ピックアップマッチ

サンフレッチェ広島F.Cユース　1-0（前半0-0、後半1-0）京都サンガF.C. U-18

高円宮杯U-18プレミアリーグは8月27日(土)と28日(日)にWEST第10節を開催し、サンフレッチェ広島F.Cユース（広島）と京都サンガF.C. U-18（京都）が対戦しました。

シーズン後半戦のスタートとなる一戦は、序盤から拮抗した展開が続きます。最初に好機をつくったのは広島。7分に満田誠選手のスルーパスから山根永遠選手がペナルティーエリアに飛び出しましたが、京都のDF麻田将吾選手に行く手を遮られ、シュートを打てません。一方の京都も、8分に島村拓弥選手が自陣でのボール奪取から相手陣内まで攻め上がり、左サイドにパスを展開。橋本尽選手がゴール前にクロスボールを送りましたが、これは広島のDFに阻まれます。以降は時間の経過とともに広島がテンポのいいパス回しから攻め込む時間が増えていきますが、統率のとれた京都の守備を崩し切れず、無得点のまま前半を終えました。

後半に入ってからは、運動量が落ちた京都に対し、「前半から走り続けたことで、相手最終ラインの裏（のスペース）が空いてきて、シュートまで持ち込めるようになった」（イヨハ理ヘンリー選手）という広島が押し込みます。

均衡が崩れたのは68分。広島の明比友宏選手が満田選手に縦パスを供給すると、満田選手はダイレクトでペナルティーエリア右へ。素早く走り込んでリターンを受けた明比選手が、「マコ（満田選手）がいいところに落としてくれたので、あとは打つだけ」と冷静にGKの頭上を射抜き、ゴールネットを揺らしました。

以降も広島が攻め込む時間が続き、76分に明比選手のポストプレーから満田選手が、79分には里岡龍斗選手のロングフィードから藤原慶人選手が決定機を迎えましたが、いずれも京都のGK若原智哉選手の好セーブに阻まれ、追加点はならず。広島は終盤に京都の猛攻を受けましたが、守備陣が最後まで集中力を保ち、1-0のまま逃げ切りに成功。セレッソ大阪U-18（大阪）をかわして首位に浮上しました。

監督・選手コメント

沢田謙太郎 監督（サンフレッチェ広島F.Cユース）
立ち上がりはボールが落ち着かず、攻め急いでしまいましたが、前半途中からサイドからの攻撃と中央からの攻撃をバランスよく使い分けられました。先週、延期分だった（第3節の）大津高校戦を経験し、気持ちが引き締まっていたことが大きかったように思います。リーグ戦の途中で首位に立つのではなく、他チームの陰に隠れながら最終的には一番になれればと思っていたのですが、（今回の勝利で）そうはいかなくなりました（笑）。ここからはより厳しい試合を強いられると思うので、しっかりとチャンスを決めきる力や守備力を高めていきたいです。

明比友宏 選手（サンフレッチェ広島F.Cユース）
京都には前期の試合で勝ちはしたものの、攻め込まれる時間も長く、強いチームというイメージを持っていました。自分はその試合で点が取れなかったので、今日こそは絶対に自分のゴールでチームを勝利に導こうと思っていました。前半はボールを回される時間が長かったのですが、後半から運動量を増やしてゴールを狙ったことが得点につながりました。WEST首位に立ちましたが、変に意識することなく、次節以降も目の前の試合を一つ一つ戦っていきたいです。

森岡隆三 監督（京都サンガF.C. U-18）
チャンスがあれば勝利を狙っていましたが、広島はリーグ上位の相手。玉砕覚悟で戦うのではなく、選手たちには「今日は勝点1以上を獲得することがミッション」と伝え、守備から試合に入りました。前線から奪いにいっても、（相手は）簡単にはボールを失わないので、しっかりとブロックをつくって守ろうと考えていました、試合の入り方は悪くなかったと思います。30分くらいまでは狙いどおりにボールを奪ってからチャンスをつくりましたが、それ以降は守備の負担によって精神面と体力面が消耗し、押し込まれてしまいました。

麻田将吾 選手（京都サンガF.C. U-18）
序盤は、スムーズに入ることができました。狙いどおりの守備ができ、チャンスもつくれたと思うのですが、後半は最終ラインが下がりすぎて、相手に自由にボールを持たれました。失点してから、ようやく前に出ていく気持ちが生まれ始めて、ボールを奪う回数と攻撃の場面も増えたのですが、結果に結びつきませんでした。勝ち星を増やすためには、何か変えなければいけません。ゴールを決め切る力を身につけるのはもちろん、まずはチームとして戦う意識、みんなで物事を共有するところから変えていきたいです。

その他の試合結果

大分トリニータU-18　1-1（前半0-0、後半1-1）セレッソ大阪U-18
東福岡高校　0-0（前半0-0、後半0-0）ヴィッセル神戸U-18
大津高校　3-0（前半2-0、後半1-0）ガンバ大阪ユース
名古屋グランパスU18　1-2（前半0-0、後半1-2）神戸弘陵学園高校

セレッソ大阪U-18（大阪）をホームに迎えた大分トリニータU-18（大分）の一戦は、お互い譲らず勝点1を獲得。東福岡高校（福岡）とヴィッセル神戸U-18（兵庫）戦はスコアが動かず、スコアレスドローで試合を終えました。ガンバ大阪ユース（大阪）と対戦した大津高校（熊本）は、16分に田中匠選手の得点で先制すると、39分には杉山直宏選手がPKを決めて突き放しに成功。後半にダメ押し点を奪い、今シーズン3勝目を手にしました。第1節以降、白星から見放されていた神戸弘陵学園高校（兵庫）でしたが、今節は名古屋グランパスU18（愛知）に先制されながらも、残り10分を切ってから2点を挙げて逆転勝ち。最下位を脱出しました。

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