ピックアップマッチ

神戸弘陵学園高校　2-1（前半1-0、後半1-1）大津高校

高円宮杯U-18プレミアリーグは9月24日(土)と25日(日)にWEST第14節を開催し、24日には神戸弘陵学園高校（兵庫）と大津高校（熊本）が対戦しました。

現在、下位に沈む両チームにとって今節は「残留を大きく左右する大事な一戦」（大津・平岡和徳総監督）。勝点3を手にすべく、序盤から積極的にゴールを目指しました。最初の決定機は8分。前線へのロングボールを起点にサイドを攻略する大津が右サイドからゴール前にパスを展開し、こぼれ球に反応した野田和聖選手がシュートを狙いましたが、枠を捕らえることができません。

対する神戸弘陵は粘り強さをベースとした守備と速攻で応戦します。43分には自陣でのボール奪取から右前方へ大きく蹴り出し、抜け出した高久保雄飛選手がゴール前にパスを供給。走り込んだ村山健選手がフリーで合わせましたが、前田勇矢選手のセーブに阻まれました。続く、45＋1分にも自陣右でボールを持った今井涼太選手の縦パスを合図にカウンターアタックが発動。フリーで飛び出した高久保選手が送ったクロスに「前回、大津と対戦したときは、何もできず悔しい思いをしていたので、今日は絶対にやり返すと思っていた」という竹村史明選手がボレーでたたき込み、神戸弘陵に先制点をもたらしました。

後半に入ってからは、同点ゴールを狙った大津が攻撃の圧力を高める展開に。54分には田中匠選手のクロスボールに藤山雄生選手が合わせた一撃がゴールネットを揺らしますが、オフサイドの判定により、得点は認められません。以降も神戸弘陵は耐える時間が続きましたが、守備陣が懸命に耐えて無失点を維持。「しっかりとしのぐことができれば、またチャンスはくると思っていた」（木野剛基選手）という言葉どおり、90＋1分には途中出場の立岩玄輝選手が相手クリアミスから2点目をマークします。直後に与えたPKからのこぼれ球を決められ、1点を返されましたが、逃げ切りに成功し、神戸弘陵が勝点3を手にしました。

監督・選手コメント

谷純一 監督（神戸弘陵学園高校）
今日の試合で勝つのと負けるのでは全く違う順位になります。とにかく勝点3を取るために相手を徹底分析して、試合に挑みました。大津と前期に対戦したときはボールを握った戦いを意識しましたが、能力が高い大津攻撃陣にやられてしまったため、今日は粘り強い守りを重視し、カウンターから1点を狙おうと考えていました。先制点は狙いどおりのゴールでした。最後のPKはもったいなかったですが、前期に出た課題を後期に向けて改善した戦い方が、ほぼ理想どおりにできたと思います。

木野剛基 選手（神戸弘陵学園高校）
今日は下位チーム同士の対決。負けたら降格に近づくので、負けたくないという意識がみんなの中にありました。大津は前期に0-3で負けた相手ですが、後期に入ってから僕たちはこれまでとは違い、無理して後ろからパスをつなごうとせず、奪ったら割り切ってクリアする戦いを取り入れています。最初は難しさもありましたが、後輩にプレミアリーグという舞台を残すことは僕らの義務。勝つ方法を探ったら、答えは縦に速いサッカーで、今日は狙いどおりの戦いができました。後期はまだ1敗を喫しているだけですので、次節もいまの調子を維持したいです。

平岡和徳 総監督（大津高校）
立ち上がりから試合内容は悪くありませんでしたが、動きが少し硬かったように思います。また、点の取られ方が悪く、前後半ともにアディショナルタイムに失点していては、こうした結果になるのも当たり前です。勝負の世界で言われる「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」という格言どおり、われわれの力不足でしょう。これから、全てのレベルを上げなければいけません。落ち込んでいる時間はないので、気持ちを切り替えて次に挑みます。

杉山直宏 選手（大津高校）
前半から相手ゴール前まで行くことはできたのですが、弾かれてからセカンドボールを拾うことができなかったため二次攻撃につなげられず、シュートまで持ち込めませんでした。後半は決定機をつくることができたのですが、決めるべき場面で決め切れず、自ら苦しい流れにしてしまいました。勝点3を奪うことができれば、残留が大きく近づいたと思うのですが、負けてしまって悔しいです。次節は高校サッカー選手権県予選前の最後の試合なので、チーム一丸となって勝ちたいです。

その他の試合結果

名古屋グランパスU18　1-1（前半1-1、後半0-0）大分トリニータU-18
ヴィッセル神戸U-18　2-4（前半0-4、後半2-0）サンフレッチェ広島F.Cユース
セレッソ大阪U-18　3-0（前半1-0、後半2-0）東福岡高校
京都サンガF.C. U-18　0-2（前半0-1、後半0-1）ガンバ大阪ユース

降格圏に沈む名古屋グランパスU18（愛知）と大分トリニータU-18（大分）の一戦は互いに譲らず勝点1を分け合う結果に。ヴィッセル神戸U-18（兵庫）とのアウェイゲームに挑んだ首位・サンフレッチェ広島F.Cユース（広島）は開始1分に奪った明比友宏選手の先制点を皮切りに前半だけで4得点。後半に2失点を喫しましたが、リードを保ち第6節から続く無敗記録を維持しています。3位のセレッソ大阪（大阪）は東福岡高校（福岡）を3-0で下し、2位に浮上。京都サンガF.C. U-18（京都）とガンバ大阪ユース（大阪）の対戦は前半と後半に1点ずつ奪ったG大阪が勝利し、連勝を3に伸ばしました。

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