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高円宮杯U-18プレミアリーグWEST 広島、名古屋を下して残留に一歩近づく
2015年09月07日
ピックアップマッチ
名古屋グランパスU18 2-3(前半1-2、後半1-1) サンフレッチェ広島F.Cユース
高円宮杯U-18プレミアリーグWESTは9月5日(土)、6日(日)に第13節を開催。最下位の名古屋グランパスU18(愛知)と8位のサンフレッチェ広島F.Cユース(広島)の一戦は、最後まで手に汗握る展開となりました。
序盤ペースをつかんだのは「降格するかしないかの大一番。絶対に勝たなくちゃいけない」(DF東野広太郎選手)とこの試合に挑んだ広島。スリッピーなピッチに苦しむ相手を尻目に後方からロングボールを展開し、名古屋を押し込みます。10分、左サイドからの低いクロスに対してFW加藤陸次樹選手がゴール前で潰れると、こぼれ球に反応したFW山根永遠選手が押し込んで先制に成功。25分にも「絶対に点をとってやるという気持ちで、この試合に挑んだ」という山根選手が、相手守備陣のクリアミスを拾って無人のゴールに流し込み、リードを広げました。「立ち上がりの2失点が痛かった」(高田哲也監督)名古屋は流れを変えるべく、早々と交代カードを2枚切って、反撃を開始。42分には、入ったばかりのFW深堀隼平選手が1点を返し、前半を終えました。
後半も一進一退の展開が続き、73分にはカウンターの応酬で両者ともに決定機を迎えましたが、決めきることができず。76分には名古屋のMF梶山幹太選手のクロスが相手のハンドを誘発し、PKを獲得。これをFW森晃太選手が決めて試合は2-2の振り出しに。勢いに乗った名古屋が押し込む時間が続きましたが、逆転ゴールは奪えません。引き分けも視野に入る中、再び試合を動かしたのは広島でした。MF竹本雄飛選手のパスから、右サイドを駆け上がった川越選手がゴール前にクロスを上げると、途中出場のMF河本敬太選手が頭で押し込み、勝負あり。熱戦を制した広島が残留争いを左右する貴重な勝利を手にしました。
監督・選手コメント
高田哲也 監督(名古屋グランパスU18)
天候が良くなかったので、相手が長いボールを蹴ってくると想定していました。それなのに、自分たちは細かいパスをつなごうとしたり、局面でバタバタしたり、試合運びの幼さが見えました。それでも、交代選手が頑張ってくれたおかげで追いつくことができました。相手もうちの勢いを怖がっていたと思いますが、最後までやり切れない部分がいまの課題です。最後はメンタル、フィジカルで上回っていた広島の前に屈しました。
池庭諒耶 選手(名古屋グランパスU18)
勝ち切ることができずに残念です。前半は普段どおりパスを回してサイド攻撃につなげたかったのですが、うまくつなげずミスから失点したことが悔やまれます。いまは、一人ひとりは頑張っていると思うのですが、チームに結び付いていません。残り5試合は全部勝たないと残留が厳しくなるので、チームがより一つにならないといけない。僕らの代でプレミアリーグから落とすわけにはいかないので、チーム一丸となって残留を目指します。
沢田謙太郎 監督(サンフレッチェ広島F.Cユース)
こういうグラウンド状態になったときに勝つか負けるかは、競り合いに勝てるか、落ち着いてできるか、体を張れるかに懸かっています。前半は1点を失いましたが、危ない場面で選手が体を張って止めるなど戦う気持ちを見せ、チームに勢いを与えてくれたと思います。ただ、ほかのチームも勝点を伸ばしているので、今日勝てただけでは安心できません。今後も一戦一戦、今日のような試合を続けていきたいと思います。
山根永遠 選手(サンフレッチェ広島F.Cユース)
最後まで全員で戦えたことが勝因だと思います。僕は今年、ケガで出遅れたので今回が2度目のスタメン出場でした。今年、初めてスタメンで出た京都橘戦では緊張しすぎて、まったくダメでしたが、今日は緊張がほぐれて、試合前からゴールをイメージできていました。また、U-18日本代表に選ばれた(長沼)洋一選手が遠征でおらず、自分にとってアピールの機会でした。チャンスをつかんでスタメンをとろうと思っていたので、2点を決めることができてうれしいです。
その他の試合結果
京都橘高校 2-1(前半0-1、後半2-0) セレッソ大阪U-18
ガンバ大阪ユース 2-0(前半0-0、後半2-0) 履正社高校
東福岡高校 5-3(前半3-0、後半2-3) 京都サンガF.C. U-18
大分トリニータU-18 2-1(前半0-1、後半2-0) ヴィッセル神戸U-18
首位のセレッソ大阪U-18(大阪)に挑んだ京都橘高校(京都)は1点ビハインドで前半を折り返しましたが、後半に2得点を奪い逆転勝利をおさめています。ガンバ大阪ユース(大阪)と履正社高校(大阪)の一戦は両者譲らず、無得点のまま前半が終了。後半に2本のPKをものにしたG大阪が、4試合ぶりの白星を手にしました。ホームに京都サンガF.C. U-18(京都)を迎えた東福岡高校(福岡)は、8点が乱れ飛んだ打ち合いを制し、7勝目をマークしました。開始早々とヴィッセル神戸U-18(兵庫)に先制された大分トリニータU-18(大分)でしたが、宮地裕二郎選手と鷺原拓也選手のゴールで逆転勝利。この結果、C大阪を上回って首位に浮上しました。