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【プレミアリーグ開幕前対談】「一戦必勝で試合に臨む」黒田剛監督(青森山田高校)×早川知伸監督(横浜FCユース) 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021
2021年03月29日
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021が4月3日(土)に開幕します。ここでは昨年の高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ東北王者である青森山田高校(青森)の黒田剛監督と、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2020 関東を制した横浜FCユース(神奈川)の早川知伸監督による対談を実施し、昨年の振り返りや今年に懸ける意気込みを聞きました。
○オンライン取材日:2021年3月10日
――昨年は新型コロナウイルス流行の影響によって高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグが中止になり、青森山田高校はスーパープリンスリーグ東北を戦いました。
黒田 プレミアリーグとは違い、守備に回る時間がつくれなかったというのが全体的な印象です。高校サッカー選手権大会では決勝にこそ行けましたが、そういった紙一重の守備の部分で準優勝に終わったのだと思います。ただ一方で、東北リーグでファーストチーム、セカンドチームともに結果を出し、優勝できた点はよかったと思います。「さすがはプレミアリーグのチーム」と思わせるだけのものを出して初めて存在価値が認められると思って臨み、その力を発揮することができました。
――順位決定戦の決勝戦ではファーストチームとセカンドチームの対戦になり、ファーストチームが2-0で勝利しました。
黒田 一番、白熱したのがこの試合だったんです。お互いに緩むことなく、一番高いモチベーションで臨んでくれました。最後まで盛り上がり、面白い試合でした。
――横浜FCはプレミアリーグ初参戦の予定でしたが、プレミアリーグ関東という形となり、4勝2分1敗で優勝しました。
早川 プレミアリーグ初参戦ということで、選手たちはモチベーションを高く持って臨んでくれました。関東の8チームだけの開催になったことは残念でしたが、高いレベルの中、選手たちが大きく成長できた7試合でした。選手たちは試合ごとに成長し、自信も含めていきました。優勝できたのは偶然だと思っています。
――今年もコロナウイルスの状況次第で不規則な形になる可能性があります。今年のプレミアリーグでどんなことを経験していきたいと考えていますか?
早川 年間を通してホーム&アウェイで戦い、長いシーズンの中で選手たちが成長してくれるようチャレンジしたいですし、コロナとも向き合いながら、しっかりとリーグを戦い抜けるようクラブ全体で取り組んでいきたいですね。
黒田 いろいろな活動が活発化する中で、何が起こるか分からない部分もあると思います。その危機感を持ちながら、選手たちをしっかりコントロールし、マネジメントしていきたいと思います。ホーム&アウェイの18試合をしっかりやり切れればいいですよね。
――新チームの現状を教えてください。
黒田 新人戦では東北大会で優勝しましたが、今年は雪がかなり多かったので、その後は試合ができていません。今までは鍛錬期というか、体づくりに徹し、いよいよ雪が溶けて、これからは強化期、チームづくりにベクトルを合わせて取り組んでいきたいと思っています。未知数なところに面白みもあり、不安もあり、どれぐらい強化できるかをこの3月で見ていきたいと思います。
早川 緊急事態宣言中なので時間を制限しながら活動し、試合も県内のJクラブとしかできていなくて、なかなか自由にサッカーができる状況ではないですね。継続的に取り組めていることをポジティブに考えたい一方、まだまだ鍛えられていない部分、方向性を定められていない部分もあります。
――青森山田も含め、高体連のチームとプレミアリーグで対戦することへの期待感はいかがですか?
早川 すごく楽しみです。高体連の強豪と対戦すればかなり鍛えられますし、こちらの足りない部分がすごく出る試合になるので、そこは非常に楽しみにしています。
――プレミアリーグの大先輩である黒田監督に聞きたいことはありますか?
早川 長年プレミアリーグで戦っていられる秘訣があれば教えてほしいです。
黒田 一戦一戦にかける意気込みの強さ、かなり集中して試合に取り組んでいること、24時間365日をサッカーに費やしていること、そして雪国の高校に覚悟を持って選手たちが集まっていることなどが大きいと思います。スポーツは心技体で成立しますが、心と体力で相手を圧倒すればサッカーが下手でも何とかなると言い聞かせながらやっています。
早川 ありがとうございます。
――最後に、今年のプレミアリーグへの意気込みを聞かせてください。
黒田 プレッシャーの中、緊迫した雰囲気の中で試合ができることを楽しみにしています。不安もありますが、青森山田である以上、もちろん優勝を目指していきたいと思います。選手たちには多くのチャンスがあり、同時にプレッシャーもありますが、毎日を充実させながら、一戦必勝のつもりで試合に臨んでいきます。
早川 プレミアリーグ2年目ではありますが、実質これが1年目だと思い、チャレンジャー精神を忘れずに戦っていきたいです。試合ごとはもちろん、シーズンを通して選手たちが成長できる素晴らしい環境だと思うので、ぜひ前向きにチャレンジしていきたいと思います。