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広島と浦和、ホームで初戦勝利へ ~2016 ACLグループステージ開幕~
2016年02月22日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2016グループステージが2月23日から始まります。日本から出場の4クラブは、サンフレッチェ広島と浦和レッズがホームで、FC東京とガンバ大阪がアウェイで第1戦を迎えます。
23日にホームに山東魯能(中国)を迎える広島は、昨年J1リーグを制したチームをベースに今季への準備を進め、20日のFUJI XEROX SUPER CUP 2016 では天皇杯優勝のG大阪に3-1で勝って、今季初公式戦で初勝利を挙げました。
ベテランFW佐藤寿人選手と日本U-23代表FW浅野拓磨選手、交代出場した新加入のFWピーター・ウタカ選手が得点。安定した守備力に加えて、シーズン開幕直前という時期の試合だったものの高い連係で攻撃力を示しました。
広島の森保一監督は、「昨シーズンに出来たことの質を上げて、今季も成長しながら結果を出したい」と言い、2014年大会以来のACLへ「2014年の時よりも総力は上がっている。FIFAクラブワールドカップで結果(3位)を出して自信にもなった。選手たちもたくましくなっている」と話しています。
山東は昨季の中国スーパーリーグ(CSL)で3位に入り、2月9日のプレーオフでアデレード・ユナイテッド(オーストラリア)の本拠で対戦。後半途中に退場者を出しながら2-1で勝って、3大会連続通算8度目の本戦出場を決めました。
昨季は毎試合得点を挙げながらも、失点の多さが響いてグループ3位で敗退。今季はブラジル代表DFジウ選手をコリンチャンスから獲得。ブラジル人FWジエゴ・タルデリ選手、アルゼンチン出身MFモンティージョ選手らを中心とした攻撃に加えて、守備力アップで上位進出を狙っているようです。さらに、元ブラジル代表監督マノ・メネゼス氏を招聘。12年オリンピックでも銀メダル獲得に導いた監督であり、グレミオやコリンチャンスなどでも実績を残した手腕に期待がかかっています。
広島と山東は2010年のグループステージでも対戦し、広島はホームで0-1と負けた後、アウェイを3-2で勝利しました。山東MFワン・ヨンポ(Wang Yongpo) 選手はプレーオフでの退場で出場停止ですが、彼をはじめ、その当時対戦した選手が双方に数人健在です。山東は国内リーグ戦開幕前ながらも、プレーオフを戦ったことでコンディションも上向きと考えられます。広島にとって山東は十分警戒すべき相手と言えそうです。
浦和はシドニーFCと
再戦の顔合わせは浦和も同じです。24日にホームに迎えるシドニーFC(オーストラリア)とは浦和が優勝した2007年のグループステージで対戦。浦和がアウェイで2-2、ホームでは0-0の引き分けでしたが、シドニーは浦和に勝ち点1及ばずに次のラウンドへ進めませんでした。
シドニーは昨季レギュラーシーズンを2位で終え、グランドファイナルでは準優勝。昨年10月からの現在のシーズンは、現在のところ7勝8分け5敗で10チーム中6位。ここ5戦は未勝利です。
指揮官は元オーストラリア代表監督のグラハム・アーノルド監督。セントラルコースト・マリナーズでは16強入りした13年大会を含めて2度ACLに出場し、14年には短期ながらもベガルタ仙台を指揮しました。
チームには2月上旬に元オーストラリア代表MFディビッド・カーニー選手が復帰。代表歴のある元清水FWアレックス・ブロスク選手、セルビア出身のMFミロス・ディミトリエヴィッチ選手とMFミロス・ニンコヴィッチ選手の2人やイラク代表MFアリ・アバス選手らを擁しています。
シーズン中で試合勘もあるシドニーに対して、通算5度目の出場の浦和は今季初の公式戦です。新戦力としてU-23日本代表で主将を務めるDF遠藤航選手が加入。プレシーズン合宿では練習試合などを通して調整を重ねてきました。浦和MF柏木陽介選手は、「やりたいサッカーのために追い込んできた。そこは自信ある」と話しています。
FC東京、G大阪はアウェイで
2月9日のプレーオフでチョンブリFCに9-0で大勝して本戦出場権を獲得したFC東京は、韓国Kリーグクラシック連覇で4度目の優勝を達成した全北現代とアウェイでの対戦です。
全北はACLでは2006年優勝、2011年には準優勝。昨季は準々決勝でG大阪に敗れたものの、今回で出場は10回目。そのうちグループステージ敗退は2012年大会のみというACL常連の強豪です。今季のKリーグ開幕より2週間以上早いACLへも、調整は怠りないでしょう。
元韓国代表FWイ・ドングック選手が主将としてチームを牽引する一方で、済州ユナイテッドからFWリカルド・ロペス選手が加わり、同じブラジル出身のMFルイス・エンリケ選手とMFレオナルド選手も健在。オーストラリア出身の守備的MFエリック・パータル選手と松本山雅からキム・ボキュン選手、そして柏から韓国代表DFキム・チャンス選手を獲得しました。
FC東京は2012年大会で16強入りして以来のアジアクラブの舞台です。先日のプレーオフ以後、プレシーズン2度目のトレーニングキャンプで最終調整を行いました。
U-16やU-17の日本代表を率いた経験もある城福浩監督は、「勝ちに来る相手を勢いに乗せないためにも、まず失点しないこと。自分たちのペースの時間帯が少ないなかで、いかに我慢してプレーできるか」と語りました。
一方、昨年大会でベスト4入りしたG大阪も同じく韓国で初戦を迎えます。対戦相手は昨季Kリーグクラシック2位の水原三星ブルーウィングスです。ACLには7度目の出場で、2011年大会では準決勝まで進みました。
G大阪と水原は2010年グループステージでも対戦し、その時はG大阪が0-0でアウェイを引き分けて、ホームで2-1の勝利を収めました。
G大阪は20日のFUJI XEROX SUPER CUPでは広島に敗れたものの、チームの現状を確認。長谷川健太監督は「この負けをこの後の試合に活かしていきたい」と話し、MF遠藤保仁選手も、「昨年はここで勝ってACL初戦に負けて躓いた。気持ちを切り替えて、いい結果を残せるようにしたい」と語りました。
グループステージは5月4日までホーム・アンド・アウェイ方式で行われ、各グループ上位2チームがノックアウトステージへ進出します。決勝は11月開催の予定で、優勝チームは12月に日本で開催されるFIFAクラブワールドカップへの出場権を獲得します。
AFCチャンピオンズリーグ2016
2016/1/27(水)〜2016/11/26(土)