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皇后杯前座イベントで中学生女子サッカー選手フェスティバルを開催
2021年01月20日
2020年12月29日(火)サンガスタジアム by KYOCERAで開催した皇后杯決勝戦の前座イベントとして、京都FA 中学生女子サッカー選手フェスティバルが開催されました。
女子選手の特徴として、小学生でプレーしていた選手が中学生にあがるタイミングでサッカーから離れてしまう傾向にあります。小学生、中学生、高校生と継続してサッカーができる流れを構築すべく、JFAは中学生の普及にフォーカスしてきました。
今回の女子中学生女子サッカー選手フェスティバルは、この女子中学生のサッカー離れの改善策の一つとして、ゲーム環境が整備されつつある女子チーム(クラブチーム、女子サッカー部)以外で、中体連に所属し男子選手の中でプレーする環境下の女子選手にゲーム機会を創出することを目的に、皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会の前座イベントとして、開催地である京都FAによって実施されました。
イベント当日は35名もの選手たちが、芝生のピッチでサッカーを楽しんでいました。3対3のスモールゲームを実施し、時間が経つにつれ選手たちの声が響き渡りました。
コメント
千本哲也 京都府 普及コーディネーター
選手たちは朝の集合時から緊張感の漂う様子で、ウォーミングアップ時にも動きに硬さが見られました。それにつられたのか、スタッフの皆さんにも、何とも言えない緊張感があったように感じました。
その緊張をほぐす為、ピッチ内も含めて十分な時間を取ってウォーミングアップを行うことにしました。
ゲームが始まると、時間とともに、攻守に渡って狙いを持ったプレーが多く見られるようになり、攻守の切り替えもどんどん速くなっていったので、必然的に1人1人が考えながら走ることを求められるオーガナイズ設定になったと感じました。
少人数でのスモールゲーム、交代人数が各グループ1~2人、と設定したことで、1人当たりのボールタッチ数が増えたことはもちろん、ほぼ全ての選手がゴールに絡む(得点もしくはアシスト)ことが体験できました。これも「楽しさ」を感じる大切な要素になったと考えます。
また、競技経験の長い選手たちから仲間へのコーチングも出始め、活気のあるゲームになっていきました。
さらに、ピッチ上のコーンやマーカーの設置、ボールの準備、ゲーム時間の管理や怪我人対応などは、京都FA女子委員会の皆さんのご協力で、的確に効率よく行われ、スタッフが選手へのコーチングに専念できたことも選手たちの良いプレーを引き出せた要素になったと考えます。
プレー後の選手たちの様子からは、1時間という限られた時間内ではありましたが、サンガスタジアムのピッチでのプレーを楽しむことができたように感じ取れました。
中野健司 氏(京都FA3種委員会 中体連担当)
京都府の女子選手を取り巻く環境は、芳しいものとは言えず、特に3種年代では4種でサッカーをしてきた選手が、サッカーから離れてしまうということが起こっています。ただ、中には京都の選手がトップレベルを求めて、府外のチームへ行ったりしている例もあり、けっしてサッカー自体のレベルが下がっているわけではないと考えています。今回の、皇后杯での前座イベントをきっかけとして、京都という地が女子選手にとって魅力ある地域となり、京都生まれ京都育ちの日本を代表する選手が生まれてくることを願っています。
また、中体連としては女子選手だけのチームというのはとても限られており、多くの女子選手は男子選手に交じって活動している場合も多くあります。今回のような女子選手を対象としたイベントや大会などを継続的に開催することで、男子に交じって思うように力を発揮することができなくても、続けてトレーニングしていくことで思い切って発揮できるチャンスがあることを、広く京都府内のチームへ広めることが課題であると感じています。機会が認知してもらえれば、きっと4種から引き続いて3種年代でも、女子選手が活動できる場がもっと増えるものと信じています。引き続き、協会、トレセンスタッフ等と連携を取りながら、女子の活動について広めていきたいと思います。
参加指導者コメント
藤井達也 先生(木津中学校サッカー部顧問)
今回の活動では、普段中体連の部活動に所属して男子選手の中で活動している女子選手にスポットを当てていただき大変感謝しています。今回の活動で、同じような環境で頑張っている仲間と出会うことができました。また、できたばかりのすばらしいスタジアムでプレーすることができ、選手たちは本当に楽しそうでした。
また、皇后杯の決勝は、日本女子サッカーのトップレベルの試合を間近で見ることができ、将来の大きな目標を具体的にイメージできた選手もいました。試合内容も大変ワクワクするものでした。
今後も定期的に、女子選手を集めた練習会などを行って、普段のチームでの活動の励みになればと思っています。また、中学校でサッカーを続けたいと思っている女子選手の希望になれば幸いです。
最後に、このような機会をあたえてくださった。JFAならびに京都FAの関係者の皆様大変ありがとうございました。
参加選手コメント
山下蓮音 さん(向島東中学校)
プロたちが試合をする所でプレー出来ることが嬉しかったです!ベレーザ対レッズの試合をみてとても感動しました!とてもいい勝負で、点を取られても取り返すところがかっこ良かったです!浦和レッズの背番号7番の方(高橋はな選手)がとてもかっこ良かったです!あと、記念Tシャツとボールを貰えたので、嬉しかったです。
片山優々子 さん(槙島中学校)
(サンガスタジアムで行われた男子高校サッカー選手権京都大会決勝)京都橘高校と東山高校の試合を見に行っていたので、同じ場所でサッカーができて嬉しかったです!
イベントの後に皇后杯決勝を友達と一緒に観れていい試合だったので良かったです!!ベレーザの清水さんのファンになりました!!
サッカーボールと皇后杯のTシャツも貰えたので嬉しかったです!
衣川凛 さん(桃映中学校)
普通だと出来ないピッチで試合をさせてもらえて、いつも以上にサッカーが楽しかったです。この前座試合を通して、サッカーを続けて、またこのピッチに立ちたいと思いました。
こんな機会はもうないかもしれないけど、次は自分が高校でサッカーを続けて、このピッチに立てるように頑張ろうと思います。
藤原紗羽 さん(木津中学校)
まず、自分と同じような環境でサッカーをしている人がたくさんいたことを知り、嬉しく思いました。普段、男子の中ではなかなか思いきってプレーをすることができなかったけれど、女子の中ではいつもより思いきってプレーをすることができたのではないかと思います。サンガスタジアムはとても素晴らしいスタジアムで、フカフカな芝は、強いパスが出せたり、トラップがしやすいと感じました。このような機会を作っていただいたことに感謝したいです。私たちがプレーしたピッチで女子のトップ選手が試合しているのを実際に観て、自分も同じような舞台でプレーしたいと思いました。
また、このような機会があれば、ぜひ参加したいし、もう一度この仲間と一緒にサッカーできるといいなと思いました。
中埜木綿子 さん(木津中学校)
このイベントでは、たくさんの方々とのつながりを感じることができました。当日、スタジアムでイベントに関わっていただいいた方々、練習会を行った、京都西山高校、向陽高校の高校生の方々、指導していただいたコーチ、そして普段はあまり出会うことのない、同じような環境で活動する女子の仲間と貴重な出会いができました。このように、普段の部活動ではなかった新たな関わりが感じられるイベントでした。とても楽しかったです。関わってくださった方々ありがとうございました。
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