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第99回天皇杯 準決勝~鹿島vs長崎~21冠目指す鹿島、長崎を振り切る
2019年12月22日
アジア制覇を含めて21個目の主要タイトルを狙う鹿島が、J2で4強まで勝ち残った長崎を3-2で振り切りました。今大会で退任する大岩剛監督は「次戦に向けた改善と継続を最後まで繰り返し、決勝も必ず勝とうと(選手に)話をした」と、有終の美を飾るために手綱を締め直しました。
試合は序盤から鹿島がペースをつかみました。前半4分に三竿のシュートが味方に当たって右に流れたボールに反応したセルジーニョが先制ゴール。23分にはレオシルバのFKがオウンゴールにつながり、優位に立ちます。しかし、楽勝ムードは長崎の反撃にかき消されました。
2-1の後半28分に右CKをブエノが頭で合わせ、これが伊藤に当たってリードを広げたものの、3分後には再び1点差に詰め寄られます。ただ、ここで崩れないのが鹿島の勝負強さ。相手の攻勢をしのいで確実に逃げ切りました。
長崎は3-6-1の布陣で対抗しました。前半37分、吉岡が相手に囲まれながらも左足アウトサイドでスルーパスを出し、右から抜け出た米田がゴール。追加点を許しても下を向かず、呉屋のシュートがクロスバーに跳ね返ったところを沢田が詰めました。あと一歩で番狂わせには至らず、手倉森誠監督は「長崎に新国立の夢を見てもらいたかったが、申し訳ない」と悔しがりました。
元日の決戦へ、大岩監督は「どんな形でも勝利を目指す」と、タイトルへ全力を傾ける鹿島の哲学を強調しました。平成に無類の強さを誇ったクラブが、令和の時代に初めて天皇杯を掲げるのか注目されます。
監督・選手コメント
大岩剛 監督(鹿島アントラーズ)
非常にタイトな試合で、勝ち上がることが第一だったので決勝に進めてうれしいです。しっかりと今シーズンやってきた次の試合に向けての改善と継続を、また最後の最後まで、決勝戦でもそれを繰り返して、必ず勝とうという話しをしました。(決勝では)僕のサッカー、そういうことをやりたいという気持ちよりも、どんな形でも勝利を目指したいと思います。鹿島アントラーズの哲学である常に目の前のタイトル、目の前の試合に全力を尽くす、そういう気持ちで臨みたい、そういう気持ちで準備したいと思います。
セルジーニョ 選手(鹿島アントラーズ)
監督から裏を狙うように言われていました。先制点は伊藤翔選手にぶつかってこぼれたところに自分がうまくシュートを決めることができました。試合の立ち上がりにそれができてよかったです。難しい試合というのはみんな分かっていました。ただ献身性を持ち合ってプレーしようと言っていたので、それが決勝に導いてくれたと思います。決勝というのは始まるまでは五分五分の状況です。チームとしてしっかり準備をしていますし、自信を持っています。あとは自分たちがどう表現するかによって結果がついてくると思いますし、決勝の舞台に立つチャンスがあるということは喜ばしいことだと思います。
手倉森誠 監督(V・ファーレン長崎)
王者鹿島を追い詰めるまではできたのかなと思います。ゲームの流れのプランとかタクティカル面では、準備したことを、鹿島が嫌がることをやれたなと思いますけど、リスタートとか切り替えのところのインサイドワークに関しては、やっぱり鹿島の方が上だったと思います。崩されたわけじゃなくても3点取るというのは、Jリーグで20冠取っている鹿島だと思いました。我々はこれから新興勢力になっていくためには、そういう鹿島を倒さなければならないんだ、と。その可能性を示す戦いはできたのかなと思います。来季への可能性は今日の選手たちが示してくれました。この悔しさを忘れずに、V・ファーレンが目指す日本が誇れるクラブづくりを推し進めていければな、と思います。
吉岡雅和 選手(V・ファーレン長崎)
チームとしてすぐ失点してしまって、カップ戦というのは先制点が大事だと思うので、入りが悪かったというのと、点を取られてからはうまいこと僕らのペースに持っていけた時間帯もあって点も取れましたが、詰めが甘かったかなと思います。最初は3バックをやることにみんな戸惑いを持っていたので、みんなの動きを見ながらという感じになりましたが、この1週間、鹿島相手ということを想定して突き詰めてやってきたので、そういう面でうまいことはまったのかなと思います。
【1回戦】5月25日(土)、26日(日)
【2回戦】7月3日(水)、10日(水)
【3回戦】8月14日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月18日(水)、25(水)
【準々決勝】10月23日(水)
【準決勝】12月21日(土)
【決勝】2020年1月1日(水・祝)
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