ニュース
第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会 2回戦進出チームが出そろう
2017年10月30日
10月29日(日)に第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会の1回戦8試合が開催され、11月3日(金・祝)から5日(日)にかけて行われる2回戦に進出するチームが決まりました。
ピックアップマッチ1
ノルディーア北海道(北海道1) 0-2(前半0-0、後半0-2)アンジュヴィオレ広島(中国1/広島)
藤枝総合運動公園陸上競技場での1試合目では、なでしこチャレンジリーグのEASTとWESTに所属するノルディーア北海道とアンジュヴィオレ広島の一戦が行われました。
試合前から降り続けた雨によってピッチ中央に水たまりができる環境の下、まず見せ場をつくったのはノルディーアでした。8分、山崎優菜選手が右サイドをドリブルで駆け上がり、ゴール前へ速いクロスを入れます。このボールを目掛けてノルディーアの選手が2人飛び込みますが、惜しくも合わせることができず最初のチャンスを生かすことができません。
40分前後にはさらに雨脚が強まり、両チームとも攻撃の組み立てに苦戦しますが、ロングボールを有効に使ったアンジュヴィオレが徐々に押し込んでいきます。
67分、小松未奈選手が蹴った左CKをGK村上るみか選手がパンチングで一度は防ぎますが、セカンドボールを近藤あすか選手がワンタッチで前方へ。ゴール前で足立英梨子選手がバックヘッドで流し込み、ついに試合の均衡が破られます。
同点ゴールを狙い人数を掛けて攻撃に転じたノルディーアに対し、アンジュヴィオレはカウンターでチャンスを得ます。80分、自陣でボールを奪うと中島麻里選手のロングフィードに反応した足立選手が相手DFをドリブルで振りきり、遠めから左足を振り抜きます。このシュートが決まり、アンジュヴィオレが2-0で勝利。ジェフユナイテッド千葉レディース(なでしこ1部/千葉)が待つ2回戦に進出しました。
ピックアップマッチ2
静岡産業大学磐田ボニータ(東海1/静岡) 1-3(前半1-2、後半0-1) 早稲田大学(関東1/東京)
藤枝総合運動公園陸上競技場で行われた2試合目は、早稲田大の松原有沙選手のキックオフシュートで幕を開けました。試合開始までにピッチ上の水たまりは解消され、互いにボールをつないでゴールを目指していきます。
17分、ボニータが見事な連係から先制点を挙げます。藤原加奈選手が相手の弱いパスを見逃さず相手陣内でボールを奪い、パスを受けた金札杏選手がダイレクトで右サイドへ。城下千夏選手のクロスを平野麻美選手が頭で合わせてゴールネットを揺らしました。
時間の経過とともにリズムを取り戻した早稲田大は、25分、右サイドバックの奥川千沙選手からのロングボールを河野朱里選手がつなぎ、中村みづき選手が決めて同点とします。その3分後には相手のクリアボールを奥川選手がダイレクトでゴール前へ送り込むと、村上真帆選手が右足で決めて、早々に逆転に成功します。
50分過ぎから風も強まり、風下に立ったボニータはロングボールも押し戻され、なかなか攻撃に転じることができません。すると84分、早稲田大は右CKの場面でショートコーナーを選択。安部由希子選手が左足で放ったシュートのこぼれ球を途中出場の柳澤紗希選手が押し込んで試合を決定付ける3点目を奪いました。3-1で勝利した早稲田大が3年連続で1回戦突破を決めました。
監督・選手コメント
中村宏紀 監督(ノルディーア北海道)
もともとロングボールを蹴られる選手が少ないので、今日のような天候では難しいゲームになると予測していました。押し込む時間もあったのですが、得点に至らず、逆にカウンターを受けてしまいました。選手はすごく頑張ってくれて、いい経験になったと思います。改めてもう少し長いボールを蹴られるようにならないといけないと感じたと思います。それが次につながっていくようにしたいです。
足立英梨子 選手(アンジュヴィオレ広島)
途中は球際の蹴り合いになっていたのですが、雨が弱くなってからは足下の状態も良くなり、その時間帯に狙って点が取れたのは良かったと思います。2点目は、ゴールが空いているのが見えたので思い切り打ちました。体力的にもきつかったのですが、DFラインもみんなで体を張って守ってくれていたので、みんなでつかんだ勝利だと思います。次の相手はリーグも上で格上のチームですが、上だからといって引かずにどんどんチャレンジして、自分たちでやれることをやって勝利を目指したいです。
村松大介 監督(静岡産業大学磐田ボニータ)
今シーズンの目標だったなでしこリーグ昇格を決めて、その達成感からか、今日の前半の出来は悪かったです。天候関係なく、自分たちの力が出せなかったことが問題でした。2回戦は愛媛FCレディース戦だったので、なでしこ2部のチームとどのくらいできるのか試したかったですし、もし勝ち上がっていれば1部のINAC神戸レオネッサと対戦できたかもしれないので、そこまで行きたかったというのが本音です。今日の試合をいい薬にして来シーズンに向けての準備を進めていきたいと思います。
松原有沙 選手(早稲田大学)
ピッチコンディションが悪く、ボールが止まってしまう中で、チームとして“大きいサッカー”をしようという共通理解を持って試合に入りました。先に失点してしまったことは改善しなくてはいけないと思いますが、早い時間だったので取り返せるという強い気持ちを全員が持っていたことで前半のうちに追いついて、その後逆転できたと思います。2回戦は愛媛FCレディースとの対戦になりますが、自分たちの力を出せば敵う部分もあると思うので、チャレンジャーの気持ちで戦いたいです。この一週間、チーム全体で気持ちを高めて挑めればいいと思います。
その他試合結果
10月29日(日)
11:00 北海道文教大学明清高校 0-4(前半0-1、後半0-3) 常盤木学園高校
11:00 愛知東邦大学 2-2(前半0-0、後半2-2、延前0-0、延後0-0、PK:4-3) 神村学園高等部
11:00 岡山湯郷Belle 3-1(前半1-0、後半2-1) 聖和学園高校
14:00 バニーズ京都SC 2-1(前半0-0、後半1-1、延前0-0、延後1-0) ニッパツ横浜FCシーガルズ
14:00 日ノ本学園高校 0-1(前半0-1、後半0-0) 四国学院大学香川西高校
14:00 NGUラブリッジ名古屋 1-1(前半0-1、後半1-0、延前0-0、延後0-0、PK:4-2) 東洋大学
JFA-TV
開催期間:2017/10/28(土)~2017/12/24(日)
1回戦 10月28日(土)、29日(日)
2回戦 11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日)
3回戦 11月11日(土)、12日(日)
準々決勝 11月18日(土)、19日(日)
準決勝 12月21日(木)
決勝 12月24日(日)
関連ニュース
- 大会・試合 2017/10/29 第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会開幕 各地で1回戦がスタート
- 大会・試合 2017/10/27 第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会 10/28、10/29の1回戦4試合をインターネットライブ配信
- 大会・試合 2017/10/27 「選手には個性的なプレーを期待したい」本田美登里監督(AC長野パルセイロ・レディース)第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
- 大会・試合 2017/10/26 出場チーム紹介vol.8 第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
- 大会・試合 2017/10/25 準決勝、決勝はヤンマースタジアム長居で開催~第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会~