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大津、尚志の高校チームがプレミアリーグ復帰を決める! ~高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2018プレーオフ~
2018年12月18日
高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2018プレーオフは12月16日(日)に、広島県内で2回戦4試合が行われ、2019シーズンのプレミアリーグに昇格する4チームが決まりました。
ピックアップマッチ1
矢板中央高校(関東1/栃木) 1-3(前半0-1、後半1-2)大津高校(九州2/熊本)
コカ・コーラ ボトラーズジャパン広島スタジアムで行われた第1試合は、プリンスリーグ関東王者の矢板中央高校と1年でのプレミアリーグ復帰を狙う大津高校が激突しました。序盤から矢板中央が、後方からのロングボールを合図にパワフルな攻撃を仕掛けましたが、大津は「相手が思ったより引いてきたのでマイボールの時間がつくれた」(福島隼斗選手/DF #6)と意に介しません。落ち着いた守備とボール回しで、自分たちの流れに引き寄せると、43分には二列目からのスルーパスで右サイドを攻略。ゴール前へのパスをMF大竹悠聖選手(#8)が決めて大津が先制しました。
1点リードで迎えた後半、矢板中央は交代カードを次々に切り、前がかりな攻撃を見せますが、大津は身体を張った守りで対処します。奪ってからは、「うちの特徴」(平岡和徳総監督)であるカウンターからチャンスをうかがうと、54分に自陣でのボール奪取からMF水野雄太選手(#10)が左サイドを突破。相手陣内に入ったタイミングで前方にボールを預けると、最後はFW大崎舜選手(#9)が右足シュートを決めました。56分には矢板中央のFW飯島翼選手(#10)にPKを決められ1点を返されますが、試合終了間際の89分にはDF岩本侑大選手(#3)の右サイドからのクロスを再び大崎選手が決めると、直後にタイムアップ。3-1で快勝した大津が3度目のプレミア昇格を決めました。
ピックアップマッチ2
尚志高校(東北1/福島) 2-1(前半0-1、後半2-0)横浜F・マリノスユース(関東2/神奈川)
第2試合は、共にプレミアリーグ復帰を目指す尚志高校と横浜F・マリノスユースの対戦。開始と同時に横浜FMがテクニカルなパス回しとドリブルを織り交ぜた攻撃で押し込みましたが、苦戦を予想していた尚志は、冷静な対応を見せます。「時間が味方をしてくれると選手には伝えていた。無失点で時間が進むほど、相手は焦る」(仲村浩二監督)との指示を受けて、粘り強い守備を披露し続けチャンスをうかがいます。
29分に横浜FMのMF榊原彗悟選手(#10)に先制点を許してからも、集中力を切らしません。相手の中盤を複数の選手が囲い込むことで、2点目を回避すると、後半からは攻撃的な3選手を同時投入し、反撃を開始。「自分が決めて、プレミアに上がりたいという気持ちが強かった」と振り返るFW染野唯月選手(#9)らの果敢な仕掛けで流れを引き寄せます。60分にオウンゴールで試合を振り出しに戻すと、90分には交代で入ったばかりのFW伊藤綾太選手(#10)が鋭い突破からCKを獲得します。このCKを染野選手が頭でたたき込んだ尚志が逆転勝利を収め、リーグ創設初年度の2011年以来となるプレミアリーグ昇格を決めました。
監督・選手コメント
DF #4 白井陽貴 選手(矢板中央高校)
自分たちの力は出せていたと思いますが、力負けしました。相手はカウンターでしっかり決めてきました。自分たちが押し込んでいる時間帯も身体を張って守りを崩せず、大津高校の方が一枚上手だったと思います。プリンスリーグ関東で優勝したことは忘れて、この大会に挑みましたが、今日の結果は関東の代表として情けないですし、僕らがプレミアリーグに昇格できればプリンスリーグに残留できるチームもあったので、申し訳ない気持ちもあります。
平岡和徳 総監督(大津高校)
選手を高校3年間預かるからには、考えて動く習慣を身に付けたい。段々と全員にそうした習慣が身につき、全員がつながり始めたので、苦しい時もしのぎながら頑張れました。勝ってくれたことで、後輩たちはまた新たな環境でプレーでき、やりがいも生まれます。プレミアリーグは、子どもが大きく成長する舞台。選ばれた選手しか立てないステージで、大津のような県立高校が普段できないゲームを毎週経験できます。来年、再来年も良い選手はいるので、頑張ります。
仲村浩二 監督(尚志高校)
福島県は震災以降、良い話題が少なかった。今回昇格できたことで、県民の皆さまに明るいニュースを届けることができたかなと思います。プレミアリーグの初年度に参加させてもらった際は、今の日本代表の中島翔哉選手などすごい選手がたくさん福島に来てくれました。当時中学生だった地元の選手たちに、全国にはこれだけ上手い選手がたくさんいるんだと見せることができたので、福島のサッカーのためにも来年がまた楽しみです。
MF #7 椿直起 選手(横浜F・マリノスユース)
先制点を取れて、自分たちの良い形で試合に入れたのですが、そこからは僕たちをリスペクトして引いてきた相手を上手く崩せませんでした。後半もイージーな形で失点し、立て直せなかったのが敗因です。勝てる自信はありましたし、同点にされてからも、今の自分たちなら逆転できると信じてプレーしていましたが、相手の気持ちの方が強かった。下級生はJユースカップの決勝を経験しています。連勝していた時の勝てるチームの雰囲気を残しながら、今日のような負け試合の雰囲気を忘れずにいてほしいです。
その他の試合結果
東海大学付属大阪仰星高校 1-3(前半0-0、後半1-3)大宮アルディージャユース
愛媛FC U-18 1-0(前半1-0、後半0-0)新潟明訓高校
東海大学付属大阪仰星高校(関西1/大阪)と大宮アルディージャユース(関東3/埼玉)の一戦は、FW吉永昇偉選手(#9)の2ゴールなどで大宮が快勝。1年でのプレミアリーグ復帰を決めました。7年ぶりのプレミアリーグ参入を狙った愛媛FCは、9分に奪ったFW岡田蒼生選手(#11)のゴールを守り切り、新潟明訓高校(北信越/新潟)を下しました。
大会期間:1回戦 2018年12月14日(金)、2回戦 2018年12月16日(日)
大会会場:広島広域公園 第一球技場・補助競技場(広島県広島市)、コカ・コーラ ボトラーズジャパン広島スタジアム(広島県広島市)、呉市総合スポーツセンター 陸上競技場(広島県呉市)
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