高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023WESTは6日(土)と7日(日)に第5節を実施しました。吉田サッカー公園（人工芝）ではサンフレッチェ広島F.Cユース（広島）と東福岡高校（福岡）が対戦しました。

ピックアップマッチ

サンフレッチェ広島F.Cユース 4-0（前半3-0、後半1-0）東福岡高校

開幕戦を落としたものの第2節以降は2勝1分けと3戦負けなしを続けるのが広島。今節は野田知監督に「上位争いに付いていくために、勝ち点を二桁にしよう」と背中を押されて、試合に送り出されました。

立ち上がりこそ勢いのある東福岡のプレスに戸惑う選手も見られましたが、時間の経過と共に落ち着いてプレー。DF黒木一心選手（#3）が「（雨の）ピッチ状況や相手を考えて、裏を狙っていた」と話す、普段のポゼッションスタイルとは異なる縦に速いサッカーが機能し始めました。11分にはMF松本夏寿磨選手（#5）が入れたくさびのこぼれ球をFW角掛丈選手（#9）が高い位置で回収すると、鋭い切り返しから先制点をマークしました。20分には左サイドのFW中川育選手（#10）の縦への突破から左CKを獲得。MF竹山心選手（#14）の上げたボールを「ヘディングは得意なので、ニアで合わせて上手く逸らせたら良いなと思っていた」と振り返る黒木選手が合わせました。

リードを2点差に広げてからも広島に気の緩みは見られません。「自分たちは前からプレスを掛けるチーム。相手がそれに合わせて蹴っていたので、自分が跳ね返そうと意識していた。立ち上がりからしっかりセカンドボールを拾えて、自分たちのペースに持ち込めた」と口にするのは黒木選手です。25分にGKが前に出た隙をMF今吉心絆選手（#19）に突かれたシーンも、ゴールカバーに入った黒木選手が防いで無失点を続けます。

33分には広島に再びチャンスが訪れ、中盤の右サイドで奪ったMF木村侑生選手（#11）が素早く相手DFの背後にスルーパス。フリーで抜け出した角掛選手が「普通に狙ったら入らないと思ってので、ループでGKの反応を遅らせようと思った」と技ありシュートでゴールネットを揺らし、前半を3-0で終えました。

エンドが変わった後半も広島のペースで試合が進み、52分には角掛選手のパスから、MF石橋聖也選手（#13）が4点目を記録。東福岡のDF秋一星選手（#3）が「点を取りに行くしかなかったので、より攻撃的に仕掛けた」と振り返るように、終盤は東福岡が押し込む場面が増えましたが、「点差もあったので前からではなく、しっかり構えて失点しないようにやっていた」（野田監督）と想定内。ブロックでの守備で黒木選手ら守備陣が要所を抑え、広島が4-0で勝利しました。

監督・選手コメント

野田知 監督（サンフレッチェ広島F.Cユース）
今日は良い試合ができたと思いますが、もう少しボールを持って相手を疲弊させたかった。相手は前から勢いよく奪いに来ていたので、（その狙いを）何回も外せたら相手は奪いに来られなくなっていたはずです。そこまでの試合に持っていきたかった。今季は、まだそこまでの試合はできていません。広島の選手は頑張る姿勢を持っているので、そこにもっと技術的なところを身につけさせていきたい。今はそうした部分を練習から頑張っていて、試合を重ねるに連れて良くなっています。

FW #9 角掛丈 選手（サンフレッチェ広島F.Cユース）
開幕戦の内容は悪くなかったのですが、落としました。第2節以降からしっかり立て直して、自分たちの流れに持っていけています。しっかり先制点を取ってからも失点しないよう強度を保てているから勝負強さが出せているのかなと思います。個人としては、これからもっとFWで自分の特長を生かしていきたい。後悔しない1年にするため、プレミアリーグでは得点を狙っています。試合を重ねるごとに自分の思うプレーができてきているので、成長を実感しています。

DF #3 秋一星 選手（東福岡高校）
前節まで3連敗と負けが続いており、全て0-1での敗戦。得点が1点も取れていない状況だったので試合前は少しでも多く点を取って勝つつもりでいたのですが、立ち上がりは自分たちの守備の甘さが出ました。攻撃は良いクロスが何本か入ったのですが、FWや中の選手と上手くコミュニケーションが取れていなくて、シュートまで行ける場面が少なかった。試合の流れを修正できなかったのが敗因です。

MF #6 西田頼 選手（東福岡高校）
プレミアリーグという大きな舞台になると硬くなってしまう選手が多くいる気がします。リラックスさせるのが僕の仕事なのにできていません。第2節以降連敗が続いており、キャプテンとしての責任を感じています。優勝するためにはこれ以上の連敗は許されないので、次は絶対に負けられません。そのためには無得点が続いているので、まず得点を取らないといけません。攻撃パターンを増やし、ゴールへの意識を高めて勝ちたいです。

その他の試合結果

ジュビロ磐田U-18 2-3（前半0-2、後半2-1）ヴィッセル神戸U-18
米子北高校 3-2（前半2-1、後半1-1）名古屋グランパスU-18
サガン鳥栖U-18 2-0（前半1-0、後半1-0）横浜FCユース
大津高校 6-3（前半3-2、後半3-1）履正社高校
神村学園高等部 1-3（前半0-1、後半1-2）静岡学園高校

ジュビロ磐田U-18（静岡）とヴィッセル神戸U-18（兵庫）の一戦は、MF坂本翔偉選手（#10）の先制点を皮切りに3点を奪った神戸が勝利。首位の名古屋グランパスU-18（愛知）をホームに迎えた米子北高校（鳥取）は開始直後に奪ったMF小村日向選手（#14）の2ゴールなどで今季2勝目を手にしました。サガン鳥栖U-18（佐賀）は今季初めて無失点に抑え、横浜FCユース（神奈川）を2-0で下しました。激しい打ち合いとなった大津高校（熊本）と履正社高校（大阪）の高体連対決は、MF碇明日麻選手（#10）の2ゴールなど6点を奪った大津が勝ち点3を獲得しました。神村学園高等部（鹿児島）のホームに乗り込んだ静岡学園高校（静岡）はFW神田奏真選手（#9）の2得点を含め、3ゴールをマーク。今季4勝目を奪い、首位に浮上しました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2023年4月1日(土)～2023年12月3日(日)

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