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高円宮杯U-18プレミアリーグWEST 最下位の大分、首位の広島と引き分けて勝点1獲得
2016年09月12日
ピックアップマッチ
大分トリニータU-18 2-2(前半2-0、後半0-2)サンフレッチェ広島F.Cユース
高円宮杯U-18プレミアリーグは9月10日(土)と11日(日)にWEST第12節を開催し、大分トリニータU-18(大分)は首位のサンフレッチェ広島F.Cユース(広島)と対戦。大分は後半の連続失点で追い付かれましたが、一時は2点をリードするなど上位チームに臆することなく戦い続け、勝点1を手にしました。
序盤、攻勢に出たのは広島です。DF川井歩選手が右サイドを駆け上がり、何度もクロスボールを入れます。しかし大分も体を張ったディフェンスで、パスコースを塞ぎ守備を固めて応戦。広島はなかなかシュートを打つことができません。一方で大分も奪ったボールを素早く前線に供給したいところでしたが、暑さの影響もあって連係ミスが何度か起き、序盤はリズムをつかめませんでした。
それでも、大分は徐々にゲームの流れを引き込んでいきました。攻撃のスタート地点は低くなりがちでしたが、縦パスが通るようになって攻撃がテンポアップ。押し込む時間をつくることでセットプレーの好機も増え、CKやFKからキッカーのMF野上拓哉選手が広島ゴールを脅かしていきます。41分にはペナルティーエリア内にボールを持ち込んだことがきっかけとなってPKを獲得。キャプテンのDF中畑雄大選手が冷静にゴール左隅に決めて先制します。大分はその直後の43分にも素早い攻撃でボールをつなぎ、最後はDF村井義己選手が追加点を記録。スコアを2-0として前半を折り返します。
2点を追いかける広島は後半からFW三原大幸選手を投入。前半は同サイドで攻め上がることも多かった攻撃も、次第にサイドチェンジや相手の裏を狙った長いパスが増えてバリエーションが出てきます。49分には、MF満田誠選手が高い位置でボールを引き出すとフェイントを入れて相手の守備バランスを崩し、1点差に詰め寄るゴール。さらに、その2分後には三原選手が起用に応えてネットを揺らし、2-2の同点としました。
この後、なおも広島がボールを持つ時間が続き、三原選手がクロスにヘディングで合わせるなどチャンスをつくっていきますが、前後半ともに給水タイムが入るほどの暑さが響いて双方ともに運動量が低下。スコアは2-2から動かず、引き分けで試合を終えました。
広島は難しい試合でも勝点をしっかりと積み上げて首位をキープ。また、大分は前回対戦時に0-3で負けていた相手から2ゴールを挙げるなど攻撃に手ごたえをつかんだ上、守備陣の奮闘ぶりも際立ちました。大分にとっては最下位からの浮上に向け、自分たちのサッカーに自信を深めた試合になりました。
監督・選手コメント
中村有 監督(大分トリニータU-18)
我慢するところと奪いにいくところのメリハリができ、攻撃時もペナルティーエリア内に進入して、フィニッシュの一つ前のプレーまで持ち込んでいたことが、PKや得点のシーンにつながったのかなと思います。ミス絡みの失点は、僕が言うよりも選手たちのほうがよく分かっていると思います。慌てて(相手に)食いついた後にやられてしまったので、そこは課題かと思います。ただ、2失点した後もボールを持つ時間は増えましたし、3点目を取るチャンスはありました。目指すサッカーに近づく姿勢は出せたと思います。
中畑雄太 選手(大分トリニータU-18)
前半は前から守備にいって、いい形でボールを奪えていました。狙いどおりの守備で奪い、いい形で攻撃につないだ結果、ゴールに結びついたと思います。後半も2-0で勝っているということで油断せず、焦らずに試合に入ろうという気持ちでしたが、相手が負けている状況で力強く攻めてきて、対応し切れずにやられたという印象です。首位チームを相手に同点という結果は、みんなの自信になると思います。ここからどんどん勝っていきたいです。
沢田謙太郎 監督(サンフレッチェ広島F.Cユース)
2点目を取られると厳しい試合になるとは分かっていたので、どうにか立て直したかったのですが、2点目を取られてしまいました。その後は開き直って攻撃に移り、早い段階で同点としたところまではよかったのですが、それ(同点にした時間)が早すぎて、その後は少し勢いが落ちました。とはいえ、FWがきちんと連動すれば攻撃は必ず機能するとあらためて確認できました。後半、冷静にプレーした上で2点を取ったのは大きかったです。
イヨハ理ヘンリー 選手(サンフレッチェ広島F.Cユース)
(2位以下との)勝点を広げるためにも、しっかりと勝たなければいけませんでした。前半は得点を取り返せなかったですが、ハーフタイムに切り替えました。監督の「リードされるのもいい経験だ。しっかり取り返せばいい」という言葉を受け、後半の最初に2点を奪ったことは収穫だと思います。もちろん、勝点3がほしかったのですが、この勝点1を意味のあるものにするためには、残りの試合に勝ち続けること。大分戦で引き分けたことによってWEST優勝に結びついたと言えるように、これからの試合を大事に戦いたいと思います。
その他の試合結果
ヴィッセル神戸U-18 2-1(前半0-1、後半2-0)セレッソ大阪U-18
名古屋グランパスU18 2-2(前半0-1、後半2-1)京都サンガF.C.U-18
神戸弘陵学園高校 2-3(前半2-3、後半0-0)ガンバ大阪ユース
東福岡高校 3-2(0-0、後半3-2)大津高校
2位のセレッソ大阪U-18(大阪)はヴィッセル神戸U-18(兵庫)と対戦。松岡大智選手のゴールで早い時間に先制しますが、後半アディショナルタイム、神戸に逆転され勝点を積み上げることはできませんでした。ホームにガンバ大阪ユース(大阪)を迎えた神戸弘陵学園高校(兵庫)は2点を先行しますが、食野亮太郎選手のゴールなどで3点を返されて惜敗。東福岡高校(福岡)と大津高校(熊本)が対戦した九州勢対決は後半アディショナルタイムに2ゴールが生まれる熱戦の末、東福岡高校が3-2で競り勝ちました。浮上の足掛かりを築きたい名古屋グランパスU18(愛知)と京都サンガF.C. U-18(京都)の一戦は、2-2で勝点1を分け合っています。