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高円宮杯U-18プレミアリーグWEST 大津が大分との九州勢対決を制する
2016年09月20日
ピックアップマッチ
大津高校 3-0(前半2-0、後半1-0)大分トリニータU-18
高円宮杯U-18プレミアリーグは9月17日(土)から19日(月)にかけてWEST第13節が開催されました。熊本・大津町総合運動公園球技場では残留を争っている大津高校(熊本)と大分トリニータU-18(大分)が直接対決に臨みました。
試合は前半から大津が主導権を握り、チャンスをつくっていきます。6分には杉山直宏選手が速攻から中央突破を図り、ゴール前へ。ペナルティーエリアのすぐ外で倒されてFKを獲得すると、田中匠選手がコースを突いたシュートを放ちます。これは大分のGK谷井悠也選手が好反応で枠外に弾き出しますが、ゲームの流れは変わらず、17分には何度も前線に顔を出していた杉山選手がミドルシュートを決めて大津に先制点をもたらします。
大津は右サイドで杉山選手が、左サイドでは野田和聖選手が運動量豊富に上下動。高い位置でパスを引き出すと、何度もクロスボールを送ってFW藤山雄生選手に合わせていきます。44分には、その藤山選手のゴールに向かう姿勢がPKを呼び込みました。ボールをセットした藤山選手は冷静な判断でGKの読みとは反対方向へと振り抜き、2-0としました。
一方、2点のビハインドを背負った大分は、ハーフタイムに酒井将輝選手が積極的に声を出して周りを鼓舞。前半の課題となった球際での脆さを克服するべく、強い気持ちで後半のピッチに立ちます。その声に呼応して、攻撃が活性化。攻守の入れ替わりが早い展開となり、前半で防戦一方だった大分がボールを持つ時間が長くなります。ゴールとはなりませんでしたが、54分には戸髙航汰選手のクロスから野上拓哉選手がシュートを狙うなど、好機をつくっていきました。
しかし、時間の経過とともに再び流れが大津に傾きます。66分、大津は杉本選手のサイドチェンジを瀬戸大貴選手が拾い、右サイドの深い位置からクロスボールを供給。一度はゴール前のブロックに跳ね返されますが、こぼれ球を拾った田中匠選手が右足の強烈なシュートでネットを揺らし、決定的な3点目のゴールを挙げました。なおも大津は途中出場した渡口光彦選手がサイド攻撃を仕掛けるなど躍動。守備陣もボールの奪いどころを統一させ、大分の進入を防ぎます。
大分は終盤の90分、CKの好機を得て村井義己選手がゴール前に落としますが、シュートまで持ち込めませんでした。このままスコアは動かず、3-0でホイッスル。プレミアリーグ残留に向けて大津が貴重な勝点3を得る一方、大分は立て直しが求められる試合内容になりました。
監督・選手コメント
古閑健士 監督(大津高校)
いい時間に先制点が取れたこと、ずっと取り組んできた守備が機能し、無失点に抑えられたことが収穫です。守備は練習試合など実戦をこなすことで選手たちが自信を深めていると思います。今日は相手の2トップをしっかりと抑えながらプレーするというプランで臨みました。勝点3取れたことは大きいですし、これを次につなげていくことが大事だと思います。課題は、フィニッシュの精度をさらに上げること。守備でも危ない場面があったので、そこは修正が必要かと思います。
杉山直宏 選手(大津高校)
試合前に、どんどんシュートを打っていこうと言われていたので、(ゴールを決めた場面も)積極的にシュートを打ちました。チームは連敗していてもう負けられない試合だったので、ここでしっかり勝ってよかったです。ここ最近の試合は失点することが多かったので、失点をゼロで抑えられたのもプラス材料です。残留に向けてこの勝点3は大きいと思いますし、この試合で勢いに乗って次の試合も勝ちたいです。
中村有 監督(大分トリニータU-18)
全ての面で相手のほうが上だったと思っています。前半は相手の2トップにほぼボールが入ってしまっていました。リスク管理ができておらず、チャレンジしない姿勢といった課題も出ていました。後半は(大津が)少しペースを抑えて入ってきたので、自分たちがボールを持っていても、主導権を握っていたとは言えません。しっかりと最後のところで我慢したのが大津で、我慢しきれずに3失点目をしたのが自分たちでした。ゲームコントロールや試合に向かう姿勢、技術や戦術も含めて相手を上回れなかったと思います。
酒井将輝 選手(大分トリニータU-18)
前半は監督から言われていた攻守の切り替え、球際での厳しさ、リスクマネジメントができなかったので、(ハーフタイムに)士気を上げるために声を出しました。それでも、後半に入っても流れを変えることはできませんでした。特に、ボールを奪う守備ができなかった点は悔やまれます。球際やセカンドボールへの反応はもちろん、シュートや崩そうとする回数も少なかったです。次の試合からは絶対に全勝しないといけません。そうしないとプレミアリーグに残れないので、全勝を目標にやっていきます。
その他の試合結果
東福岡高校 1-1(前半0-1、後半1-0)神戸弘陵学園高校
ヴィッセル神戸 1-0(前半0-0、後半1-0)京都サンガF.C.U-18
ガンバ大阪ユース 3-2(前半1-0、後半2-2)セレッソ大阪U-18
サンフレッチェ広島F.Cユース 3-2(前半2-1、後半1-1)名古屋グランパスU18
首位との勝点差を縮めていきたい東福岡高校(福岡)はホームで神戸弘陵学園高校(兵庫)と対戦。早い時間に先制される苦しい展開になりますが、佐藤凌我選手のゴールで追いつき勝点1を手にしています。ヴィッセル神戸U-18(兵庫)は73分の上田駿斗選手の得点が決勝点となり、京都サンガF.C. U-18(京都)に勝利。ガンバ大阪ユースとセレッソ大阪U-18の大阪勢対決は互いに点を取り合う熱戦となった末、試合終盤の松本歩夢選手の得点でG大阪が劇的な勝利を収めています。首位サンフレッチェ広島F.Cユース(広島)は名古屋グランパスU18(愛知)とのゲームに臨み、2失点を喫しましたが明比友宏選手の先制点など3得点を挙げて白星をつかんでいます。