高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023EASTは5月27日(土)と28日(日)に第8節の5試合が行われました。27日の昌平高校グラウンドでは、昌平高校（埼玉）と市立船橋高校（千葉）が対戦しました。

ピックアップマッチ

昌平高校 0-1（前半0-1、後半0-0）市立船橋高校

序盤の主導権争いから試合が進むにつれて、ペースを握っていったのは昌平でした。個々でボールを運べる選手たちが1対1の勝負を仕掛けて、市立船橋の組織的な守備を揺さぶりにかかります。シュートまで持ち込もうという意識も強く、開始9分には相手陣でのパスカットから素早く縦につなぎ、FW鄭志錫選手（#15）がシュート。ゴール隅を突きますが、この一撃は市立船橋GKギマラエス ニコラス選手（#1）の好セーブに防がれました。MF大谷湊斗選手（#8）のドリブル突破からのファーサイドへの鋭いシュートも、わずかにDFに触られ枠をそれました。

昌平の揺さぶりに対して、市立船橋は横への素早いスライドで対抗を試みます。攻めに移っては、高さと強さのあるFW岡部タリクカナイ颯斗選手（#16）と、裏へと走るFW久保原心優選手（#15）が縦の関係を築く2トップを生かし、反撃を試みます。すると我慢が続いていた36分、縦パスに久保原選手が抜け出して果敢に縦突破。左サイドバックのDF内川遼選手（#3）へとつなぎ、CKを獲得しました。ここで2連続したCKを最後は岡部選手が蹴り込み、市立船橋が先制に成功しました。

後半に入って、昌平は攻撃のギアをさらに上げました。交代で1トップに入ったFW小田晄平選手（#9）が鋭い反転からシュートを放つなど、惜しい場面をつくり出します。終盤に入っても市立船橋ゴールに何度も迫り、6分間あったアディショナルタイムにもクロスボールに大谷選手が頭で合わせますが、シュートはゴールのわずか左。そのままスコアは動くことなく、市立船橋が今季初の連勝を飾りました。

監督・選手コメント

藤島崇之 監督（昌平高校）
こういう試合で勝ち切れません。目的はボールを持つことではなく、ゴールに迫ってどれだけ相手に脅威を感じさせるかです。言い換えると課題は見えているので、その点の改善とレベルの向上へと気持ちを切り替えて取り組んでいきます。プリンスリーグから昇格してきて、これまで以上に1点の重みを感じています。過信ではなく、もっとできる選手たちだと思っています。試合はまだたくさん残っていますし、これから始まるインターハイ予選も刺激に変えながら、選手たちの変化のレベルをもう1段階上げていきたいです。

MF #7 土谷飛雅 選手（昌平高校）
前節の尚志高校戦とは違って良い形で試合に入れたのに、点を取り切れなかったことが負けにつながったと思います。尚志戦を反省にどんどんシュートを打つこともできていたのに、もったいないですね。プレミアリーグの相手は、隙がないと感じます。最後のところで体を張って守ってくるので、こちらの質を上げなければいけません。セットプレーの練習でも1、2本やられていて、それが本番で出たと思います。練習から点を取る癖、前半から強気で攻める癖、勝ち癖をつければ、自ずと勝ちもついてくると思います。

波多秀吾 監督（市立船橋高校）
圧倒され、やられている場面もありましたが、粘り強く我慢強く、暑い中でも苦しい時間帯を乗り切って、よく失点ゼロに抑えたと思います。前節にようやく初勝利を挙げるまで引き分けが多かったのですが、ちょっとした頑張りの差で勝ち点が1から3になることを選手たちがよく自覚したからこその勝利だと思います。いつもなら押し込まれて苦しい時間帯に耐え切れずに失点していましたが、そこを粘り強く抑えた後にカウンターとセットプレーでチャンスをつくり出せたのは、成長した点だと思います。

FW #15 久保原心優 選手（市立船橋高校）
普段はあまりないのに足がつってしまったのは、頑張って走ったからだと思います。押し込まれましたが、その分、空いていた裏へと走り続けました。そうするうちにうまくボールを引き出せて、頑張って走ってくれた内川遼選手にパスも出せて、得点につながるCKを獲得できました。前節は前半だけで交代しましたが、もっとできると思っていました。今日ははっきりしていた役割に全力を注ぎました。これからインターハイ予選もあります。今日はベンチからも全員が声を出していて、一丸となったチーム力が勝利につながっていくと思います。

その他の試合結果

EAST
青森山田高校 3-1（前半2-0、後半1-1）尚志高校
前橋育英高校 4-3（前半3-0、後半1-3）FC東京U-18
横浜F・マリノスユース 3-1（前半2-0、後半1-1）流通経済大学付属柏高校
旭川実業高校 0-9（前半0-4、後半0-5）川崎フロンターレU-18

首位の青森山田高校（青森）と2位の尚志高校（福島）による上位対決は、14分のMF川原良介選手（#8）のゴールで先制した青森山田が試合の主導権を握り、3-1で勝利しました。前橋育英高校（群馬）はMF山﨑勇誠選手（#14）の2得点などでFC東京U-18（東京）との打ち合いを4-3で制しました。横浜F・マリノスユース（神奈川）と流通経済大学付属柏高校（千葉）の一戦は、12分のFW大當侑選手（#12）のゴールを皮切りに3得点を挙げた横浜FMに軍配が上がりました。旭川実業高校（北海道）と対戦した川崎フロンターレU-18（神奈川）は、FW岡崎寅太郎選手（#9）の4得点を含む大量9得点を挙げて勝利しました。なお、柏レイソルU-18（千葉）と大宮アルディージャU18（埼玉）の試合は6月17日(土)に開催予定です。

WEST
ヴィッセル神戸U-18 5-0（前半1-0、後半4-0）神村学園高等部

WESTでは1試合が行われ、ヴィッセル神戸U-18（兵庫）が2位の神村学園高等部（鹿児島）を5-0で撃破し、5位から暫定3位に順位を上げました。なお、6月17日(土)に履正社高校（大阪）と名古屋グランパスU-18（愛知）、6月18日(日)に静岡学園高校（静岡）とサガン鳥栖U-18（佐賀）、8月26日(土)に東福岡高校（福岡）と大津高校（熊本）、8月27日(日)に横浜FCユース（神奈川）と米子北高校（鳥取）が対戦する予定です。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2023年4月1日(土)～2023年12月3日(日)

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