ニュース
高円宮杯U-18プレミアリーグEAST 鹿島が青森山田を退け、優勝に王手
2015年11月30日
ピックアップマッチ
鹿島アントラーズユース 1-0(前半1-0、後半0-0)青森山田高校
高円宮杯U-18プレミアリーグのEAST第17節が11月29日(日)に行われ、首位の青森山田高校(青森)と2位の鹿島アントラーズユース(茨城)による上位決戦は、1-0で鹿島が勝って首位の座を奪い取り、逆転優勝に大きく前進しました。
立ち上がりの10分がスコアに直結した試合となりました。鋭い出足を見せた鹿島は、7分に相手のCKを跳ね返すと、カウンターアタックを仕掛け、前線でパスを受けたMFの西本卓申選手がドリブルで相手の守備網を突破。「キープして全体が押し上げる時間をつくるつもりでパスを受けたけれど、前を見たら相手が2人しかいなかったので仕掛けた」という西本選手は左サイドを縦に抜け、エンドラインからゴール前へ入るところでファウルを受けてPKを獲得。早々に手にしたチャンスでMF平戸太貴選手がPKをしっかりと決めて先制点を奪いました。
この試合に勝てば優勝が決まる青森山田は、右サイドバック原山海里選手のロングスローなどで鹿島ゴールへ迫りましたが、先制点を奪われた後は、守備を重視した鹿島を相手に攻めあぐね、逆に何度も速攻を受けて苦しみました。鹿島で見せ場をつくったのは、長身FWの垣田裕暉選手。CB2人を引き付ける推進力でゴールを脅かしました。
ハーフタイムに黒田剛監督から檄を受けた青森山田は、後半に猛攻を開始。両サイドを広く使ってサイドチェンジを多用し、中央で神谷優太選手がアクセントを付ける攻撃でじわじわと攻め立てます。特にサイドからのクロスで何度も際どい場面をつくりましたが、鹿島は長身CBの町田浩樹選手を中心とした守備で応戦。中盤ではキャプテン千葉健太選手が競り合いに頭から飛び込むなど、気迫を見せて耐え抜き、1-0で勝利を収めました。試合終了間際に垣田選手が警告を受け、最終節は出場停止となりましたが、残り1試合で鹿島は首位奪取に成功しています。
最終節は、鹿島が市立船橋高校(千葉)と対戦。勝てば優勝が決まります。しかし、2位に陥落した青森山田もFC東京U-18(東京)との試合で鹿島より多くの勝点を獲得すれば、再逆転での優勝が可能です。どちらが初優勝を飾るか注目されます。
監督・選手コメント
熊谷浩二 監督(鹿島アントラーズユース)
選手全員が本当によくやってくれましたし、このプレーを続けていきたいです。最終節は、垣田が出場停止になりますが、自分たちは全員が力を発揮して、どうにか勝利を手にするチームなので、そのための準備をするだけです。(次節の相手)市立船橋高校は強豪ですし、難しい試合になると思います。優勝は簡単にできるものではありません。とにかく悔いの残らない準備をして、最終節に臨みたいと思います。
千葉健太 選手(鹿島アントラーズユース)
ホーム最終戦にたくさんの人が観にきてくれ、素晴らしい応援がありました。それが今日の一人ひとりのプレーにつながったのではないかと思います。後半は、相手の長所であるロングスローの機会を与えてバタバタしましたが、青森山田は終盤の得点が多いと聞いていたので、自分たちも最後まで集中を切らさずに対応しました。最終節で戦う市立船橋は、僕たちと同じように走ることや球際で戦う部分を着実にこなす印象がありますが、相手を上回って勝ちたいと思います。
黒田剛 監督(青森山田高校)
失点の場面は守備陣の責任感が足りなかったと思います。1人、2人で簡単に持ち込ませてしまいましたし、競ったときもゴールに近い方向へ進まれていました。前半の苦しい状況を無失点で乗り切って後半の攻撃につなげなければならない試合だったので、甘かったと思います。後半は攻撃に出ましたが、鹿島の守備陣も強く、単純なクロスでは崩せませんでした。まだ優勝の可能性はあるので、最終節にきっちりと勝って、他会場の結果を待ちたいと思います。
神谷優太 選手(青森山田高校)
緊張なのか、足が重かったのか、試合の入り方が悪くて不要な失点をしてしまいました。後半は相手にしっかりと守られてミドルシュートしか打たせてもらえず、攻撃でも課題が残りました。僕自身もセットプレーからフリーでシュートを打てるチャンスがあったので、決めなくてはいけませんでした。「もっと、できるはず」と後から言わなくていいように、試合中に問題を解決したいです。次の試合に勝つしか(逆転優勝の)可能性はないので、しっかり準備したいです。
その他の試合結果
柏レイソルU-18 0-0(前半0-0、後半0-0)市立船橋高校
清水エスパルスユース 2-0(前半1-0、後半1-0)FC東京U-18
大宮アルディージャユース 0-3(前半0-1、後半0-2)流通経済大学付属柏高校
JFAアカデミー福島 1-1(前半0-0、後半1-1)コンサドーレ札幌U-18
3位の市立船橋高校(千葉)は、柏レイソルU-18(千葉)と0-0で引き分けて首位との勝点差を縮めることができず、優勝の可能性がなくなりました。清水エスパルスユース(静岡)は、2-0でFC東京U-18(東京)に快勝。流通経済大学付属柏高校(千葉)は、大宮アルディージャユース(埼玉)に3-0で大勝し、リーグ再開からの連勝で残留を決めました。JFAアカデミー福島(静岡)は、残留争いの対象となるコンサドーレ札幌U-18(北海道)との直接対決で引き分け、降格が決定。札幌も8位・柏との勝点差を縮められず、残留が苦しくなりました。最終節は、鹿島と青森山田に優勝の可能性、柏と札幌に降格の可能性がある状況で行われます。
関連ニュース
最新ニュース
- JFA 2024/11/21 【不服申立委員会】 2024年11月21日付 公表
- JFA 2024/11/21 【裁定委員会】 2024年11月21日付 公表
- 選手育成 2024/11/21 バイエルン・ミュンヘンへ短期留学 JFAとアディダスによる育成年代の選手を対象としたプロジェクト「育成年代応援プロジェクト JFA アディダス DREAM ROAD」~2024年度 第三弾が始動~
- 大会・試合 2024/11/21 決勝(11/23)チケット当日券の販売について 天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会 大会アンバサダー三笘 薫 選手・CFCと協働 子どもたち30名ご招待
- 選手育成 2024/11/21 2024年JFA・Fリーグ特別指定選手に3選手を認定