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中国女王に惜しくもドロー ~AFC女子クラブ選手権2019 FIFA / AFCパイロット版トーナメント
2019年11月27日
今年秋に急遽開催が決定したAFC女子クラブ選手兼2019に、昨年のなでしこリーグ女王として出場を決めた日テレ・ベレーザは、パイロット版ということで参加国が限られるものの、初代アジアクラブ女王の称号を手にするため、11月24日(日)に開催地である韓国/龍仁市に入りました。
1日のトレーニングを経て迎えた初戦の相手は、中国のリーグ王者江蘇蘇寧女子足球倶楽部。ベレーザは立ち上がり直後からボールを保持し、持ち味のテンポの速いパスワークと個人技を融合して相手を押し込んでいきます。対する江蘇蘇寧は自陣に守備ブロックを敷き、マンツーマン気味にベレーザの選手について自由にプレーさせません。
すると開始7分でした。ベレーザは相手陣内でボールを失うと、江蘇蘇寧が前線に大きくボールを入れ、トップの選手にスピードで抜けられてしまいます。土光真代選手が体を寄せ切る間もないほど速いドリブルで突破され、GK山下杏也加選手が間合いを詰め切る前にシュートをゴール左隅に流し込まれ、失点を喫します。
しかしその直後の10分、右サイドのゴールライン際で、小林里歌子選手がドリブルで相手DFを置き去りにしてペナルティエリアに侵入。ゴール前に張っていたDFが思わず一枚寄せてくるタイミングで小林選手はニアの田中美南選手にパス。田中選手は一度コントロールし、対角線上のゴール左へと冷静にシュートを沈めて同点に追いつきます。
36分には清水梨紗選手の縦パスをきっかけに、田中選手、長谷川唯選手、遠藤純選手とつないで籾木結花選手がミドルシュートを打つなど、コンビネーションから相手のマークを振り切ってシュートチャンスを作ります。アディショナルタイムには、ペナルティエリア際のゴール正面で再び籾木選手が左足を振りぬきましたが、惜しくもクロスバーに弾き返されました。
ハーフタイムには相手のカウンターへのケアを万全にしつつ、攻撃で自分たちの良さを発揮することを念頭に永田雅人監督から細かい指示が出ます。
前半以上に攻撃に勢いを持つベレーザ。後半最大のチャンスは76分、途中出場の植木理子選手が左サイドに大きく開いて相手陣内の深い位置でボールをもらうと、ゴールに向かってペナルティエリア内に侵入しながら相手DF二人を交わします。相手GKとの1対1でゴール右にコースを狙ったシュートは相手GKが伸ばした足先に当たってゴールからわずかに逸れ、得点とはなりません。
後半に入って間延びしてきた相手に対して、ベレーザは自分たちのスタイルでゴールを割ろうとゴールへ迫り続けましたが、チャンスを生かせずにドローで試合を終えました。
次戦は、28日(木)にホスト国韓国の仁川現代製鉄レッドエンジェルズと対戦します。
監督・選手コメント
永田雅人 監督(日テレ・ベレーザ)
タフなゲームでした。フィジカルのスケールが高くて、11番の選手と6番の選手の素晴らしいプレーに守備は混乱させられて難しい試合になりました。自分たちがボールを持つこと、そして奪われた後に、その二人へのルートを作らせないことが修正点でしたが、中央突破の時に奪われてダイレクトに11番にボールを入れられてしまったことは、自分たちがプレッシャーやマンツーマンのきつい状況でもペナルティエリアの奥まで入る場面を作るという解決が上手くいきませんでした。あのスピードはここで体感してみて、だんだん対応力ができて、試合の中では適応していたのではないかと思います。
GK 山下杏也加 選手(日テレ・ベレーザ)
相手のデータとか、どういったプレーをするのかとかも、90分の中でしか分からない中で、結果を出さないといけないし、中1日の体力勝負というのもあって、今シーズンで一番難しい大会かなと思います。この試合は勝てた試合だったので、本当は勝ちたかったですが、相手FWの外国人選手に突破されて、自分たちがしてはいけない失点を許してしまったことで追う立場になってしまいました。ただ、ボールを保持できる時間がたくさんあって、それを後は結果にするだけかなと思います。
FW 田中美南 選手(日テレ・ベレーザ)
簡単な試合ではないというのは戦う前から思っていたのですが、想像以上にというか、こうしてマンツーマンでこられた中で国内であれば、それぞれがかわしたり越えていけますが、海外の選手には厳しかったです。その中でもチャンスを作れていたし、後は結果をとるだけだったかなと思います。得点を取れたのは良かったですけど、個人的には失点にも絡んでいますし、どこかで取り返さなければというのがあって、振り出しに戻した中で追加点をとってチームを勝たせることができなかったのが、個人としてもチームとしても反省かなと思います。
女子クラブ選手権2019 FIFA/AFCパイロット版トーナメント
大会期間:2019年11月26日(火)~30日(土)
大会会場:Yongin Citizen Sports Park
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