高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022EAST第12節が7月9日(土)、10日(日)に行われ、各地で熱戦が展開されました。

ピックアップマッチ

川崎フロンターレU-18 1-1（前半1-0、後半0-1）大宮アルディージャU18

9日の富士通スタジアム川崎では、10勝1分0敗の首位で折り返した川崎フロンターレU-18（神奈川）と、上位浮上を狙う大宮アルディージャU18（埼玉）が対戦しました。大宮はこの試合を「優勝を狙う上でのラストチャンス」（森田浩史監督）と位置付け、首位チームとの決戦に臨みます。

序盤は前半戦の首位チームが強さを見せて試合の主導権を握りました。激しいプレッシングと素早い攻守の切り替えで大宮の形を封じると、12分には得意のショートカウンターからFW五木田季晋選手（#9）のアシストを受けたFW岡崎寅太郎選手（#20）が決めて早くも先制点を奪い取ります。

その後も試合の流れは川崎F優位に進み、相手選手の間に巧みにポジションを取る選手へ、DF松長根悠仁選手（#3）ら後方の選手から効果的なパスが供給され、次々に大宮ゴールへ迫る展開が続きます。しかし、「あそこで決め切ることができなかった」と松長根選手が振り返ったように、追加点を奪うことはできませんでした。

ハーフタイムに森田監督は「自分たちからボールをロストしてしまっていた」点を踏まえ、攻撃面では「もっとシンプルに相手の背後へボールを入れていくこと」を徹底。さらに守備の戦術も「一回（プレスに）行かないで3ラインをコンパクトにして、入ってきたボールに対して行く」形に修正。川崎Fの強みを消しつつ、チャンスをうかがうことに狙いを定めて後半に臨みます。

後半は思うようにボールを入れられなくなった川崎Fと粘って守る大宮の我慢比べの構図となりましたが、「そこで焦れてしまった」と長橋康弘監督が振り返ったように、次にミスからの失点を生んでしまったのは川崎Fでした。

73分、相手のミスからボールを受けたFW前澤拓城選手（#9）からのパスを受けたFW高橋輝選手（#11）が「スピードで行けば自信がある」と語るとおりに一気の加速で仕掛けます。相手DFを一瞬で外す突破から「感覚で」（高橋選手）右足を振ると、シュートは見事にゴールネットを揺らし、起死回生のゴールとなりました。

その後は互いに勝ち点3を意識しての激しい攻防となりますが、決勝点となるゴールはどちらにも生まれず。夏季中断を前にした最後のリーグ戦は、勝ち点1を分け合う形で終幕を迎えることとなりました。

監督・選手コメント

長橋康弘 監督（川崎フロンターレU-18）
大宮さんの堅い守りに対してゴールを決められず、守備からのカウンターでやられてしまいました。妥当な結果だったと思っています。「決め切るところで決め切れないといけない」という考え方を私はしていません。これで決め切れないのであれば、倍のチャンスをつくらなければいけないと思っています。相手を観てサッカーをするところも、もっとできなければいけないと感じています。

MF #18 由井航太 選手（川崎フロンターレU-18）
めちゃくちゃ悔しいです。思っていたよりも、いつもと感覚の違いがありました。前半はライン間で受けてということができていましたが、後半それができなくなったときに、もっとサイドからのクロスで行くといったこともできないといけないと感じました。自分としても、もっと得点に関わるようなプレーも出していけるようになりたいと思います。

森田浩史 監督（大宮アルディージャU18）
前半は守備が中途半端になっていました。ただ、その中でも2点目を取らせなかったことが大きかったと思います。後半は修正をする中でゴールを取ってからは勢いも出ました。高橋選手の得点は彼の良い部分が出た場面で、前を向いて仕掛けて行き切れるところはすごいですし、いまはそれにプラスして決め切ることもできています。

FW #11 高橋輝 選手（大宮アルディージャU18）
川崎フロンターレさんはすごく上手くて難しい試合でした。その中でもチャンスは来ると思っていました。今日は2トップがカギになると監督からも言われていました。得点はボールタッチも上手くいって焦ることなくシュートまでいけました。自分らしいゴールだったと思います。ドリブルシュートは一番気持ちいいので、決められて良かったです。

その他の試合結果

JFAアカデミー福島U-18 1-0（前半0-0、後半1-0）FC東京U-18
横浜FCユース 2-3（前半0-2、後半2-1）横浜F・マリノスユース
青森山田高校 3-0（前半1-0、後半2-0）市立船橋高校
前橋育英高校 1-1（前半0-1、後半1-0）柏レイソルU-18
桐生第一高校 0-1（前半0-0、後半0-1）流通経済大学付属柏高校

JFAアカデミー福島U-18（静岡）はFW鈴木吏玖選手（#15）のゴールでFC東京U-18（東京）を破り、今季初の連勝を飾りました。横浜FCユース（神奈川）と横浜F・マリノスユース（神奈川）による横浜ダービーは、2点を先行された横浜FCが一度は追い付きますが、後半アディショナルタイムにFW内野航太郎選手（#9）が勝ち越しゴールを決めて横浜FMが勝利しました。青森山田高校（青森）と市立船橋高校（千葉）の一戦は、DF渡邊来依選手（#2）のゴールを皮切りに3得点を挙げた青森山田が勝ち点3を手にしました。柏レイソルU-18（千葉）と対戦した前橋育英高校（群馬）は、後半アディショナルタイムに同点ゴールを決めて引き分けに持ち込みました。流通経済大学付属柏高校（千葉）は90+5分のDF平川佳樹選手（#5）のゴールで、桐生第一高校（群馬）から勝利を手繰り寄せました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2022年4月2日(土)～2022年12月4日(日)

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