高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023WESTは6月24日(土)と25日(日)に第9節を行ない、米子北高校（鳥取）と東福岡高校（福岡）が対戦しました。

ピックアップマッチ

米子北高校 0-0（前半0-0、後半0-0）東福岡高校

前節を終えて、7位の米子北と9位の東福岡との勝ち点差はわずか1。「順位的にもひっくり返せるし、少しでも勝ち点を積み上げないと降格するので勝ち点3が欲しいゲームだった」。東福岡の森重潤也監督が発した言葉通り、残留に向けて互いに負けられない高校チーム対決は最後まで目が離せない展開になりました。

序盤から試合のペースをつかんだのは、DF藤原壮志朗選手（#3）が「ロングボールでゴール前まで運んで2トップで崩すのがうちのサッカー」と話す米子北。ボールを奪ったら素早く前線に展開すると、「いつもよりゴールに向かおうと意識していた」と口にするFW鈴木颯人選手（#9）とFW田中太賀選手（#27）が積極的に先制点を奪いにいきました。16分には強引にボールを運んだ田中選手から左サイドに展開し、抜け出したDF樋渡蓮音選手（#6）がクロスボールを送りましたが、ゴール前の選手には合わず。21分にはDF梶磨佐志選手（#2）の右クロスから、MF仲田堅信選手（#8）がゴールを狙いましたが、DFに阻まれるなど1点が奪えません。30分にはMF田村郁颯選手（#19）が中盤で奪った勢いのまま相手ゴール前で持ち込みましたが、並走したDFに阻まれ、スコアレスで前半を終えました。

「相手の出足が速く、うちの選手に対するアプローチが速かったのでやれることは少なかった」（森重監督）東福岡も後半に入って、代名詞であるサイド攻撃が機能。57分にはDF杉山誠夢選手（#2）がゴール前に入れたボールのこぼれ球をFW阿部来紀選手（#9）が狙いましたが、藤原選手にコースを消されてシュートは打てません。77分にはMF榊原寛太選手（#10）が左サイドからがゴール前に速いボールを入れますが、これは途中出場のFW野田昂希選手（#20）にわずかに合いませんでした。

試合終盤には選手交代によって攻撃を再び活性化させた米子北が流れを引き寄せます。サイドから積極的にクロスボールを上げながらも、東福岡のGK笈西櫂大選手（#1）の対応に阻まれる場面が続きましたが、82分にはロングボールから決定機が到来。「良いボールを裏に蹴ってくれた。（GKと）1対1だったので、抜くというよりずらして打とうと考えていた」と振り返る鈴木選手が放ったシュートはゴールポストに阻まれ、得点には至りません。終盤も両者、積極的にゴールを狙いましたが、最後まで歓喜は訪れず、勝ち点1を分け合う結果となりました。

監督・選手コメント

中村真吾 監督（米子北高校）
今日は沖縄や香川からなどたくさんの人が応援に来てくれたのはありがたかったです。裏のスペースはなかったものの、間にスペースがあったのに上手く使えなかったのがもったいない。良い崩しが何個かあって崩せないわけではなかったし、あと少しで得点になる場面が見られました。ここを決めればという場面での精度が足りていませんでした。ただ、試合を重ねるごとにパスがつながってきました。ゴール前を崩したり、くさびが前線に入るなど、サッカーになってきたのは収穫です。

FW #9 鈴木颯人 選手（米子北高校）
先週の中国総体で負けたときの反省は、全くゴールに向かっていけなかったことだったので、いつもよりゴールに向かおうと意識していました。今日はシュート本数が多くなったのは良かったのですが、最後に決めるところや最後のパスなどの精度が足りなかった。ゴール前での冷静さがまだ足りていないと痛感する試合でした。今日の試合は課題がたくさんあったので、一つ一つ改善し、少しでもステップアップしていきたいです。

森重潤也 監督（東福岡高校）
シンプルに出てきたところでたたいて、空いたスペースに走り込むイメージはあったけど、なかなかできませんでした。割り切ったサッカーをやる中、回数は多くなかったけど、決定機はいくつかつくれました。シュート数は向こうの方が多く、相手のシュートがポストに当たったのは運が良かったです。逆にうちはゴール前での決定機で触れなかったのでクオリティーを上げなければいけません。お互いかもしれませんが、その一点でも入っていればというゲームの流れだったのかなと思います。

MF #10 榊原寛太 選手（東福岡高校）
前半は相手のサッカーになってしまい、自分たちのパスをつないでサイドチェンジをするサッカーがあまりできませんでした。プレミアリーグの第6節から先週の九州総体まで連勝が続いていました。今日はインターハイの全国大会にもつながる大事な試合だったので良い流れのまま勝ちたかったのですが、無失点で終われたのは良かったです。前期の残り2試合は勝ち点3を取ってインターハイに向けて良い準備がしたいです。

その他の試合結果

履正社高校 0-3（前半0-2、後半0-1）静岡学園高校
ジュビロ磐田U-18 4-1（前半2-1、後半2-0）サガン鳥栖U-18
名古屋グランパスU-18 0-0（前半0-0、後半0-0）ヴィッセル神戸U-18
神村学園高等部 2-2（前半1-2、後半1-0）横浜FCユース
大津高校 2-1（前半2-0、後半0-1）サンフレッチェ広島F.Cユース

履正社高校（大阪）と静岡学園高校（静岡）の高体連対決は、FW神田奏真選手（#9）の先制点を皮切りに3点を奪った静岡学園が勝利。開幕から苦戦が続いたジュビロ磐田U-18（静岡）は、サガン鳥栖U-18（佐賀）から4点を奪って今季初勝利をつかみました。名古屋グランパスU-18（愛知）とヴィッセル神戸U-18（兵庫）の一戦は両者譲らずスコアレスドローになりました。横浜FCユース（神奈川）をホームに迎えた神村学園高等部（鹿児島）は追い掛ける展開を強いられましたが、89分にDF下川温大選手（#24）がゴールネットを揺らし、引き分けに持ち込みました。大津高校（熊本）はMF稲田翼選手（#11）の2ゴールで、サンフレッチェ広島F.Cユース（広島）を下し、今季4勝目を挙げました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2023年4月1日(土)～2023年12月3日(日)

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