ピックアップマッチ

京都サンガF.C. U-18　1-0（前半1-0、後半0-0）横浜F･マリノスユース

高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第3節が4月22日(土)、23日(日)に開催され、京都サンガF.C. 東城陽グラウンドでは開幕2連敗中の京都サンガF.C. U-18（京都）と2試合連続で引き分けの横浜F・マリノスユース（神奈川）が対戦しました。

今季はWESTからEASTへと戦いの場を移した京都は開幕からの2試合で6失点、守備陣の奮起が勝利への鍵となります。対する横浜FMは昨季は終盤戦まで優勝を争っていたものの今季は、2試合で1得点しか奪えておらず、攻撃面に課題を抱えています。今季初勝利を挙げ、復調の足がかりをつかむためにも、この試合は互いに課題の解決が鍵となる一戦となりました。

試合は雲一つない快晴でキックオフを迎えました。その中で先手を取ったのはホームの京都でした。立ち上がりからアグレッシブなプレーで試合の主導権を握り、相手陣内へと攻め込みます。開始早々の3分には財前淳選手（MF #10）のFKから、江川慶城選手（DF #5）がヘディングでゴールを強襲。惜しくも得点にはなりませんが、8分にも俣野亜以己選手（DF #6）のロングスローを江川選手が頭で合わせます。守備でも球際で競り勝ち、セカンドボールを次々に奪取。相手にボールを渡さず、守備陣も粘り強い対応で後ろから攻撃陣を支えます。

対する横浜FMもボランチの山田康太選手（MF #10）を中心に反撃を試みます。中盤で丁寧にボールをつなぎ、素早く最前線の棚橋尭士選手（FW #26）と栗原秀輔選手（FW #22）にボールを配給しますが、最後の局面で相手を崩し切れず、シュートに持ち込むことができません。それでも、21分にはペナルティーエリア手前でFKを獲得。山田選手が右足で直接狙いますが、枠を捉えられずゴールをこじ開けることができません。

スコアが動いたのは、前半終了間際のアディショナルタイムでした。京都の杉田迅選手（MF #19）からラストパスを受けた服部航平選手（FW #17）がゴール前に進入。最後は左足を振り抜き、先制点が生まれました。

1点を追う横浜FMは後半から山谷侑士選手（FW #25）と椿直起選手（MF #24）を投入。この交代で攻撃にリズムが出てくると、棚橋選手ら前線の選手にもボールが入るようになります。53分にはゴール前でFKを獲得。これを前半同様に山田選手が直接狙うなど、徐々にゴールへと迫っていきます。

徐々に守勢に回る時間が多くなった京都。それでも、「後半の立ち上がりに決定機を外して嫌な雰囲気になりかけましたが、自分たちで声を掛けて『大丈夫、大丈夫』と言いながらやってくれた」という岸本浩右監督の言葉通り、GK若原智哉選手（#1）を中心に声を掛け合い、高い集中力を保って相手にゴールを許しません。終盤に入ると、横浜FMにさらなる猛攻を仕掛けられますが、ことごとく跳ね返していきます。78分には山田選手のCKから柳知厦選手（DF #3）にヘディングシュートを放たれますが、しっかりと身体を寄せて対応し、ゴールを守りました。

京都は最後まで集中力を切らさず、逃げ切りに成功。課題であった守備陣の活躍もあり、リーグ初勝利をホーム開幕戦でつかみました。一方の横浜FMはこの日も攻撃陣が不発。今季初勝利は次節に持ち越しとなりました。

試合詳細はこちら

監督・選手コメント

岸本浩右 監督（京都サンガF.C. U-18）
前半の1点がこの試合の全てです。マリノスは最後のところで身体を張りますし、能力が高い選手がそろっているので、簡単に点が入るとは思っていませんでした。でも、うまい具合に服部が決めてくれましたし、自分たちのサッカーをやっていたと思います。連敗していましたが普段と変わらず、自信をなくす選手はいませんでした。むしろ、練習から精度を高めていこうという意識があったので、それが試合で出て良かったです。（ホーム開幕戦で勝ったことに関して）その名の通りホームですからね。勝てて本当に良かったです。

FW #17 服部航平 選手（京都サンガF.C. U-18）
得点場面は杉田迅君から良いパスが来ました。最近はゴールまで焦ってしまうシーンが多かったのですが、今回は練習で焦ってしまったことを踏まえて落ち着いてシュートを打つことができました。なので、ボールを受けたときから入る気がしていました。今日の試合はいきなり左サイドハーフで起用されたので、戸惑いがありました。でも、何を求められているのかを試合前に考えて、今持っている自分の力を最大限に発揮することを目標にプレーをしました。自分なりに守備から良い形で試合に入れたので、今後はもっと攻撃でもチームを牽引できるようになりたいです。

西谷冬樹 監督（横浜F･マリノスユース）
前半を0-0で乗り切れればと思っていたのですが、固さもあって相手の勢いに飲まれてしまったところもあったかもしれません。固くなったのは相手の勢いが要因で、それに対して構えてしまいました。チャンスはありましたが、サイドをもう少しうまく使ってほしかったです。中に行き過ぎて、相手がいるところにボールを入れている感じがありました。そういうところも含めて、全てにおいて、積極性に欠けていたと感じました。

FW #26 棚橋尭士 選手（横浜F･マリノスユース）
前半は立ち上がりから自分たちの流れに持っていくことができず、それ以上に相手の勢いを感じていました。前半は最後まで0-0だったので、無失点で折り返したかったのですが、最後に失点をしてしまったのは残念です。チームとして後半は一からやり直そうと思いましたが、皆が前に急いでしまって、中盤を飛ばしたロングボールが多くなってしまいました。その結果、自分たちのサッカーができなくて負けてしまったので、そこが本当に悔しいです。

その他の試合結果

大宮アルディージャユース　0-3（前半0-0、後半0-3） 青森山田高校
清水エスパルスユース　2-1（前半1-1、後半1-0） 浦和レッドダイヤモンズユース
FC東京U-18　2-1（前半2-1、後半0-0） 市立船橋高校
柏レイソルU-18　0-1（前半0-0、後半0-1） 鹿島アントラーズユース

青森山田高校（青森）は大宮アルディージャユース（埼玉）とアウェイで対戦。後半に中村駿太選手（MF #11）の2ゴールなどで一気に突き放して勝利を手にしました。清水エスパルスユース（静岡）は浦和レッドダイヤモンズユース（埼玉）、鹿島アントラーズユース（茨城）は柏レイソルU-18（千葉）をそれぞれ破り、開幕3連勝を達成しました。

プレミアリーグEAST第4節

4月30日(日)
11:00　青森山田高校 vs 柏レイソルU-18（青森山田高校）
11:00　大宮アルディージャユース vs FC東京U-18（NTT東日本志木総合グラウンド）
11:00　市立船橋高校 vs 浦和レッドダイヤモンズユース（船橋市法典公園(グラスポ)球技場）
14:00　横浜F･マリノスユース vs 清水エスパルスユース（日産フィールド小机）
13:00　鹿島アントラーズユース vs 京都サンガF.C. U-18（鹿島アントラーズクラブハウス）

高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグ

2017/4/8(土)～2017/12/10(日)
大会情報はこちら