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【プレミアリーグ開幕前対談】「選手の成長を考えながら臨む」平野直樹監督(履正社高校)×髙田哲也監督(サンフレッチェ広島F.Cユース) 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022
2022年03月30日
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022が4月2日(土)に開幕します。ここでは2015年以来のプレミアリーグ昇格を果たした履正社高校(大阪)の平野直樹監督と、昨年度のWEST王者であるサンフレッチェ広島F.Cユース(広島)の髙田哲也監督による対談を実施し、昨年度の振り返りや今年度のリーグ戦に懸ける意気込みを聞きました。
○オンライン取材日:2022年3月22日
――プレミアリーグの印象を聞かせてください。
平野 ハイレベルな試合が毎週末展開されているという印象です。我々からすると毎週末、全国大会ができるということで得るものしかありません。私自身は育成年代に関わる中で、一人でも多くの代表選手を育てていくことを目標の一つとしています。前回参加したときは、林大地(現、シント=トロイデンVV/ベルギー)がいて、その後、東京オリンピックに出場して、海外に挑戦しています。それを考えると、今度はどのような選手が出てくるのか、楽しみがいっぱいです。
髙田 平野監督もおっしゃったように、簡単なリーグではありません。先を見ながらやりたいですが、目の前の一試合を大事にすることが必要です。僕も名古屋グランパスU-18と広島でプレミアリーグを戦ってきて、WESTのチームは自分たちの良さを出そうという傾向の強いチームがたくさんあります。大味な試合になることもありますが、僕らもどんどんアクションを起こして、相手に合わせるのではなく、自分たちがやろうとしていることを目一杯やっていければと思っています。
――昨年度、広島はWEST優勝を果たしました。どのような一年だったでしょうか。
髙田 昨年はコロナ禍にもかかわらず、プレミアリーグで特徴のあるチームと18試合できたということが大きかったです。優勝したいと思って臨んでいたので、優勝できて良かったです。また、選手もスタッフもサッカーができる喜びを感じながら一緒に前に進むことができたのが良かったと思います。一試合一試合、出た課題を修正しながら積み重ねていったら結果が付いてきました。一試合ごとに選手の成長を感じることができる一年でした。
――一方、履正社高校は2015年以来のプレミアリーグとなります。
平野 前回は相手をリスペクトしすぎた感もあります。特に前期はいかに失点しないか、いかに負けないかという取り組み方をしていて、選手たちの良さをなかなか引き出すことができませんでした。なので、今年は自分たちの良さを出すために相手の良さを出させないようなところにトライしていければと考えています。
――互いのチームの印象はいかがでしょうか。
髙田 名古屋で監督をしていた2015年に対戦したときは林選手や田中駿汰選手(現、北海道コンサドーレ札幌)らの能力が高く、ギリギリで勝ったという印象です。今回も年代別の日本代表に選ばれている選手もいますし、対戦するのは第2節なので、開幕戦の映像を見ていろいろと考えて戦いたいと思います。
平野 サニックス杯ユースサッカー大会決勝の映像を見ました。強いチームだと映像がいろいろと出回るので、私たちのほうが対策はできるのかなと思っています。広島は以前からですが、髙田監督になってしっかりと前からハードワークするチームという印象です。(JFA競技会委員長杯で)青森山田ともインテンシティの高いゲームをしたということなので、とても楽しみにしています。
――チーム内で目標は決めていますか。
髙田 連覇ができるのはうちのチームしかないので、そこを目指していこうと選手とは話してます。
平野 高校総合体育大会、全国高校サッカー選手権大会の出場もそうですが、プレミアリーグに関しては残留をして、レベルの高い環境を後輩たちの代でも継続させていきたいという思いがあります。ただ、どのチームも簡単に勝ち点が取れるような相手ではないので、選手は戦々恐々としているかもしれませんが、僕は楽しみでしかないです(笑)。
――最後に、今年のプレミアリーグへの意気込みをお願いします。
髙田 今年、トップチームにドイツ人監督のミヒャエル・スキッベ監督が就任し、前からボールを奪いにいって、縦に速いサッカーを目指しています。選手たちにはそこを強調しています。ただ、相手がいることなので、相手を見ながらサッカーができるようになることも必要です。そこに加えてチームとしても機能していかなくてはいけません。もちろんリーグで優勝を目指していくことは大事ですが、私たちのミッションとしてはプロに選手を送り込むことも大事なことなので、それらのことを意識させながら戦っていきたいと思います。
平野 彼らが5年後、オリンピック代表になったり、その後、日本代表になっていき、ヨーロッパや南米のチームに勝っていくためには、前からプレッシングをして相手の良さを消していくことがマストになってくると思っています。その準備をこのリーグでさせていきたい。ハードワークするのは当たり前。だからハードワークという言葉をうちのチームからは無くしていきたい。指導者として5年後、10年後を見て、世界のサッカーから遅れを取らないように、今できることを選手たちに経験させてあげたいと思っています。
大会期間:2022年4月2日(土)~2022年12月4日(日)
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