ニュース
大宮、新潟明訓などがプレミアリーグ昇格まであと1勝に迫る 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2018 プレーオフ
2018年12月15日
高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2018プレーオフは12月14日(金)、広島県内で1回戦全8試合を実施しました。
広島広域公園補助競技場では、サガン鳥栖U-18(九州1/佐賀)対 大宮アルディージャユース(関東3/埼玉)と、新潟明訓高校(北信越/新潟) 対 金光大阪高校(関西2/大阪)の2試合を行い、プレミアリーグ昇格をかけた熱戦が繰り広げられました。
ピックアップマッチ1
サガン鳥栖U-18(九州1/佐賀)0-3(前半0-2)大宮アルディージャユース(関東3/埼玉)
サガン鳥栖U-18と大宮アルディージャユースによる第1試合は、開始早々に見せ場が訪れます。初のプレミアリーグ昇格を狙う鳥栖が立ち上がりから仕掛けると、4分には左サイドを上がったDF大畑歩夢選手(#3)がペナルティーエリア内で倒され、PKを獲得。MF松岡大起選手(#8)がゴール左を狙いましたが、GK久保賢也選手(#21)がストップしました。
「ゲームの入り方は今年の課題。今回もこういう形になるとは予想してなかったけど、久保がしっかり止めてくれたおかげで流れが変わった」と大宮の丹野友輔監督が振り返ったように、時間の経過とともに、大宮は後方でのボール回しで試合をコントロールします。相手DFの背後への配給を効果的に織り交ぜ見せ場をつくると、27分にはMF渡辺俊介選手(#15)の左クロスをFW吉永昇偉選手(#9)が頭で合わせて均衡を破りました。前半終了間際にも相手のカウンターを奪い返した大宮が、FW高田颯也選手(#11)の飛び出しからゴールネットを揺らし、2点リードで試合を折り返しました。
指揮官に「相手はこんなんで終わらない。相手を上回る気持ちで後半に挑もう」と送り出された大宮は、後半も気を緩めません。55分には、ドリブルで相手エリアを抜け出した高田選手がチーム3点目をマーク。守備もDF森侑里選手(#4)を中心に最後まで集中力を保ったプレーを持続し、3-0で試合を終えました。
ピックアップマッチ2
新潟明訓高校(北信越/新潟)2-0(前半2-0)金光大阪高校(関西2/大阪)
第2試合は、共に初めてのプレミアリーグ昇格を目指す新潟明訓高校と金光大阪高校の高体連対決になりました。
序盤は自陣からのロングボールを徹底してきた金光大阪に戸惑いを見せた新潟明訓でしたが、「最初は驚いたけど、徐々に自分たちのペースに持ち込むことができた」とDF小澤将秀選手(#5)が言うように、素早く対応。攻撃もボール回しが難しいと判断すると、3バックから5バックに変更し、カウンター狙いに移行しました。この策が見事にはまり、13分にはFW反町太郎選手(#14)からのボールを受けたFW稲見直也選手(#10)がゴール右下に決め、新潟明訓が先制。続く、31分には右サイドから中央に切れ込んだMF陶山聡太選手(#16)がペナルティーエリア内で倒され、PKを獲得。DF落合毅人選手(#4)が落ち着いたキックで、ゴールネットを揺らしリードを広げます。
2点のリードを奪ってからは流れが一変し、金光大阪に押し込む場面が増えました。後半の新潟明訓はシュート1本に終わるなど、苦戦を強いられましたが、「しんどかったけど、全員で声をかけながら頑張ることができた」(小澤選手)と全員で我慢強い守備を披露し、逃げ切りに成功。愛媛FC U-18(四国/愛媛)との2回戦に駒を進めました。
2回戦は、12月16日(日)に行い、来季プレミアリーグに昇格する4チームが決定します。
監督・選手コメント
DF #2 林幸多郎 選手(サガン鳥栖U-18)
試合の立ち上がりに細かく繋いで崩そうという自分たちの狙いを消されました。大宮の方がストロングポイントを多く出した結果、前半の2点ビハインドにつながったと思います。後半に盛り返すことができましたが、簡単に2点をひっくり返せるような相手ではありません。実力の差が露骨に出た試合だったと思います。後輩たちには来年もう一度、この舞台に戻ってきて、今度こそはプレミア昇格を勝ち取ってほしい。そのためにも、プリンスリーグで勝つことだけを目標にせず、レベルアップしてほしいです。
丹野友輔 監督(大宮アルディージャユース)
日本クラブユース選手権(U-18)でも対戦し、鳥栖は良い相手だと分かっていましたが、自分たちがこれまで積み上げてきたものをしっかり出せればと考えていました。ボールを握ってゲームをコントロールする時間もありましたし、守備からのカウンターで主導権に握る時間もあったので、多彩な攻撃ができたんじゃないかと思います。昨年、プレミアリーグに出ていた選手がたくさんいるので、何としてでも一年で戻りたいという思いは強い。次も勝ってプレミア復帰という目標を達成したいです。
田中健二 監督(新潟明訓高校)
後半は3点目を狙っていました。取れそうな雰囲気はあったのですが、中央を崩すことができませんでした。今日の試合は相当タフなゲームになったので、選手への負担は大きい。次の試合は、選手を入れ替え調子の良い子を使うかもしれません。今年の子たちは元気が良い。そこを出してあげるには、監督が褒めないといけない。この大会は負けたら終わりなので、最後は褒め殺しするつもりで選手と接しています。自分は笑顔が得意ではないので、「笑顔を忘れちゃダメだ」と書いたノートを見ながら、試合に挑んでいます。
FW #12 角田龍亮 選手(金光大阪高校)
試合の入り方は悪くなかったのですが、失点をしてからチームを立て直すことができませんでした。悪い流れをずるずると引きずって負けてしまったので、立ち上がりの良い時間帯の間に先制点を取りたかったです。今年はプリンス制覇と選手権出場を目標にしていました。目標はかないませんでしたが、しんどい時でも全員で声を掛け合いながら頑張ってきたおかげで、この舞台に立てました。悔しい結果で終わりましたが、1年間皆で頑張れたのは凄く良かった。サッカー選手としてだけでなく、一人の人間としても成長できたと思います。
大会期間:1回戦 2018年12月14日(金)、2回戦 2018年12月16日(日)
大会会場:広島広域公園 第一球技場・補助競技場(広島県広島市)、コカ・コーラ ボトラーズジャパン広島スタジアム(広島県広島市)、呉市総合スポーツセンター 陸上競技場(広島県呉市)