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清水がいわきの快進撃を食い止め、ラウンド16に進出! 第97回天皇杯

2017年07月13日

清水がいわきの快進撃を食い止め、ラウンド16に進出! 第97回天皇杯

ピックアップマッチ

いわきFC(福島県代表) 0-2(前半0-1、後半0-1) 清水エスパルス(J1)

第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会は7月12日(水)、3回戦16試合が行われました。パロマ瑞穂スタジアムで開催されたヴァンラーレ八戸(青森)と名古屋グランパス(J2)による一戦は、雷雨のため後半途中に試合中断後、試合中止となりました。

IAIスタジアム日本平では、清水エスパルス(J1)といわきFC(福島)が対戦しました。普段は福島県1部リーグで戦ういわきFCが、2回戦のコンサドーレ札幌(J1)戦に続くジャイアントキリングを狙って、アウェイに乗り込みました。

試合はいきなり動きました。開始からわずか50秒ほど、いわき陣深くで得た清水のスローインがきっかけでした。二見宏志選手がゴール前へロングスローで送ると、相手DFを抑え込んだ長谷川悠選手が、ファーサイドにヘディングで流し込みました。清水にとって、幸先良い先制点となりました。

清水はその後も、ゴール前への速いクロスや長い縦パスを送り込み、長谷川選手やミッチェル・デューク選手らの高さを生かしてチャンスをつくります。枠を捉えきれないものの、10分を迎えるまでに多くのシュートを放っていわきゴールを脅かしました。

押されていたいわきですが、徐々に相手の圧力にも慣れ、ゴールに迫る場面が出てきました。18分には、ドリブルでボールを運んだ平岡将豪選手がエリア内へとパス。菊池将太選手のシュートは清水GK六反勇治選手の好セーブにより弾かれますが、こぼれ球を植田裕史選手が詰めます。こちらも六反選手に阻まれましたが、惜しい場面をつくり出しました。

いわきは自陣ゴール前でもボールを蹴り出すことなく、果敢にピッチ中央から相手を崩しにかかります。37分には、ルーズボールに選手2人が立て続けに足を止めずに食らいつき、板倉直紀選手の惜しいシュートを導きました。守備でもボールホルダーに食らいつくように抑えにかかり、ペースをつかんでハーフタイムに入りました。

一方の清水は43分に鄭大世選手が鋭いボールをゴール前に送りながら、2人が押し込み切れないなど消化不良気味にハーフタイムを迎えましたが、前半と同様に、後半キックオフ直後の大事な時間帯にゴールを奪いました。50分、パスを受けた鄭選手は奪いに来た相手DFを弾き飛ばしながら、ボックス右へとボールを運びます。タメをつくってボックス内の枝村匠馬選手へパスを送り、枝村選手がさらにマイナス方向へボールを送ります。そこに走り込んできた竹内涼選手が豪快に右足を振り抜くと、ミドルシュートがゴール左に決まりました。

清水はリードを2点に広げたことでさらに落ち着いてゲームを進めていきます。パスの出し手も受け手も足を止めず、狭いスペースに入ってくる相手に対して、反応を早めてチャンスの芽を摘んでいきます。中央の守備もタイトにして、前に出てきた相手に対して、デューク選手の速さを生かしたカウンターなどで牽制しながら試合の流れをコントロールしていきます。

いわきも選手交代を重ねて打開を狙いますが、後半に放ったシュートは2本のみ。初出場チームの躍進を止めて、清水がラウンド16(4回戦)へと進出しました。

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4回戦は9月20日(水)に全8試合が行われる予定です。ラウンド16以降の組み合わせは、8月7日(月)14時から日本サッカーミュージアムヴァーチャルスタジアムで行われます。

監督・選手コメント

小林伸二 監督(清水エスパルス)
前後半とも入りは良かったと思います。先制点の後でもう1点くらい入れば、流れは変わったと思います。FKやロングスローでチャンスをつくれているのはいいのですが、プレーが全部大味になって、連続性がなくなっていきました。良いプレーをしようとするとミスを起こし、すごくリズムが悪い前半の攻撃になりました。相手は思った以上に浮き球とルーズボールを獲得する力が強く、ものすごく良いチームだと思いました。ただ、最後のクロスやパス、シュートに助けられました。チャンスを決められたら、危なかったですね。今日は4回戦に進めたので、それを糧に次に向けて良い準備をしていきたいです。

竹内涼 選手(清水エスパルス)
注目されていると分かっている相手との試合で、良い入り方ができました。同じピッチで戦う相手として、カテゴリーは関係ありません。相手はよく走るし、体も強いし、技術がある選手もいたので、苦しめられた部分もあります。いま一度サッカーの難しさを教えられた試合だったかなと思います。僕のゴールは、練習でもやっていた形で、イメージどおりでした。前線で(鄭)大世さんが体を張り、枝村さんがつないでくれたボールを決められました。自分がボランチとして前に絡む形がもっと増えれば相手にとって脅威になると思うので、そういう形を増やしていきたいです。

田村雄三 監督(いわきFC)
J1クラブを相手に勇敢にチャレンジした結果なので悲観する必要はないし、胸を張って帰ろうと話しました。日本のスタンダードを変えたいとフィジカルを鍛えていますが、ただ体を鍛えているだけではなく、しっかりサッカーをやっています。J1相手でも臆することなく相手の間に立ってターンしろ、ボールを前に運べと言ってきて、そういう部分はしっかり出せたと思います。引いて守ってカウンターや、セットプレーで一発決めて勝っても何も残らないから、何点取られてもしっかり攻めて自分たちのサッカーをやろうと話しました。J1との個の差は肌で感じたし、あの中でやっていかなければならないと感じたので、明日からそれを忘れずに練習に取り組むことが、これからのチームの財産になっていくと思います。

平岡将豪 選手(いわきFC)
前半はしっかり守備から入ってショートカウンターを狙おうとして、実際にチャンスもありました。最後の精度をしっかり出せれば、良い勝負になったのではないかと思います。J1クラブと2試合できたことは、これからの僕らの成長につながります。個人としてもできた部分とできなかったと感じる部分があるので、それを生かして、これからの半年をより良いものにしていきたいです。僕らのコンセプトは、日本サッカーのフィジカルスタンダードを変えるということで、ハードに筋力トレーニングもしているし、いわき市を東北一の都市にするという目標に取り組んでいます。見ている人も楽しめるサッカーをやりつつ、チームとしてもレベルアップしていきたいと思います。

【1回戦】4月22日(土)、23日(日)
【2回戦】6月21日(水)
【3回戦】7月12日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月20日(水)
【準々決勝】10月25日(水) 
【準決勝】12月23日(土・祝) 
【決勝】2018年1月1日(月・祝)

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