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Azul神奈川FC、仲間の思いを胸に頂点を目指す ~第16回全国シニア(50歳以上)サッカー大会~
2017年06月23日
第16回全国シニア(50歳以上)サッカー大会が6月24日(土)に大阪府堺市のJ-GREEN堺で開幕し、全国各地から集結したチームが3日間にわたって技を競います。
関東第1代表として今大会に出場するAzul神奈川FCは2013年に立ち上がった関東屈指の強豪チームです。ここでは、そのチームで背番号10を背負う伊藤永司さんとエースストライカーの宮下真人さんに、シニアサッカーの魅力や思いを語っていただきました。
――お二人のサッカー歴を教えてください。
伊藤氏:中学2年生からサッカーをしてきて、高校時代は県ベスト8ぐらいのチームでプレーしていました。大学でもサッカー部に入り、卒業後は社会人に高校のOBチームがあったのでそこでプレーを続けていました。そして、40歳になった時にシニア大会があると知り、気が付けば50歳半ばまでサッカーを続けていました(笑)。
宮下氏:高校の頃は神奈川県の旭高校でプレーをしていました。僕が在籍していた頃は旭高校が強くなり始めたタイミングで、インターハイ(全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会)や全国高等学校サッカー選手権大会にも出場しました。その後は大学でサッカーを続け、卒業後は学校の教員になり、サッカー部の顧問など指導者という形でサッカーにずっと関わっていました。そして、40歳になった時に大学の先輩である伊藤さんから声を掛けてもらい、再びプレーをしてみようと思いました。実際にプレーしてみると、そっちのほうが性に合っていました(笑)。
――シニアサッカーの魅力はなんでしょうか。
宮下氏:今は若い頃のような体力がなく、長い距離を走れなくなりました。それでも、一瞬の判断などは今の方が上がっていると感じています。そういう変化を感じることができることもシニアサッカーの楽しさだと思います。全国にはJFLでプレーしていた選手が所属するチームがかなりありますが、若い頃に対戦して敵わなかった相手でも、今であれば勝負できる部分があります。このように若い頃と比べて力の差が縮まっていると感じることができるのも、シニアサッカーの魅力だと思います。
伊藤氏:シニアサッカーをやることによって、僕は生活に張りが出ました。サッカーをやるために時間を管理できるようになりました。そういう部分でメンタルに良い影響を与えてくれています。この年齢になると仕事でも嫌なことが多くなりますが(苦笑)、これだけ大声を出してサッカーをするのは本当にすっきりします。
――宮下さんは同じストライカーで、同世代の三浦知良選手から刺激をもらうことはありますか?
宮下氏:僕よりも年下ですけど自分を厳しく追い込んでいる印象があるので、カズさんの存在は刺激になります。50歳を過ぎると、いろいろな面で節制をしたり、トレーニングしたりしないといけません。そういう面ではサッカーの視点を変えていかないとなかなか自分の思うようにはいかないので、カズさんはすごいなと思います。
――この年齢でサッカーができるというのは素晴らしいことだと思います。
宮下氏:僕は長くサッカーをやってきました。でも、家庭の事情があって本人がやりたくてもサッカーばかりできないという選手もいますし、身体を壊してプレーできなくなってしまった選手もいます。2012年に横須賀シニアの一員として全国シニア(50歳以上)サッカー大会に参加した時のことです。まだ出場資格がなかった49歳の選手が翌年以降のために全国大会の雰囲気を知っておきたいということでチームに同行してくれました。しかし、その後、彼は志半ばで他界してしまいました。今回、彼が一緒に来てくれた堺でまた大会が行われるということで、僕個人としては思うところがある。そういう健康面や家族の理解は大事です。僕は家族に半分あきれられていますけど、サッカーをする環境があるのは本当にありがたい。その思いを忘れずに今大会を戦いたいと思っています。
第16回全国シニア(50歳以上)サッカー大会
2017年6月24日(土)~6月26日(月)
大阪府堺市(J-GREEN堺)