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高円宮杯U-18プレミアリーグEAST FC東京が鹿島と引き分け2位に後退
2016年12月05日
ピックアップマッチ
鹿島アントラーズユース 1-1(前半0-0、後半1-1)FC東京U-18
高円宮杯U-18プレミアリーグのEAST第17節が12月3日(土)と4日(日)に開催され、茨城県立カシマサッカースタジアムでは首位のFC東京U-18(東京)と8位の鹿島アントラーズユース(茨城)が対戦しました。試合前にはコロンビアで飛行機事故で被害にあったブラジル・シャペコエンセの選手と関係者を偲び、選手とスタッフ、審判員、観客が1分間の黙とうをささげました。
鹿島はこの試合の前日、9位のアルビレックス新潟U-18(新潟)が敗れたことでEASTの残留が決まっていましたが、ホーム最終戦とあって序盤から積極的に攻撃を仕掛けていきます。9分には金澤蓮選手が左サイドからのパスに反応し、際どい場面をつくります。さらに20分には篠崎輝和選手が石津駿斗選手のクロスボールをヘディングで合わせますが、この一撃はゴールポストを叩きました。
立ち上がりは「硬さがあった」(佐藤一樹監督)FC東京も、これまでFC東京U-23のメンバーとして明治安田生命J3リーグを戦い続けた鈴木喜丈選手らを中心にリズムをつかんでいきます。27分には平川怜選手が起点となって攻撃のスイッチを入れ、最後は鈴木選手が強烈なシュートを放つなど、徐々に鹿島守備陣に圧力をかけました。
後半は前半とは打って変わり、FC東京が攻勢を強めていきます。中距離のパスで相手DFを揺さぶったかと思えば、ワンツーパスやドリブルを駆使して狭いスペースの打開を図り、高い位置で試合を進めます。それでも鹿島の粘り強い守備に手を焼き続けましたが、74分に左からの鋭いクロスボールが相手のオウンゴールを誘い、FC東京が先制に成功しました。
リードした後も追加点を狙うFC東京に対し、鹿島はしっかりと守った上で逆襲のチャンスをうかがいます。残り時間が少なくなると、選手交代で攻撃を活性化し、ロングボールでFC東京ゴールに迫ります。そして迎えた後半アディショナルタイム、右サイドからのスローインに両者の選手が競り合うと、こぼれ球を篠崎輝和選手が胸トラップからボレーシュートを放ち、ゴールネットを揺らします。
土壇場で同点に追い付いた鹿島は、このまま試合を終わらせて勝点1を獲得。2試合続けて首位チームから勝点を奪いました(前節は青森山田高校から)。一方のFC東京は今節の結果、2位に後退。EASTのタイトルレースの行方は、最終節のFC東京対青森山田による優勝をかけた直接対決に委ねられることになりました。
監督・選手コメント
熊谷浩二 監督(鹿島アントラーズユース)
試合前日に残留が決まったことで、例えば今節に3年生を(起用する)という考えもあったと思いますが、自分たちは1試合の重みを認識しているつもりです。今日もできることを一生懸命やるということで、立ち上がりから100%出し切ろうと話しました。できれば、前半に主導権を握りたいと思っていて、実際にそこでチャンスがありました。後半は、先に得点を奪われる苦しい展開になりましたが、選手たちは最後まであきらめることなく、戦い抜いてくれました。
篠崎輝和 選手(鹿島アントラーズユース)
FC東京は首位ですし、力があると分かってはいましたが、僕たちも今日の試合に勝つために準備してきました。やるべきことをやれば結果はついてくると信じて試合に臨みました。勝点をしっかりと積み上げ、シーズン開幕当初に掲げていた残留という目標を達成することができてよかったです。チーム内で自分が最も得点数が多いですし、最後のゴールで引き分けに持ち込めたことは素直にうれしいです。ベンチのみんなと喜ぶことができて、本当によかったです。
佐藤一樹 監督(FC東京U-18)
立ち上がりは鹿島がタフで球際の場面で勢いがあったため、少し面食らったといいますか、うまく試合に入れませんでした。選手たちはこの試合の重要性を感じていましたし、勝点3をとって次節に臨みたいと意気込む中、硬くなっていたとも思います。引き分けという結果になりましたが、僕は今回のようにタフな試合ができたことを前向きに捉えています。これからの一週間をどう過ごすか、最後の最後まで緊張感のあふれるシチュエーションがあることをどう受け止めるかが大事です。
平川怜 選手(FC東京U-18)
相手の戦い方は分かっていたので、自分たちは我慢して、攻守に狙いとするサッカーができなくても戦おうと思っていました。いつもどおり果敢に仕掛けて、パスをつないで攻め込む形をつくれずに終わってしまったという印象です。個人としては、セカンドボールを拾って自分からボールを動かして流れをつくろうとはしていたのですが、なかなかうまくいきませんでした。試合終了間際の失点は甘かったというか、不運だったと思います。
その他の試合結果
大宮アルディージャユース 6-0(前半3-0、後半3-0)アルビレックス新潟U-18
横浜F・マリノスユース 0-3(前半0-2、後半0-1)流通経済大学付属柏高校
清水エスパルスユース 0-2(前半0-1、後半0-1)青森山田高校
柏レイソルU-18 1-1(前半0-0、後半1-1)市立船橋高校
3位の大宮アルディージャユース(埼玉)は小柏剛選手のハットトリックなどでアルビレックス新潟U-18(新潟)に6-0で快勝、首位の青森山田と得失点差が7ポイントあるものの逆転優勝に望みをつなぎました。対する新潟はプリンスリーグ降格が決定しました。横浜F・マリノスユース(神奈川)と流通経済大学付属柏高校(千葉)の一戦は、前半に2得点を挙げた流経大柏が勝点3を獲得しています。清水エスパルスユース(静岡)のホームに乗り込んだ2位・青森山田高校(青森)は、郷家友太選手の2得点で貴重な勝利を手にするとともに、首位に浮上しました。市立船橋高校(千葉)は柏レイソルU-18(千葉)と引き分け、優勝の可能性がなくなっています。
高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 チャンピオンシップ
日時:2016年12月17日(土) 13:00キックオフ
会場:埼玉スタジアム2002