第16回全国シニア（60歳以上）サッカー大会と、シニア（70歳以上）サッカーフェスティバルが6月4日(土)に長野県松本市で開幕し、大会初日は1次ラウンド第1節が実施されました。

60歳以上のカテゴリーでは、初戦から熱戦が続きました。グループAでは、宮城フェニックスサッカークラブ（東北2／宮城）がFC延岡（九州2／宮崎）を3-0で下し、首位に立ちました。信州惑々サッカークラブ（開催地／長野）を下した室蘭シニア60サッカークラブ（北海道1）を、得失点差で上回っています。

グループBは、前回大会の覇者・兵庫県シニア60選抜（関西／兵庫）と第14回大会を制した東京都選抜（Lazos2011）（関東1／東京）が同居する激戦区です。兵庫県シニア60選抜は鳥取県シニアSC60（中国2／鳥取）戦に3-0で勝利し、幸先の良いスタートを切っています。東京都選抜（Lazos2011）は今大会の前に高知へと遠征。そのときに練習試合を実施した高知昭和OB会（四国2／高知）と、今回は松本市で顔を合わせました。試合は東京都選抜（Lazos2011）が1-0で勝利。試合後は、両者が健闘を称えると同時に、第2節以降の勝利を願っていました。

グループCで首位に立ったのは広島県選抜60（中国1／広島）です。愛知県選抜（東海／愛知）との接戦を1-0で制し、第2節に向けて勢いをつけています。徳島カバロスシニア（四国1／徳島）と福井フェニックスOV60（北信越／福井）の試合は、両者が一進一退の攻防を展開した末、1-1の引き分けに。「自分も含めて、決定機で硬くなってしまった」と福井フェニックスOV60の木村貴伸選手。それでも「第2節以降もどん欲にゴールを狙う」と気持ちを切り替えていました。

グループDでは、埼玉県シニア60（関東2／埼玉）が秋田シニアサッカークラブ（東北1／秋田）を4-1で、福岡六十雀フットボール倶楽部（九州1／福岡）がSUPER GOAL 3（北海道2）を1-0で退け、勝点3で並んでいます。「県勢初優勝を目指す」と意気込む埼玉県シニア60は初戦で攻撃力を発揮。100メートルを13秒台で走るFW町田純一選手の2得点などで好スタートを切りました。一方、しっかりとパスをつなぐスタイルの福岡六十雀も、「初戦は1-0と苦戦したけれど、内容はよかった。次節以降のステップになる」と各選手が振り返ります。

大会2日目の6月5日(日)は、1次ラウンドの第2節と第3節が行われ、2次ラウンドに進む4チームが決定します。

選手コメント

木村貴伸 選手（福井フェニックスOV60）
決定的なチャンスを迎えながら、決め切ることができず、第1節は引き分けになってしまいました。この結果は悔しいですが、内容はまずまずでしたし、大会独特の和気あいあいとした雰囲気を楽しんでいます。走っているときは苦しいのですが、仲間のためにならば身を粉にできる。20代のときから知っているチームメイトも多いですし、自分はラッキーだと思います。病気やけがに負けることなく、できるかぎり長くサッカーを続けたいです。

森部利光 選手（福岡六十雀フットボール倶楽部）
初戦は厳しい試合でしたが、自分のゴールが勝利に結びついて素直にうれしいです。自分たちはFWがチャンスをものにできずにいて、少し嫌な流れでした。第2節以降のことを考えても勝ちたかったので、1点が入ってホッとしました。（得点シーンは）左足のインサイドでボールをこすり上げるイメージ。良いコースに飛んでくれました。サッカーの醍醐味は、みんなが互いをカバーしながらチームとして結果を狙うこと。そして勝利を挙げた後の一杯は、何歳になっても最高です。

石垣幸雄 選手（SUPER GOAL 3）
自分たちは普段、2週間に3度のペースで練習しています。個々が自主トレにも励んでおり、僕自身、冬場は筋力が落ちないよう筋トレに努めています。仕事が忙しくて20代のころに一度サッカーを辞めていた時期があるのですが、仲間の誘いを受けて再びボールを蹴り始めました。こうして全国大会に出場できるのはうれしいですが、今日の試合では何もできませんでした。個人の能力が高いチームとの対戦は正直つらいですが（笑）、大会自体は楽しんでいます。みんなが楽しくサッカーしようという気持ちですし、真剣勝負だからこそ楽しめる。全国の舞台に来た以上、勝利を目指します。

町田純一 選手（埼玉シニア60）
個人的には60歳以上の全国大会に初めて出場したので少し緊張しましたが、勝つことができてよかったです。中学校でボールを蹴り始めてから、高校、社会人、そしてシニアとサッカーを続けています。高校時代は強豪校でプレーできなかったのですが、コツコツと続けてきたからこそ、今回のような全国大会でゴールを決められたと信じています。僕にとってはまさに「いまが勝負」です（笑）。チームメイトには全国高校選手権に出場した選手もいるのですが、自分はそうした選手と対等にプレーしている。「サッカーを続けてよかった」と心底思います。

JFA-TV

2016年度 第16回全国シニア（60歳以上）サッカー大会

2016年6月4日(土)〜2016年6月6日(月)
［長野県松本市］松本平広域公園総合球技場（アルウィン）、松本平広域公園芝生グラウンド、松本平広域公園多目的球技場、松本市かりがねサッカー場、松本市サッカー場（長野県フットボールセンター）
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