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「強い気持ちで挑んでほしい」大会概要&橋岡大樹選手(シントトロイデンVV)インタビュー 高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会

2023年12月13日

「強い気持ちで挑んでほしい」大会概要&橋岡大樹選手(シントトロイデンVV)インタビュー 高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会

高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会が12月16日(土)に開幕します。

大会には9地域協会から選出された32チームが出場。1回戦からノックアウト方式でU-15年代の日本一を決します。

前回大会はヴィッセル神戸U-15が13年ぶり2度目の優勝を果たしました。神戸は1回戦から決勝までの全5試合で複数得点を挙げ、無失点で無類の強さを誇りました。今大会の決勝は12月27日(水)に東京都・味の素フィールド西が丘で開催されます。果たして今年ではどのチームが頂点に立つでしょうか。

インタビュー

ここでは浦和レッズジュニアユースの一員として第25回大会で優勝を経験した橋岡大樹選手(シントトロイデンVV)に登場いただき、大会での思い出や自身の中学時代について聞きました。

○オンライン取材日:2023年11月26日

――浦和レッズジュニアユース時代はどのような選手でしたか。

橋岡 中学の3年間はずっとセンターバックをやっていました。今はサイドバックやウィングバックをプレーしていますが、当時はヘディングや1対1など対人プレーに強く、カバーリングも得意な守備専門の選手で、今みたいな攻撃はあまりしていなかったですね。

――中学時代を通じて身についたものを教えてください。

橋岡 中学1年生のときに腰椎分離症になり、半年ほどプレーできない期間がりました。僕のサッカー人生で一番長いけがで、そのけががなかったら今はないと思っています。その時まではストレッチなど体のケアを一切していなかったのですが、これを機にいろいろ調べ、入念にケアをするようになりました。そこからほとんどけががなくなったので、早いうちにいい経験ができたと思っています。日常生活で言うと、サッカーと学校生活を両立するのは難しかったですけど、学校も楽しかったですし、勉強も必死に頑張って食らいついていました。日常生活もサッカーも頑張らなければならない環境は僕にとっては良かったと思いますし、感謝しています。

――この大会では中学2年時に第25回大会で優勝しています。特に印象的だった試合や出来事を教えてください。

橋岡 準々決勝の横浜F・マリノスジュニアユース追浜戦(3-2で勝利)ですね。2点を奪って追いつかれて、後半アディショナルタイムに決勝ゴールを奪って勝利という形でしたが、すごく拮抗したゲームだったイメージがありましたし、そこをPK戦などではなく、しっかり勝ち抜けたことが印象に残っています。あとは決勝の大宮アルディージャジュニアユース(現、大宮アルディージャU15)との「さいたまダービー」ですね。「絶対に負けられない」というお互いの気持ちがぶつかり合った、熱い試合になりました。ただ、これは今だから言えることなんですが、本当に負ける気がしませんでした。もちろん大宮のことはリスペクトしていますけど、僕たち自身すごくいいコンディションで、チームとしての団結力も高まっていたので、「これは負けない。負ける気がしない」という話を試合前にしていました。

――3年時の第26回大会ではヴィッセル神戸U-15に敗れて準々決勝敗退でした。

橋岡 僕は当時、ずっと高校3年生のチームでプレーしていて、この大会の少し前に自分の代のチームに合流しました。その中ですり合わせていくのは少し難しかったですが、それでも徐々に慣れていき、本番ではスッと入っていけたイメージがあります。神戸との試合では、攻撃の部分では自分たちの良さを出せていましたが、決めるべきところで決められず、それで負けてしまったのでめちゃくちゃ悔しかったです。神戸に勝っていれば優勝できたんじゃないかという気持ちがあったので、終わった後の悔しさはなおさら強かったですね。

――中学生活で最後の大きな大会でしたが、大会が終わった瞬間はどのような心境でしたか。

橋岡 「これでみんなと一緒にサッカーをするのは最後なんだ」という気持ちがありましたし、普段はあまり感情をあらわにすることがない大橋浩司監督(現JFA副技術委員長兼JFAコーチ)が少し涙ぐんでいたのが印象的で。僕はそれを見て、あらためて「この仲間たちとやるサッカーは最後なんだな」と感じて、自然に涙が出てきたのを覚えています。

――そういういろいろな感情も含めて、この大会は中学生にとってどのような大会だと思いますか。

橋岡 時期的に、各選手の進路がだいたい決まった状態で迎える大会ですよね。所属クラブのユースに上がれる選手、他のチームに行く選手などいろいろあるでしょうけど、ユースに上がれたとしても絶対にプロになれるわけではないですし、ユースに上がれなかった人がプロになれないわけでもありません。ここからがスタートだと思うので、その意味ではそれまで以上のハイパフォーマンスを見せなければならない大会だと思います。

――今年の大会に出場する選手たちへのメッセージをお願いします。

橋岡 僕は今こうしてプロになれましたけど、当時はうまくなかったですし、だからこそ過信することなく「まだまだダメだ。プロになるならもっとレベルアップしなければならないし、上のレベルで自分が中心にならないといけない」という強い気持ちで取り組んでいました。今大会に出場する選手たちは、ここからプロに羽ばたいていけるよう、「この大会で見せてやるんだ」という強い気持ちで挑んでほしいと思います。

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