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米子北高校 伝統の堅守速攻を確立し、プレミア参入初年度を戦う 高円宮杯U-18プレミアリーグWEST
2017年04月28日
米子北高校(鳥取)は、冬には大雪が降る豪雪地帯の山陰地方にあり、グラウンドが使えない日も多いですが、「選手は冬を越えるとたくましくなる」と中村真吾監督は言います。その理由は、校舎の廊下で行ってきた体幹トレーニング。フィジカル面を徹底的に鍛え、一年間戦うための基礎を築き上げています。
そんな独自の練習方法が実り、全国高校サッカー選手権大会 鳥取県予選で7連覇中と県内では圧倒的な力を誇ります。しかし、中村監督が「こんなに負けることは近年なかった」と言うように、ここまでのプレミアリーグでは第3節を戦い、1勝2敗の戦績。第2節で同じプレミア昇格組のアビスパ福岡U-18(福岡)を破りましたが、U-18年代のトップリーグでは、まだその実力をいかんなく発揮できていません。
プレミアリーグの印象について中村監督は「うまくいっていないところに相手のパスが出てくる。これまでだったら気づかないようなところを突かれるので、(自分たちの)ミスだと分かる」と語ります。しかし、ミスが露呈することについては「指導者としてはありがたい」と言います。「試合で突かれたミスを高いレベルで修正しないといけない。今年の3年生は今まで試合に出ていないので、経験を積んでいけば強くなる。この舞台だからなおさらその成長度合いは高い」と中村監督はチームの前に立ち塞がる高い壁を成長の糧にしようと考えています。さらに、選手たちは負けが込んで心が折れるどころか「レベルの高い相手と対戦できてわくわくしている」(中村監督)と、ポジティブな姿勢でプレミアリーグに臨んでいます。
チームは伝統の堅守速攻を武器にプレミア1年目を戦っています。しかし、監督は「昨年試合に出ていた選手が少ないので戦術理解度はまだまだ」と課題を挙げます。そこでキープレーヤーとして挙げられるのは、昨季、年間を通して試合に出場していた2年生の佐野海舟選手(MF #10)です。佐野選手は運動量豊富でボール奪取能力に秀でたボランチで、昨季は1年生ながらチームの主軸を担いました。背番号10を託した中村監督は「昨年の経験を生かしてもっと戦術面のことを周りに伝えてほしい。もともとおとなしい性格だが、殻を破ってチームを引っ張ってほしい」と期待を寄せています。
第4節では神戸弘陵学園高校(兵庫)と対峙します。キャプテンの三原貫汰選手(DF #2)は「とても攻撃力のあるチーム」と神戸弘陵の印象を語り、「全員が連動した守備で無失点に抑え、少ないチャンスをものにして勝ちたい」と意気込みます。粘り強い守備で勝機を見い出し、プレミアリーグの1年先輩にあたる相手から勝点3をもぎ取ります。
「プレミアリーグでしっかり成長して、最後には一つになって強いチームになりたい。強いチームと互角に戦えるように、今は我慢して学ぼうと選手に伝えている」と中村監督。プレミアリーグ残留を目的にするのではなく、リーグでの戦いは成長の過程と捉えます。冬に撒いた種が、どのような花を咲かせていくのでしょうか。米子北の挑戦から目が離せません。
監督・選手コメント
中村真吾 監督(米子北高校)
プレミアリーグではいい勉強をさせてもらっています。レベル、ステージの違いを痛感していますが、我慢してこそチームの本当にいいところが出ると思っています。メンタル面でも、運動量でも我慢してチャンスをつかみ、そのワンチャンスをものにできるようなチームになっていきたいです。選手たちがレベルの高い試合を経験して、頭の中が整理されることで、正しいプレーの選択ができるようになればチームとしてまとまってくると考えています。
DF #2 三原貫汰 選手(米子北高校)
自分たちのストロングポイントは、堅守速攻とサイド攻撃です。今はまだまだですが、1年を通して長所をもっと伸ばしていきたいと考えています。神戸弘陵戦では、体を張った守備でゴールを守りたいです。チームメイトと声を掛け合い、試合の中で修正しながら戦うために自分が率先して声を出して味方を鼓舞していきたいです。同じ高体連のチームとして負けることはできないので、チーム一丸となって戦います。
プレミアリーグWEST第4節
4月29日(土)
11:00 大津高校 vs サンフレッチェ広島F.Cユース(大津町運動公園球技場)
15:00 ヴィッセル神戸U-18 vs 東福岡高校(いぶきの森球技場)
4月30日(日)
11:00 アビスパ福岡U-18 vs セレッソ大阪U-18(レベルファイブ スタジアム)
13:00 神戸弘陵学園高校 vs 米子北高校(みきぼうパークひょうご 第1球技場)
16:00 ガンバ大阪ユース vs 阪南大学高校(ガンバ大阪グラウンド)
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグ
2017/4/8(土)~2017/12/10(日)
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