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神戸がACLE2連勝、横浜FMはドローも川崎は2敗目、広島はACL2で3連勝
2024年10月24日
AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024/25の東地区リーグステージ第3節が10月22日(火)、23日(水)に行われ、アウェイでの戦いとなった日本勢はヴィッセル神戸が蔚山HD(韓国)に2-0で勝って連勝としましたが、横浜F・マリノスは山東泰山(中国)に追いつかれて2-2のドロー、上海申花(中国)と対戦した川崎フロンターレは退場者が響いて0-2で敗れました。一方AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)に参戦のサンフレッチェ広島はホームでシドニーFC(オーストラリア)に2-1で勝利して3戦全勝です。
神戸、宮代選手の2ゴールで蔚山に勝利
神戸は23日(水)、韓国Kリーグ王者の蔚山HD(韓国)とアウェイで対戦し、後半のFW宮代大聖選手の2ゴールで2-0の勝利を収め、連勝で2勝目を挙げました。
現在Kリーグで首位に立ちながら今大会では2連敗スタートで勝利が欲しい蔚山が試合開始から攻勢に試合を進め、MFギオルギ・アラビーゼ選手、FWヤゴ・カリエロ・リベイロ選手が神戸ゴールを脅かす場面を作りますが、GK前川黛也選手や守備陣が冷静に対応します。
神戸は前半30分過ぎにFW大迫勇也選手がFWジェアン・パトリッキ選手の左クロスにヘディングで合わせる決定機を作りますが、蔚山GKチョ・ヒョヌ選手の好セーブに阻まれました。
しかし、神戸は前半を0-0で折り返すと、後半は前線からプレッシャーをかけて高い位置でボールを奪うようになり、相手ゴールに迫るチャンスが増えます。先制点もその形からでした。48分、宮代選手が相手にプレッシャーをかけてボールを奪い、緩急をつけたドリブルで相手をかわすとペナルティエリア左から左足を振り、ゴールネットを揺らしました。
リードを奪った神戸は攻撃のペースをつかみ、試合を支配。73分には中盤でボールを奪ったMF扇原貴宏選手からパスを受けたFW武藤嘉紀選手がペナルティエリア深くまで持ち込んでゴール前に折り返し、宮代選手が頭で捉えて2点目をマークしました。
蔚山は後半半ば過ぎに途中出場のFWチョ・ミンギュ選手がMF江坂任選手のパスを受けてシュートを放ち、試合終了直前にもMFコ・スンボム選手がゴールを狙いましたが、GK前川選手が阻止。神戸はクリーンシートで2勝目を挙げて、2勝1分けの勝ち点7で2位に浮上です。蔚山は3連敗です。
次節は11月5日(火)に3戦全勝で首位の光州FC(韓国)とホームで対戦します。
横浜FM、アウェイで山東泰山とドロー
アウェイで山東泰山と対戦した横浜FMは22日(火)、前半終了目前に先制を許しながらも後半追いつき、一度はリードを奪いましたが、終了間際に同点にされて2-2の引き分けでした。
両チームとも1勝1敗で臨んだ第3戦。横浜FMはDF小池龍太選手をボランチに起用して中盤の顔ぶれを変え、MFヤン・マテウス選手が右サイドから、MF井上健太選手がトップ下に入ったMF植中朝日選手と絡んで試合開始直後から崩しにかかり、序盤からCKのチャンスを多く作ります。
しかし、山東泰山は前節の神戸戦で退場処分を受けたチェ・ガンヒ監督が不在の中、5バックで対抗。速攻からMFゼカ選手、FWクリザン選手、FWバレリ・カザイシュビリ選手にボールを集めて横浜FMゴールに迫ります。
試合が動いたのは前半43分です。左サイドでカザイシュビリ選手とクリザン選手がワン・ツーパスで仕掛け、ペナルティエリアで受けたゼカ選手が落とし、クリザン選手がペナルティエリア外から右足を振って山東泰山が先制しました。
横浜FMは後半反撃に転じます。52分に相手DF陣の裏をとった植中選手がDF加藤聖選手のクロスに右足を合わせ、相手GKに阻まれながらも立て続けのシュートで相手ゴールを脅かしてCKに。この左CKからのボールをDFエドゥアルド選手がニアサイドで頭でつなぎ、FWアンデルソン・ロペス選手が頭で押し込んで同点としました。
その後も押し気味に試合を進めて相手ゴールに迫っていた横浜FMは87分、左サイドのMF宮市亮選手からパスを受けたDF加藤蓮選手がつないでマテウス選手が左足を振り、ゴール左隅に決めてリードを奪います。
ところが試合は後半アディショナルタイムにもう一度動きます。山東泰山が左サイドからMFポン・シンリー選手がゴール前に高く上げたクロスをDFジョン・ジョン選手が頭で押し込み、土壇場で追いつき2-2で試合終了となりました。
横浜FMの次節は11月6日(水)、ホームでブリーラム・ユナイテッド(タイ)と対戦します。
川崎、退場者を出して上海申花に敗れ、連敗に
川崎は23日(水)にアウェイで上海申花と対戦。両チームともに前節の黒星で1勝1敗として、今節は2勝目を求めた一戦となりましたが、川崎は開始早々のレッドカードで苦しい試合となり、0-2で敗れました。
川崎は試合開始5分、FWマルシーニョ選手が相手とのボールの競り合いで危険なファウルがあったとしてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で確認されて一発退場に。一人少ない中での戦うことなった川崎は4-4-1でブロックをつくり、FWセファス・マレレ選手、FWアンドレ・ルイス選手、MFジョアン・カルロス・テイシェイラ選手ら外国籍選手を中心とした上海申花の攻撃に対応します。
しかし前半24分、DFチェン・ジンイー選手の左サイドの突破を起点に、クロスボールが川崎DFに当たって跳ね返ったところをゴール前に詰めたMFワン・ハイジェン選手が左足で捉えて先制しました。
川崎は1失点で前半を折り返したものの、後半も上海申花が優勢に川崎ゴールに迫ります。
隙を見てカウンターを伺う川崎は59分、DF佐々木旭選手がドリブルで持ち上がってミドルレンジからシュートを放ちましたが、左ポストに阻まれました。
60分過ぎからMF河原創選手、MF瀬川祐輔選手、FWエリソン選手を次々と投入し、終盤にもFW小林悠選手らを送り出し反撃の機会を探り、後半アディショナルタイムには途中出場のFW遠野大弥選手がシュートを放ちます。
しかし、そこから上海申花にカウンター攻撃を受けてペナルティエリアでルイス選手を倒したとしてPKを献上。これをルイス選手に決められて2-0。川崎は2連敗となりました。
川崎は次節11月5日(火)にホームで上海海港(中国)と対戦します。
なお、他会場では、光州がホームでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に3-1で勝って3戦全勝で首位をキープし、2位のブリーラムもホームで浦項スティーラーズ(韓国)に1-0で競り勝ち、2勝1分けで無敗を維持。上海海港はセントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)に3-2で勝って今大会初勝利で1勝1分け1敗としました。
この結果、3戦全勝で首位の光州に続いて、神戸とブリーラムが2勝1分けの勝ち点7で続き、2勝1敗で4位の上海申花がこれを勝ち点1差で追っています。ジョホール、山東泰山、横浜FM、上海海港が1勝1分け1敗の勝ち点4で並び、得失点差で5位から8位。浦項と川崎が1勝2敗でこれに続いて9位と10位で、セントラルコーストと蔚山は3敗でまだ勝ち点がありません。
ACLエリートのリーグステージでは12チーム中、上位8チームまでがノックアウトステージに進出できます。
広島、上位対決でシドニーに勝って首位に
ACL2で戦う広島は23日(水)、ホームでシドニーに2-1で勝って3連勝でグループE首位に浮上。FWトルガイ・アルスラン選手がMF東俊希選手とFWピエロス・ソティリウ選手の得点に絡む活躍でチームの勝利に貢献しました。
互いに2連勝ながら得失点差で首位に立つシドニーとの一戦は強度の高い、激しい競り合いを披露。広島は試合開始8分、相手との接触で脳震盪の疑いがあるDF荒木隼人選手が交代となりますが、前半20分にアルスラン選手の大きなサイドチェンジのパスを受けた右サイドのMF新井直人選手がペナルティエリア左に顔を出した東選手へクロス。東選手が左足で捉えて強烈なシュートで先制します。
その後もFWゴンサロ・パシエンシア選手やFW加藤陸次樹選手らがゴールに迫り、待望の追加点は55分でした。アルスラン選手が相手GKのパスを受けたDFへプレッシャーをかけて高い位置でボールを奪取。ペナルティエリア左に持ち込んで中央のソティリウ選手へパス。後半開始からピッチに立ったソティリウ選手は、反転して相手DFを振り切り左足でネットを揺らしました。
フィジカルの強さとパワフルな動きでボールを運ぶシドニーは試合序盤、選手交代のあった広島の3バックの脇のスペースを狙って攻撃を仕掛け、前半12分にはDFジョーダン・コートニーパーキンス選手が決定機を作り、前半終了直前にも同じサイドからDFライアン・グラント選手がゴール前に迫りますが、GK大迫敬介選手が冷静に対応してゴールを割らせません。その後も広島は反撃を期すシドニーに押し込まれますが、DF中野就斗選手ら守備陣が体を張って対応します。
しかし90分でした。シドニーは途中出場のMFマックス・バージェス選手が右サイドで仕掛けて中央に折り返したマイナスのボールを、走り込んだMFエイドリアン・シェゲチッチ選手が左足で捉えて1点を返しました。しかし勝ち点を得るには及ばず、シドニーは初黒星で2位に後退です。
広島はシドニーの反撃を1点に抑えて勝利。次節は11月7日(木)にアウェイで再びシドニーと対戦します。
監督・選手コメント
FW 宮代大聖 選手(ヴィッセル神戸)
両ゴールともハードワークしてしっかり守備から入って、2点目は武藤選手のボールが素晴らしかったので、2得点は素直にうれしいです。アウェイで勝ち点3を拾えたのは大きい。満足せずに次の試合に向けていい準備をしたいと思います。
FW ヤン・マテウス 選手(横浜F・マリノス)
一番難しい逆転に成功しましたが、最後の最後に追いつかれてしまいました。勝利に等しい試合だったと思うので、フラストレーションの溜まる試合でした。週末には大事な試合があるので、全員で気持ちを切り替えてよい準備をしたいと思います。
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
早い時間帯に1人減って難しいゲームになりましたが、それでも勝ちや引き分けに持っていくのが自分の仕事だと思っています。それができない試合ではなかったので自分の力不足を感じています。選手たちは最後の最後まで戦ってくれましたし、勝つ可能性を最後まで見せてくれていました。その期待に応えられず残念に思っています。
ミヒャエル・スキッペ 監督(サンフレッチェ広島)
両チームともとてもパワフルでインテンシティが高く、フットボールの面でも優れたものを見せたと思います。オーストラリアのチームはフィジカルの強さがありますが、90~95分を通して自分たちのサッカーをやろうとしました。1点目も2点目も目指した通りの形での得点で、今日の試合でそういうシーンが出たのは良かったと思います。2週間後のシドニーでの対戦も楽しみです。
MF 東俊希 選手(サンフレッチェ広島)
シドニーはこのグループで一番強い相手でテクニックもフィジカルもありましたが、そういう相手に勝って得た勝ち点3は大きいと思います。先制点の場面は、あそこは新井選手もしっかり見てくれていたので、自分は決めるだけでした。いいゴールだったと思います。