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第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 1回戦を実施
2016年12月31日
第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会が12月30日(金)に兵庫県内で開幕しました。初日には全国の予選を勝ち抜いた32チームによる1回戦16試合が行われました。
ピックアップマッチ1
常盤木学園高校 7-0(前半5-0、後半2-0)柳ヶ浦高校
みきぼうパークひょうご第1球技場の第1試合では、本大会5度の優勝を誇る常盤木学園高校(東北1/宮城)と、第2シードの柳ヶ浦高校(九州1/大分)が対戦しました。キックオフから果敢に前に出ようとする柳ヶ浦に対して、常盤木学園はFW沖野くれあ選手へのくさびのパスから左右への展開、あるいは両ウイングを裏のスペースへ走らせてと、ピッチを広く使って相手を揺さぶります。すると常盤木学園は開始6分、ゴール前に詰めていた右ウイングの加藤栞選手が左からのクロスボールを押し込み、先制に成功しました。
常盤木学園はミドルレンジからゴールを狙う意識も高く、14分と25分には滝川結女選手が距離のあるところから加点し、3-0とリードを広げます。この後も攻勢を強める常盤木学園は、高橋亜美選手の29分のゴールに続き、36分に滝川選手がこぼれ球を叩き、ハットトリックを達成。前半を5-0で折り返します。
劣勢に立たされた柳ヶ浦も、後半から徐々に反撃に移ります。丸山ちさと選手がGKへのバックパスにも食らいつくなど、前からボールを奪いにかかり、前半は0本だったシュートが生まれるようになりました。それでも、常盤木学園は相手の攻撃を無失点にしのぐと、効率良くゴールを積み重ねます。後半早々に挙げた1点に加え、60分には前がかりになった柳ヶ浦の裏を突き、沖野選手がチーム6点目をマーク。終始試合を支配した常盤木学園が2回戦へと進出しました。
ピックアップマッチ2
大阪桐蔭高校 1-9(前半1-5、後半0-4)湘南学院高校
みきぼうパークひょうご第1球技場の第2試合では、大阪桐蔭高校(関西3/大阪)と湘南学院高校(関東1/神奈川)が対戦しました。先にペースを握ったのは湘南学院です。個々が強さと攻撃的な姿勢を打ち出し、10分には攻め上がっていた右サイドバックの富田伊織選手がファーサイドを射抜いて先制。22分には広瀬さつき選手がリードを2点に広げました。
大阪桐蔭は35分にFKから大嶋紗希選手が押し込み、1-2としますが、湘南学院がその1分後に1点を取り返して主導権を渡しません。湘南学院は、高い技術でパスを散らす白井未来選手とスペースを突く上田莉帆選手の2トップにボールを集めてリズムをつくります。38分には上田選手が蹴り込み加点。40+1分には上田選手のミドルシュートのこぼれ球を広瀬選手が押し込み、湘南学院が4点をリードして試合を折り返しました。
湘南学院は後半も勢いを緩めず、57分には上田選手のクロスから富田選手がこの日自身2点目をマーク。その3分後には、またも相手の裏へ抜け出した上田選手のシュートのこぼれ球を広瀬選手が押し込み、ハットトリックを達成します。後半から攻撃に人数を割いていた大阪桐蔭も、ゴールににじり寄る場面をつくりますが、湘南学院はその背後を突くプレーを続けて、終わってみれば9得点。大勝でベスト16へと進出しました。
12月31日(土)には兵庫県内の各会場で2回戦が行われ、ベスト8が出そろいます。
監督・選手コメント
滝川結女 選手(常盤木学園高校)
中盤の守備のバランスに悩んだ時間もあったのですが、サイドのスピードを生かすことを意識してプレーしました。練習でクロスボールに合わせる攻撃を繰り返してきたので、絶対に前線の選手が得点してくれると自信を持って攻めました。でも、自分がハットトリックを達成できるとは思ってもいませんでした。遠目からのシュートが少なく、1カ月くらい前から仲間にゴールを見るよう言われていました。今日はそのシュートがしっかりと決まって、自信につながります。
林和志 監督(柳ヶ浦高校)
この初戦に向けて準備をしてきて、立ち上がりも悪くなかったのですが、先制点を取られて少しリズムを崩しました。初戦、しかも相手が強豪の常盤木学園ということもあり、前半は自分たちらしいサッカーが全くできませんでした。後半に入る前には、「自分たちは九州の第1代表なのだから、最後まであきらめずに頑張ろう」と話しました。今日はたくさんの課題をもらいました。1、2年生とともにその課題を克服し、来年またここに戻ってこられるように頑張ります。
上田莉帆 選手(湘南学院高校)
一つ一つのプレーをやり切ること、試合に出られない選手の分まで戦うことを意識して初戦に臨みました。最初は自分のことで精いっぱいで、なかなか周りを見ることができませんでした。でも、途中からは自分のペースをつかめるようになり、得点やアシストをすることができたので、良かったと思います。シュートまで持ち込む形がいつも以上にあったので、この調子を次の試合でも継続していきたいと思います。
天野泰男 監督(大阪桐蔭高校)
前半の2失点まではあり得ることなのですが、1点を返した後の失点が不要でした。後半はまず1点を返して3点差にすれば追いつけると、攻撃的に臨みましたが、その分(相手に)スペースを与えました。湘南学院を研究していましたが、予想以上に攻撃的で、対応できませんでした。選手たちもここまで失点した経験がなく、どう説明していいか分かりませんが、これがサッカーです。選手たちは最後まで戦う気持ちを持ってプレーしてくれたし、3年生は卒業後もサッカーを続けます。今日の結果は、のちに良い経験になると思います。
第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2016年12月30日(土)~2017年1月8日(日) [全試合無料]
1回戦~準々決勝:兵庫県内会場
準決勝~決勝:ノエビアスタジアム神戸(兵庫県)
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