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鹿島、アウェイゴールで広島を制して8強入り ~AFCチャンピオンズリーグ2019~
2019年06月26日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019はノックアウトステージ1回戦のラウンド16第2戦が6月25日(火)に行われ、連覇を目指す鹿島アントラーズがホームのサンフレッチェ広島に2-3で敗れたものの、2戦合計3-3としてアウェイゴールで上回り、準々決勝進出を決めました。
18日(火)のホームでの第1戦を1-0で先勝していた鹿島は、先発メンバー2人を入れ替えて、左MFに名古新太郎選手、左サイドバックにDF町田浩樹選手を起用。広島のサイド攻撃への対応を意識した布陣で臨みます。
一方、最低でも2-0の勝利が必要な広島は、出場停止のMF稲垣祥選手に代えてMF吉野恭平選手をボランチに、最終ラインにDF荒木隼人選手、シャドーの位置に今大会初先発のMF柴崎晃誠選手を起用して臨みました。
立ち上がりから右サイドでMF森島司選手を中心に仕掛けを試みる広島に対して、鹿島は開始4分でDFチョン・スンヒョンが負傷。交代を余儀なくされますが、DF関川郁万選手を投入して対応し、ブロックを作って守備を固めながら相手にプレッシャーをかける積極的な守備を見せます。
鹿島の堅守に攻めあぐねる広島に対して、昨年大会王者の鹿島は33分、中盤での相手ボールのインターセプトから左へ展開。パスを受けた名古選手が左クロスを入れると、相手DFのこぼれ球にMF土居聖真選手が反応して先制点を決めました。
アウェイゴールを許して3-1での勝利が必要になった広島は、42分にMF川辺駿選手がワン・ツーで抜け出してゴールに迫り、鹿島GKクオン・スンテ選手が押さえきれなかったボールが川辺選手に当たってゴールに流れていきましたが、右サイドバックを務めた永木亮太選手がゴールライン上で阻止。前半は鹿島が1-0とリードで折り返しました。
しかし後半、5年ぶり2度目のノックアウトステージ進出で初の8強入りを目指す広島が反撃。後半開始からFWパトリック選手を投入して3バックから4バックに変更し、左サイドバックDF佐々木翔選手と右サイドバックに入ったMF柏好文選手が攻め上がってチャンスを作ります。
66分には柏選手の右クロスにパトリック選手が合わせて同点に。さらに72分には再び右サイドから崩して、最後はゴール前に顔を出した佐々木選手が左足を振り抜き2-1とします。
広島はこの直後にMF野津田岳人選手を投入して、3点目を狙いに行きます。しかし試合はこの後、波乱の展開を見せます。
74分、鹿島の土居選手がカウンター攻撃を仕掛けて相手ゴールに迫ると、広島GK中林選手がペナルティエリアの外へ出て止めますが、ファウルで一発退場に。3枚目のカードを使って吉野選手を下げ、GK林卓人選手を送り出します。
1人少なくなった広島ですが、その後もフィールドを広く使った攻撃を仕掛け、80分には佐々木選手のパスを受けてパトリック選手がペナルティエリアに切り込む場面を作ります。
そして、その直後、右サイドを攻め上がった柏選手が倒れながらクロスを送ると、ゴール前でパトリック選手が合わせてゴールネットを揺らします。しかし、柏選手にシミュレーションのファウルがあったとして、このゴールは認められません。
さらに攻め続ける広島は89分にCKを獲得し、GK林選手も前線に上がります。しかし、このCKのクリアボールから鹿島はカウンターに転じます。土居選手が攻め上がり敵陣に入ると、ロングレンジからゴールに向かってシュート。これが無人のゴールに吸い込まれ、2-2と試合を決定づけました。
広島はしかし、その後も食い下がり、アディショナルタイム5分にパトリック選手がペナルティエリアで相手DFに倒されてPKを獲得。これをパトリック選手自身が決めて3-2としました。
しかし、その直後に最後の笛が吹かれて試合終了。2戦合計で3-3となり、アウェイゴールで鹿島に軍配上がりました。鹿島は2年連続通算3度目の8強入りです。
6月26日(水)には浦和レッズがアウェイで韓国の蔚山現代と対戦します。
なお、準決勝の組み合わせは7月2日に抽選会で決まります。
監督・選手コメント
城福浩 監督(サンフレッチェ広島)
選手はよく頑張って持てる力を発揮してくれたと思いますし、次のラウンドへ進む執念を見せてくれたと思います。冷静に受け入れるにはあまりにも厳しい試合で、これを黙って受け入れなくてはいけないのがサッカーの世界かもしれません…。この悔しさはアジアの舞台でしか晴らせないですし、サッカーもレフェリーも、アジアのレベルを上げるのであれば我々がその舞台に立たなくてはいけないと、改めて感じました。
DF 荒木隼人 選手(サンフレッチェ広島)
こういう結果になって悔しいです。これまでベンチから見て自分なりに作戦を立てていました。今日の前半は良かったと思いますが、前半の失点は自分のところで止めることができたのではという思いがあります。
MF 柏好文 選手(サンフレッチェ広島)
自分たちのやることはやりましたし、第1戦を0-1で負けてホームで勝たなければいけない状況で先制を許した中で、自分たちの気持ちを見せられたと思います。審判を含めての勝負事だと思いますが、倒れながらもゴールに直結するボールを出しているので、そこを最後まで見てほしかったです。鹿島には自分たちの分も頑張ってほしいと伝えました。
FW パトリック 選手(サンフレッチェ広島)
絶対に3点獲ると信じて試合に入りました。ゴールは自分の強みを出せたと思いますし、最後の最後まで諦めずにいました。チームは素晴らしい試合をしたと思います。今日の試合で学んだ多くのことを自信にして、Jリーグで優勝できるようにやりたいです。
大岩剛 監督(鹿島アントラーズ)
次のラウンドへ行けることが今日一番評価できるところです。試合の中で我々もアクシデントがあって、いろいろな見方はあると思いますが、今日の試合の改善すべきところを洗い出して、次のJリーグの広島戦、ACLのラウンド8に向けて切り替えていきたいです。1-2になって試合の流れと相手の出方を見てしっかり落ち着くことを指示し、ポジションの修正をしました。土居選手は持てるもの全てを出した試合だったのではと思います。
MF 土居聖真 選手(鹿島アントラーズ)
前半で先制した方が優位に立てると、そこはすごく重要だと思っていたので獲れてよかったです。狙ってみようかなという感覚があって、それが得点につながりました。昨年も上海上港にギリギリで逃げ切りましたが、それが大事です。勝ち進むのは僕らなので試合には負けましたが、胸を張っていいと思います。
MF 遠藤康 選手(鹿島アントラーズ)
試合の結果は負けてしまいましたが、僕らが次に進出します。広島の気持ちの分も持って次のステージに上がって、また優勝したいと思います。広島選手の悔しい気持ちは分かるので、その気持ちを受けて上に上がっていきたいです。
MF 三竿健斗 選手(鹿島アントラーズ)
アウェイゴールを与えずにアウェイゴールを獲ったのが一番の勝因だと思います。すごく難しい試合で、すぐに怪我人も出てプラン通りにはいかなかったのですが、それでもがんばって次のステージに進めました。そこが全てだと思います。修正するところはたくさんありますが、ポジティブにとらえています。
大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
ラウンド16:2019年6月18日(火)~8月13日(火)
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