ニュース
接戦を制した山梨学院が11年ぶりの日本一に輝く! 第99回全国高等学校サッカー選手権大会
2021年01月12日
第99回全国高等学校サッカー選手権大会の決勝が1月11日(月・祝)、埼玉スタジアム2002で行われました。
決勝
山梨学院高校(山梨) 2-2(前半1-0、後半1-2、延長前半0-0、延長後半0-0、PK4-2)青森山田高校(青森)
山梨学院と青森山田による決勝戦は、第88回大会以来11年ぶり。前回は0-1で敗れ、リベンジを狙う青森山田は、黒田剛監督が「相手は立ち上がりに強い山梨学院なので、スタートの15分は地に足をつけて冷静に対応しようと考えていた」と振り返りますが、序盤から中盤が間延びし、思い通りの試合運びができません。
一方、長谷川大監督が「青森山田は前半の最初に圧力をかけて点を取りにくるだろうと思っていた」と振り返る山梨学院は、高い位置をとる相手のサイドバックの背後を攻略し、先制点のチャンスを狙いました。すると、12分には右サイドを抜け出した谷口航大選手が中央にパスを展開。逆サイドから中央に入った広澤灯喜選手が右足シュートをたたき込みました。
1点を奪ってからの山梨学院は、攻撃の起点となる藤原優大選手に対するプレッシャーを徹底。長谷川監督が「サイドの数的優位をつくりながら攻めてくるのは分かっていた」と話す通り、今大会の得点パターンを封じ込み、1点リードで前半を終えました。
後半は、ハーフタイムに黒田監督から「相手のサッカーに付き合わず、我々が強かった時のサッカーを取り戻そう」と声を掛けられた青森山田が試合の流れを掴みました。57分には、内田陽介選手のロングスローからチャンスを演出。GKに弾かれたボールを松木玖生選手が右足で打ち返し、最後は藤原選手が押し込みました。63分には、藤森颯太選手からのパスを安斎颯馬選手がスライディングで合わせ逆転に成功しました。
怒とうの攻撃を受け、逆転を許した山梨学院ですが、選手に諦めた様子は見られません。「大型ビジョンで応援する仲間の姿を見て、『彼らのためにも戦わなければいけない』と思った」とキャプテンのGK熊倉匠選手。78分には、笹沼航紀選手のスルーパスから、ゴール前を抜け出した野田武瑠選手が同点ゴールを決め、延長戦へと持ち込みました。
延長戦でも決着がつかず、勝負の行方はPK戦までもつれました。2人がキックを失敗した青森山田に対し、熊倉選手が「泣いても笑っても最後だし、楽しんで蹴ってこいと話をしたら、みんな笑顔になってリラックスできた」と振り返る山梨学院は、4人のキッカーが成功。PK戦を4-2で制し、11年ぶり2度目の日本一に輝きました。
監督・選手コメント
長谷川大 監督(山梨学院高校)
10回戦って1回か2回勝てれば良いなという相手だったので、その1回が来るよう準備して挑みました。思い描いていたゲームの入りから前半を終了しましたが、相手は手を打ってくるだろうと思っていました。後半は決定的な場面を与えましたが、自分たちは運にも助けられました。今大会、運が自分たちに流れてきたのは、選手の一年間の取り組みやコロナ禍でも我慢してやってきた思い、仲間への感謝が詰まっていたからだと思います。
熊倉匠 選手(山梨学院高校)
うれしいの言葉しかありません。早い時間帯に点が取れたのですが、青森山田に押される時間もありましたが、全員で気持ちを切らさず頑張った結果が、結果につながりました。今までいろいろな人に支えてもらって、恩返しのためにやらなければいけないと感じていました。その中で、きつい練習をしたり、自主練で長くボールを蹴ったり、日本一になるために頑張ってきました。それが結果として出たので、良かったです。
黒田剛 監督(青森山田高校)
サッカーは決めるところでしっかり決め切れないといけません。チャンスの数で勝負するわけではないと、改めて勉強させられました。山梨学院の方が、一人一人がやるべきことを徹底して、みんなで一丸になっていました。我々はサッカーのスキルにおいては一枚上回っていたかもしれないけど、それぞれが役割を果たせなかったのがこういう結果になったと思います。来年の100回大会でのリベンジを掲げて、頑張っていきたいです。
藤原優大 選手(青森山田高校)
ラインが下がってしまい、なかなかコンパクトにできず、青森山田のサッカーができませんでした。延長まで行って、たくさんのチャンスがありながら決め切れなかったのは、自分たちの実力不足だと思います。昨年に悔しい思いをしてから一年間、こだわってきたつもりでしたが、足りませんでした。結果に出なければ意味がありません。優勝することだけを考えて一年間生活してきたので、悔しさはありますが、このチームでやってきたことに対し後悔はありません。やり切ったつもりです。
第99回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2020/12/31(木)~2021/1/11(月・祝)
関連情報
関連ニュース
最新ニュース
- 大会・試合 2024/12/27 準決勝・決勝チケット販売概要が決定 皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会
- 日本代表 2024/12/27 2025.6.5 オーストラリア代表 vs 日本代表 観戦チケットの販売概要について
- 大会・試合 2024/12/27 小学生年代の日本一へ、全国から48チームが集まり熱戦が開幕! JFA 第48回全日本U-12サッカー選手権大会
- 選手育成 2024/12/26 2学期を振り返って~JFAアカデミー今治ダイアリー~
- 日本代表 2024/12/26 なでしこジャパン(日本女子代表) コロンビア女子代表との対戦が決定(2025年4月 大阪/ヨドコウ桜スタジアム)