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女子大生の熱い戦いが開幕! 第32回全日本大学女子サッカー選手権大会
2023年12月26日
第32回全日本大学女子サッカー選手権大会が12月24日(日)に開幕し、各地域の代表16チームが1回戦を戦いました。
ピックアップマッチ【八戸学院大学vs活水女子大学】
9年連続9回目の出場を誇る東北第2代表の八戸学院大学と九州王者の活水女子大学との一戦。
序盤、ショートパスを主体にサイドからチャンスを作り出そうとする活水女子。対する八戸学院は、粘り強い守備をベースにロングカウンターやサイドを広く使った攻撃でチャンスを窺います。ゲームが動いたのは24分。右サイドを抜け出した榎本聖姫選手の上げたクロスが活水女子DFのオウンゴールを誘い、八戸学院が先制します。先制を許した活水女子ですが、すかさず反撃に出ます。27分、上村穂海選手が左足でクロスを上げると、ゴール前に走り込んできた久保らん河選手が右足で合わせ同点。すぐさま試合を振り出しに戻します。その後は互いに譲らず前半を1-1の同点で折り返します。
後半立ち上がりは中盤での激しいボールの奪い合いが展開されます。膠着状態が続く中、チャンスを迎えたのは活水女子。60分、中盤でボールを拾った田中花奈選手がすかさず捌くと、このパスに抜け出した上村選手がGKとの1対1を冷静に右足で流し込み逆転に成功します。勢いに乗る活水女子は、直後の62分に河野すず選手がクロスバー直撃のミドルシュートを放つなど攻撃の手を緩めません。なんとか得点がほしい八戸学院は及川桃選手のドリブル突破やサイドからのクロスボールなどでゴールに迫りますが、活水女子の集中した粘り強い守備に阻まれ決定的なチャンスを作り出せず、そのまま試合は終了。逆転に成功した活水女子が2回戦進出を決めました。
ピックアップマッチ【吉備国際大学vs帝塚山学院大学】
昨年度インカレベスト4の吉備国際大学と関西第3代表の帝塚山学院大学との一戦。帝塚山学院は地元ということもあり多くの応援が駆けつけました。
試合の序盤、ペースを掴んだのは帝塚山学院。左サイドを新田萌夏選手と松崎花菜選手のコンビネーションで突破しクロスを上げると、ゴール前に飛び込んできた鈴木雛子選手がヘディングシュート。相手ディフェンスのクリアで得たCKから今度は谷口涼選手がヘディングで合わせますが、わずかに枠を捉えられません。このまま帝塚山学院ペースで試合が進むかと思われましたが、先に試合を動かしたのは吉備国際。14分、相手のビルドアップに積極的にプレッシャーをかけた山下結夢選手が相手GKからボールを奪うと、そのまま無人のゴールに流し込み先制に成功します。その後はお互いボールを保持しながら試合の主導権を握ろうとする展開が続きますが、決定機を作り出すことができず、吉備国際のリードで前半を折り返します。
同点に追いつきたい帝塚山学院は、後半開始早々にテンポの良いショートパスから福田陽菜選手がスルーパス、これに抜け出した鈴木選手がフリーでシュートを打ちますが枠を捉えきれません。その後も攻め続ける帝塚山学院は、丁寧なビルドアップからサイド攻撃を仕掛け、クロスボールやCKなど幾度となくゴール前に迫ります。76分には左サイドのスローインから鈴木選手のドリブル突破でペナルティエリアに侵入、ラストパスを受け取った中丸美令選手がダイレクトでゴールを狙いますが、わずかに右に逸れてしまいます。1点リードの吉備国際も冷静なクロスボールへの対応や身体を張った守備でゴールを割らせません。最後まで集中した守備で帝塚山学院の猛攻を凌ぎ切った吉備国際が、前半の1点を守り切り勝利を収めました。
ピックアップマッチ【神奈川大学vs仙台大学】
試合は序盤から神奈川大学が優勢に試合を進める展開となりましたが、チャンスをつくるものの仙台大学もGK釜坂慧選手を中心に得点を許しません。仙台はしっかりと守備をしつつチャンスを窺うと、前半30分にDFとGKの間に入ったボールを横山真鈴選手が先に触れループシュートを放ちます。これがGKの頭上を越しますが、ゴールポストにあたり惜しくもゴールとはなりませんでした。
後半に入っても、神奈川が平井杏幸選手、唐沢芽依選手を中心に攻撃し、仙台が守備をしながらチャンスを伺う展開が続きます。試合が動いたのは65分、平井選手からボールを受けた唐沢選手が左サイドから中央にドリブルで切り込みシュートを放ち、ゴールネットを揺らすことに成功。その後も、選手交代をしながら攻撃の手を緩めず攻め続けた神奈川が2回戦進出を決めました。
ピックアップマッチ【追手門学院大学vs十文字学園女子大学】
開始から両チームエンジン全開で目まぐるしい攻防が続きます。前半16分に追手門大学の尾崎恵選手がロングフィードから抜け出し惜しいシュート放つと、前半23分には十文字学園女子大学の高梨智穂選手が左サイドから中央へドリブルで切り込みシュート。このゴールポストの跳ね返りを大槻美生選手が右足で突き刺し待望の先制ゴールを奪います。
十文字学園女子は後半開始から選手を交代しさらに攻撃を仕掛けます。48分、右サイドからオモロジェバ英里香選手がクロスを上げると途中出場の三谷碧葉選手がGKの前で頭で合わせます。これがGKの頭上を越す技ありのシュートとなり、十文字学園女子が追加点を挙げます。反撃したい追手門学院は、65分にCKからシュートを放ちますがGK清水美紅選手に阻まれます。すると直後の66分、十文字学園女子は左サイドから三谷選手が上げたクロスに大槻選手が合わせて3点目。追手門大学も83分にショートコーナーからチャンスを作りますが、再びGK清水選手に阻止されます。最後まで諦めずにゴールを目指しますがこのまま試合終了し、十文字学園女子が2回戦に駒を進めました。
選手コメント
中野咲 選手(吉備国際大学)
今日の帝塚山学院大学さんとの試合は1-0で勝利することはできましたが、守備面、攻撃面どちらも多くの課題が残った試合でした。しかし、得意のハイプレスからの形で得点できたこと、無失点だったことは成果だと思います。26日までに今日の試合の課題をしっかり改善して試合に挑みたいと思います。
河野すず 選手(活水女子大学)
緊張感もありましたが、序盤から自分たちの良さを出すことができました。先制点は相手に取られてしまいましたが、その後いい時間帯で追いつき、勝ち越し点を取ることができてよかったです。我慢する時間帯もありましたが、創部初となる1勝を全員で勝ち取ることができ嬉しかったです。2回戦はチャレンジャーとして活水らしく闘います。
高野瀬紫苑 選手(神奈川大学)
今日の試合は初戦という緊張感の中、1点が遠く難しい試合となりましたが、全員が集中して焦れずにゴールに向かい続けられたので勝ちきることができたと思います。まだ修正点や課題はありますが、2回戦に向けて改善し、必ず次へと繋げられるように良い準備をしていきたいです。たくさんの応援ありがとうございました。
南里杏 選手(十文字学園女子大学)
試合序盤から勢いを持って入れたことが、自分たちの流れに持っていくことができた要因だと思います。また、全国大会という舞台で複数得点で勝利できたのは大きな自信となりました。一人一人が自分の役割を全うし強い気持ちを持ってプレーできていたので、2回戦もチーム全員で戦い、支えてくださっている方々へ勝利というかたちで恩返ししたいと思います。
大会概要
第32回全日本大学女子サッカー選手権大会
大会期間:2023年12月24日(日)~2024年1月6日(土)
会場:ヤンマースタジアム長居(大阪府大阪市)、J-GREEN堺(大阪府堺市)、ヨドコウ桜スタジアム(大阪府大阪市)、高円宮記念JFA夢フィールド Cピッチ(千葉県千葉市)、JFA夢フィールド千葉県フットボールセンター(千葉県千葉市)、味の素フィールド西が丘(東京都北区)