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広島が名古屋を破って開幕戦のリベンジを果たす 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023WEST第12節

2023年09月04日

広島が名古屋を破って開幕戦のリベンジを果たす 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023WEST第12節

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023WESTは9月2日(土)と3日(日)に第12節を行ない、トヨタスポーツセンター(天然芝)では2位の名古屋グランパスU-18(愛知)と3位のサンフレッチェ広島F.Cユース(広島)が対戦しました。

ピックアップマッチ

名古屋グランパスU-18 1-4(前半0-2、後半1-2)サンフレッチェ広島F.Cユース

優勝争いへの生き残りをかけた上位対決で先手を奪ったのは、MF竹山心選手(#14)が「開幕戦で大敗したのが悔しくて、夏はまずここで勝つために取り組んできた」と振り返る広島でした。3分にMF石橋聖也選手(#13)、MF中島洋太朗選手(#8)とつないだボールが左サイドに入ると、FW中川育選手(#10)が「得意な形」と話すカットインからのシュートをたたき込みました。

幸先の良い先制点は以降の戦いに影響します。「先制点が取れたことで気持ちに余裕ができた。前から行くのがチームスタイルですが、今日は暑かったので前から行かないでおこうと話していた」と振り返るのはDF中光叶多選手(#4)。自陣からのパス回しで主導権を握ろうとする名古屋に対してブロックを敷いて対応しつつ、くさびのパスをきっちり奪いました。すると、28分には自陣で奪ったボールを左サイドの中川選手が、相手DFの背後に素早く配球。浮き球を上手くコントロールしたFW井上愛簾選手(#19)が冷静にゴールネットを揺らし、広島が2点をリードして前半を終えました。

対する名古屋は「もっとアクションを起こして、相手を変化させたかったのですが、出し手の判断が遅かったり、情報量が少なかったりして焦っていた」(古賀聡監督)ことが前半の修正点。後半に入ってからは、広島の守備に変化を生むアクションと前方への関わりが増え、攻撃が活性化しました。61分には中央でボールを持ったFW那須奏輔選手(#13)が後方から飛び出したMF野田愛斗選手(#14)にパス。ゴール前でボールをもらい直した那須選手の「気持ちで押し込んだ」シュートが決まりました。

同カードの開幕戦では広島が先制しながら、2失点目を機に崩れて逆転負け。「1失点したときは開幕戦の展開が頭をよぎった」と野田知監督は振り返りますが、この日の広島は違いました。「失点した後が課題だったのでやるしかないと思っていた。チーム全体で声を出して、気持ちを切らさなかった」。そう口にするのは中川選手です。

失点後も危ない場面がありましたが、チーム一丸となって連続失点を防ぐと試合終盤は「ずっとトップチームに帯同しているのでたくましくなってきている」と野田監督が評する中島選手が大仕事をやってのけます。75分にDF石原未蘭選手(#6)が上げた右クロスのこぼれ球を押し込んで3点目を奪うと、76分には高い位置で相手のビルドアップを奪って連続ゴール。「準備してきたことはできなかったけど、守備で良く頑張ってくれた。夏休みに2部練習をし、春先と比べてタフになってきている」。指揮官が成長を認める試合運びを見せた広島が4-1で勝利し、2位に浮上しました。

監督・選手コメント

古賀聡 監督(名古屋グランパスU-18)
自分たちは前からプレッシャーを掛けて、相手が整わない状況でゴールを奪うのが一番の強みだと思うのですが、そこを日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会では消されました。どう強みである速さを出して行くかが今直面している課題で、夏休みにアクションを重ね合わせるところを取り組んできて、少しずつ手応えを感じています。その成果が1点につながったと思うのですが、まだまだ量を増やしていけないといけませんし、強度、ダイナミックさも必要。どう進化していくかは伸びしろだと考えています。

FW #13 那須奏輔 選手(名古屋グランパスU-18)
7月のクラブユース選手権は試合中にみんながバラバラになっていました。守備陣と攻撃陣もバラバラで、それぞれがやりたいことをやっていた。そこは少しずつなくなってきましたが、失点後にみんなが黙り込んだり、文句が多いように感じます。プレミアリーグファイナルへ行くという目標を全員で立てた中、残り10試合このままではいけません。得点力がこのチームには足りていないと思うので、自分が個の力でゴールを決め切る存在になりたいです。

DF #4 中光叶多 選手(サンフレッチェ広島F.Cユース)
試合が始まる前から上位対決をすごく意識していましたし、開幕戦は3点差で負けたので、次にはやり返してやろうという気持ちをみんなが持っていました。前期は全力を出し切れずに勝ち切れない試合もありましたが、今日は出し切れたことが結果に出た気がします。ここから残り7試合続くので、今日の試合で一喜一憂せず、1試合1試合気持ちを切り替えていきたいです。残り全試合を勝って、プレミアリーグファイナルに行けたらと思います。

MF #14 竹山心 選手(サンフレッチェ広島F.Cユース)
今日の試合はボールを持たれる時間が長かったのですが、全員で4-4-2のブロックをしっかりつくりながらずれて守備する場面と前に行くところの使い分けができました。前半は突破されそうな場面もあったのですが、全員で声を掛けながら修正し、カバーできました。後半は失点したものの、1失点に抑えて、そこから得点につなげられたので良い内容だったと思います。開幕戦とは違い、今回は最後までみんながバイタルエリアまでしっかり戻って守り切れたのも良かったです。

その他の試合結果

履正社高校 1-3(前半1-1、後半0-2)東福岡高校
ヴィッセル神戸U-18 5-2(前半2-1、後半3-1)横浜FCユース
米子北高校 4-3(前半0-1、後半4-2)ジュビロ磐田U-18
神村学園高等部 3-1(前半1-1、後半2-0)サガン鳥栖U-18
静岡学園高校 0-2(前半0-1、後半0-1)大津高校

履正社高校(大阪)とのアウェイゲームに挑んだ東福岡高校(福岡)は開始早々に先制点を許すも、3ゴールを奪って逆転勝利。ヴィッセル神戸U-18(兵庫)はFW田中一成選手(#11)のゴールを皮切りに5得点を奪って、横浜FCユース(神奈川)に快勝しました。ジュビロ磐田U-18(静岡)に先制点を許した米子北高校(鳥取)でしたが、後半に入るとMF仲田堅信選手(#8)の2得点などゴールを重ねて、今季5勝目を手にしました。第8節以降白星から遠ざかっていた神村学園高等部(鹿児島)でしたが、今節はFW西丸道人選手(#13)ら攻撃陣の活躍によってサガン鳥栖U-18(佐賀)に3-1で勝利。静岡学園高校(静岡)と大津高校(熊本)の高体連対決は前後半に1点ずつ奪った大津に軍配が上がりました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式X

大会期間:2023年4月1日(土)~2023年12月3日(日)

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