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鹿島、ホーム先勝で初のACL 4強入りへ前進
2018年08月29日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2018の準々決勝第1戦が8月28日(火)に行われ、日本勢として唯一勝ち残っている鹿島アントラーズがホームで中国の天津権健と対戦し、MFレオ・シルバ選手とFWセルジーニョ選手の得点で2-0の勝利を挙げて、初の4強入りへ一歩近づきました。
第2戦は9月18日(火)に天津で行われる予定です。
2008年大会以来の8強進出で、ホームでの第1戦で先手を打ちたい鹿島は、試合開始早々からボールを支配して優位に試合を運び、相手ゴールに迫る場面を数多く作ります。しかし、リーグ戦連戦の疲れからか、最後のところで精度を欠いて、なかなかゴールを奪えません。前半20分、ペナルティエリア左隅付近で得たFKからレオ・シルバ選手がゴールを狙い、その2分後にはセルジーニョ選手が左クロスに頭で合わせます。30分過ぎには、MF遠藤康選手のクロスにFW鈴木優磨選手がゴール前に飛び込みますがわずかに合わず、34分にはDF山本脩斗選手の折り返しをセルジーニョ選手が左足で捉えますが、シュートは枠の上に流れました。
一方、ACL初出場でベスト8進出の天津は、来日到着が一日以上遅れた影響か、ベルギー代表MFアクセル・ウィツェル選手を移籍で失ったせいか、自陣に引いて、あまり前に出て来ません。それでも前半41分に、FWヤン・シュ選手が左クロスにヘディングで合わせて鹿島ゴールに迫り、ハーフタイム直前には元ブラジル代表FWアレシャンドレ・パト選手が右サイドから内へ持ち込んで狙いましたが、両チーム無得点のまま、前半を折り返しました。
後半も鹿島は攻め手を緩めず、パスをつないで相手ゴールに迫ります。57分には、遠藤選手がDF安西幸輝選手の折り返しに左足を合わせてゴールを狙いましたが、ゴールを割ることはできません。しかし、その3分後、試合が動きます。山本選手のクロスを遠藤選手が頭で落し、レオ・シルバ選手が右足のダイレクトで捉えて、ゴールネットを揺らしました。さらに攻め続ける鹿島は、72分には安西選手のパスを受けたセルジーニョ選手が強烈なミドルシュートを相手ゴールに突き刺して、来日初ゴールを決めました。
押し込まれながらも粘る天津は、70分過ぎから攻撃的な選手を送り出し、パト選手中心にゴールの機会を探ります。75分にはパト選手がFKで直接ゴールを狙いますが、GKクォン・スンテ選手がセーブ。81分にもパト選手のクロスに韓国代表DFクォン・ギョンウォン選手が合わせる場面を作ります。終了間際には鹿島のクリアボールに反応したFWヤン・シュ選手がシュートを放ちましたが、再びGKクォン選手が阻止。鹿島は無失点勝利で第1戦を終え、初の4強進出をかけて、3週間後にアウェイでの第2戦に乗り込みます。
なお、このほかの準々決勝の試合では、アルサッド(カタール)がアウェイでエステグラル(イラン)に3-1で勝ち、アルドゥハイル(カタール)はホームでペルセポリス(イラン)に1-0で勝利。残りの1試合は29日(水)に全北現代対水原三星ブルーウィングスの韓国勢対決が行われます。
監督・選手コメント
大岩剛 監督(鹿島アントラーズ)
ホームでの前半戦をリードで終えることができたのが第一の収穫です。得点チャンスが多くあったので、もう少し点を獲れていたらという気持ちもありますが、ただ、アウェイゴールを与えないことも非常に大事なことですので、それに対して評価しています。第2戦へホームでのリードは最大限に活かしたいと考えていますが、前回、ラウンド16の上海上港戦もホームでリードして臨んだアウェイで難しい試合になりました。しっかり相手を分析して準備しなければ、アウェイでは難しい試合になります。後半の90分もしっかり準備して、自分たちのペースで運べるようにしたいです。ただ、次の第2戦までにJリーグやルヴァンカップなどがあるので、まずそれらの試合にも、しっかり切り替えて臨みたいと思います。
MF セルジーニョ 選手(鹿島アントラーズ)
ACLでいきなり初得点できたことで、得点の価値が上がったかと思いますが、この1点にとどまらずに、引き続き得点したいです。(ゴールは)自分ひとりで獲ったものではなく、チームメイト、スタッフ、フロント、サポーターの期待に応えたいという気持ちが強かったので、それができてうれしいです。タフな相手でしたが、みんなで戦ってチャンスを得て、2-0のアドバンテージを手にできました。得点場面は、ボールを受けたら目の前がゴールだったので狙いました。入らなかったら同僚からブーイングされていたと思いますが、リスクを負わなければ得点は生まれません。ACLは初めての体験ですが、自信を持って次へ進んで、決勝まで行きたいと思います。
MF レオ・シルバ 選手(鹿島アントラーズ)
ゴールはうれしく思います。勝つことが目的でしたが、その中でチームに勢いをもたらすことができてよかったです。前半で何度もチャンスがあったのに決められずにいましたが、悲観せず、落ち着いてやれば決められると思っていました。セルジーニョもゴールを決めることができてよかった。今年はケガをして出遅れてしまいましたが、そこからチームに貢献できる状態に戻ってきました。自分自身ができることをしっかりやりたい。今大会、決勝まで行ってアジアのタイトルを獲れれば、素晴らしいシーズンになると思います。
パウロ・ソウザ 監督(天津権健)
鹿島の勝利を祝福したいと思います。彼らが質の高いサッカーをすることは分かっていましたし、実際にゲームコントロールや時間の使い方など成熟したプレーを見せていました。鹿島は技術や戦術でもレベルが高く、敏捷性もあるので、早い判断が必要になります。我々はその対応もしなければならず、アクセル・ウィツェルやアントニー・モデストが抜けて、他の選手が違うポジションでプレーするなど、戦術的にも制約がありました。その中で我々の選手たちは良くやりました。誇りに思います。4回はビッグチャンスを作りましたが、相手GKのセーブもあって得点できませんでした。こういう大会ではアウェイゴールが重要なのですが。次はホームなので、もっとポジティブな結果を出して夢へ向けて歩み続けたいと思います。
大会期間:2018年1月30日(火)~2018年11月10日(土)
準々決勝 第2戦
9/18(火) 19:30 キックオフ(現地時間)
天津権健(中国) vs 鹿島アントラーズ(日本)
会場:天津奥林匹克中心体育場
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