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高円宮杯U-18プレミアリーグEAST 首位を守った青森山田が東の王者に
2016年12月12日
ピックアップマッチ
FC東京U-18 0-1(前半0-0、後半0-1)青森山田高校
高円宮杯U-18プレミアリーグのEAST最終節が12月11日(日)に一斉開催され、東京都小平市内のFC東京小平グランドでは、2位のFC東京U-18(東京)と首位・青森山田高校(青森)が対戦しました。
首位に立つには勝つしかないFC東京と、引き分け以上で優勝が決まるものの「勝ちにいくつもりで試合に入ろうと選手たちに伝えた」(黒田剛監督)という青森山田の頂上決戦。会場に詰め掛けた1100人の観衆が見守る中、両チームの選手たちが序盤から激しい攻防を繰り広げました。
立ち上がりはFC東京がパスを回して青森山田陣内に進入し、サイドから執ように攻め立てます。27分、内田宅哉選手が右サイドを突破するとゴール前にマイナスのクロスボールを供給。伊藤純也選手のシュートはGKの廣末陸選手に防がれましたが、試合を通じて最初の決定機をつくります。
FC東京は44分にも内田選手、45+2分には平川怜選手がゴールを脅かしますが、青森山田も「サイドを崩されてもゴール前はしっかりと固め、自由にシュートを打たせないよう意識していた」(廣末選手)という堅守で前半を無失点に抑えました。
青森山田の選手たちはハーフタイムに「少しでも気を抜くと、一生後悔するようなミスを招く。集中して戦おう」と黒田監督からの指示を受けて後半に臨みます。後半もFC東京の攻撃を受け止める青森山田という構図は変わりませんが、時間の経過とともに青森山田が速攻で高い位置にボールを運ぶ回数が増えていきます。シュート0本に終わった前半と異なり、堅守を基盤に戦いつつも、高橋壱晟選手をはじめフィニッシュに持ち込む意欲が強くなります。
試合が動いたのは85分。青森山田の佐々木快選手がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得すると、これを高橋選手が冷静に沈め、チームに待望の1点をもたらしました。
あとがなくなったFC東京も、途中出場の松岡瑠夢選手や久保建英選手らが必死に青森山田ゴールをこじあけようとしますが、決定打を放つには至らず。体を張った守備で最後まで相手の猛攻をしのいだ青森山田が1点をリードしたままタイムアップを迎え、EAST初制覇を成し遂げました。
この結果、EAST王者の青森山田は、12月17日(土)に開催される高円宮杯サッカーリーグ2016 チャンピオンシップに出場することが決定しました。17日は、U-18年代真の日本一の称号を懸けてWESTの覇者・サンフレッチェ広島F.Cユースと対戦します。
監督・選手コメント
佐藤一樹 監督(FC東京U-18)
この一戦に向け、勝利だけを求めて準備してきました。選手たちはしっかりとプレーしてくれましたし、チャンスもありました。より多くのチャンスをつくらないといけないとは思いますが、青森山田の勝利への執念が少し自分たちを上回っていたと思います。今年はFC東京U-23のメンバーとしてJ3を戦う選手もいた中で、全員が最後まで走り抜きました。みんなをねぎらいたいと思います。今年1年を通して、個人的に戦い方の引き出しが増え、日本一良い経験ができたと思っています。私をサポートしてくれたコーチ陣にも感謝しています。
黒田剛 監督(青森山田高校)
引き分け狙いという考えはありませんでしたが、守備時のリスク管理だけは徹底しようと試合に臨みました。ペナルティーエリアの中に進入させず、隙あらば1点をもぎ取ろうと思っていました。PKでもリスタートでもいいから得点できればと考えていたところ、最終的にPKでゴールを奪うことができました。今日の勝利は、選手たちが最後まで粘り強く守った結果だと思います。チャンピオンシップでも気持ちで負けないように、チャレンジャーとして広島にぶつかっていきます。
佐々木快 選手(青森山田高校)
監督からは「守備時に相手を追い、チャンスがあったら(ゴールを)狙おう」と言われてピッチに入りました。PKを獲得したシーンはゴール前で混戦になっていたので、セカンドボールを狙っていたら、自分の前にこぼれてきました。「(ドリブルで)持っていこう」と思ったら足が出てきて、ファウルになりました。PKを蹴る選手のことを考えず、勝手に喜んでしまいましたが、高橋壱晟選手が決めてくれてよかったです。泥臭い形でも結果を出すことができたと思っています。
高橋壱晟 選手(青森山田高校)
絶対に勝ってチャンピオンシップに進みたかったので、気持ちを前面に出してプレーしました。PKの場面は、チームのみんなが自分につないでくれたと思ったので、自信を持って蹴りました。決まった瞬間は最高でしたね。普段はあまり喜ぶことはないのですが、本当にうれしかったのです。優勝争いは最後までもつれましたが、その中で頂点に立てたことはうれしいですし、チャンピオンシップでは残り9チームの分まで頑張りたいと思います。
廣末陸 選手(青森山田高校)
普段どおりプレーすることを心がけました。FC東京は個々の技術が高く、なかなか僕たちのサッカーができませんでしたが、粘り強く戦えてよかったと思います。クロスボールに対しても相手に体をぶつけ、フィニッシュに持ち込ませなかった。サイドを崩されるなど課題もありますが、そこはこれから改善していきたいです。EASTで優勝しましたが、まだチャンピオンシップが残っているので、切り替えます。次の試合に勝てばEASTで優勝した意味がさらに増すと思います。
その他の試合結果
流通経済大学付属柏高校 3-1(前半2-0、後半1-1) 鹿島アントラーズユース
柏レイソルU-18 2-0(前半1-0、後半1-0) アルビレックス新潟U-18
市立船橋高校 1-0(前半1-0、後半0-0) 清水エスパルスユース
横浜F・マリノスユース 3-0(前半1-0、後半2-0) 大宮アルディージャユース
千葉県勢の3チームはいずれも勝利でリーグ最終節を飾りました。プリンスリーグ降格が決定している流通経済大学付属柏高校は鹿島アントラーズユース(茨城)に3-1で勝利し、リーグを連勝で終えました。柏レイソルU-18は前後半に1点ずつを挙げ、アルビレックス新潟U-18(新潟)を退けています。市立船橋高校(千葉)も清水エスパルスユース(静岡)を完封し、高校選手権に向けて弾みをつけました。わずかに優勝の可能性を残していた大宮は1分に失点すると、横浜F・マリノスユース(神奈川)の前に0-3で屈し、4位でシーズンを終えています。
高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 チャンピオンシップ
日時:2016年12月17日(土) 13:00キックオフ
会場:埼玉スタジアム2002