ニュース
前回王者の西宮など女子Fリーグ勢が好発進! JFA 第18回全日本女子フットサル選手権大会
2022年03月05日
JFA 第18回全日本女子フットサル選手権大会が4日(金)に開幕し、北海道帯広市のよつ葉アリーナ十勝で1回戦の6試合が行われました。
エスポラーダ北海道イルネーヴェ(北海道)に続き、AICJ高校(中国/広島)も新型コロナウイルスの陽性反応が認められたため、出場を辞退することとなりました。その結果、AICJ高校と対戦予定だったファンレディースフットボールクラブ(東北2/宮城)の準々決勝進出が決まりました。
10時にキックオフされたアルコ神戸(関西2/兵庫)と立川・府中アスレティックFCレディース(関東3/東京都)の一戦は激戦となります。2月22日(火)に新型コロナウイルスの陽性判定者が出ていたアルコ神戸は、6選手が大会に参加できず。また、大会前のチーム練習もできなかった状態で、この試合を迎えました。
それでも、安藤信仁監督が「とにかく最初の10分間をしっかり戦え」と送り出した選手たちは、第1ピリオド2分にCKからFP堤早希選手のゴールで先制すると、同8分にFP山川里佳子選手、その3分後にもFP山口真梨奈選手が得点を決め、早い時間帯に3-0とリードします。立川・府中も反撃を見せましたが、最終的には第1ピリオドのリードがものを言い、神戸が4-3で勝利。試合が終了すると、敗れた立川・府中の選手たちだけでなく、勝った神戸の選手たちも、ピッチに倒れこんだり、涙を流したりする姿が見られ、この試合に懸けた思いや試合の激しさが物語られていました。
続いて行われた第3試合、第4試合では先週、茨城で開催された第9回FUTSAL地域女子チャンピオンズリーグ(地域CL)で優勝したシュートアニージャ(関東1/神奈川)と同大会3位となったデリッツィア磐田レディース(東海1/静岡)が、それぞれ勝ち上がりました。地域CLの準決勝でも対戦した両チーム。この時は、シュートアニージャが6-1でデリッツィア磐田に勝利しましたが、ベスト4進出を懸けた準々決勝では、どのような結果になるか注目です。
前回大会優勝のSWHレディース西宮(関西1/兵庫)は、ゴリラシズオカ(東海2/静岡)に苦戦を強いられました。2-0で試合を折り返した西宮でしたが、集中を切らさない相手から3点目が奪えません。逆に試合終盤の37分と39分には、ゴリラシズオカにゴールを決められて、同点に追い付かれてしまいます。それでも、PK戦に突入するかと思われた残り28秒、FP尾川奈穂選手がこの試合2点目のゴールを決め、土壇場で勝ち越しに成功。この1点が決勝点となり、西宮がベスト8進出を決めました。
第7試合、第8試合では、共に日本女子フットサルリーグに所属するバルドラール浦安ラス・ボニータス(関東2/千葉)と福井丸岡ラック(北信越/福井)がそれぞれ8-0、9-0の大勝を収めました。フットサル日本女子代表候補選手を多く抱える両チームの一戦は、準々決勝屈指の好カードとなりそうです。
5日(土)には準々決勝の4試合、準決勝の2試合が行われます。果たしてシーズン最後の大会で、決勝進出を決めるのはどの2チームになるか。北の大地で行われる熱戦に注目です。
監督・選手コメント
小野直樹 監督(シュートアニージャ)
全日本選手権には、普段はサッカーをやっているチームも出場してくるため、地域CLとは違う難しさがあります。戸惑うこともありましたが、面白いです。また、勝ち進めば女子Fリーグのチームとも試合ができます。今回はまずベスト4に進出して、そこで女子Fリーグのチームに勝利して、決勝に進出することを目標にしています。負傷している選手もいますが、今日のように全員で戦い、準決勝でチームとして最大限の力が出せるように調整していきたいと思います。
FP #18 山川里佳子 選手(アルコ神戸)
難しい状況でしたが、みんなで「やるしかない」と腹をくくって臨みました。その結果、「みんなのために戦う」というアルコらしさが、今シーズン一番出た試合ができたと思います。疲労はもちろんありますが、自分たちらしい前からのプレッシングを、この先の戦いでも見せていきたいと思います。試合後に泣いている選手もいましたが、試合前から今日の試合は「勝ったら奇跡だ」と言っていたので、この勝利で勢いに乗っていきたいです。
FP #21 中島詩織 選手(立川・府中アスレティックFCレディース)
今シーズン、スペインから戻ってきて、この大会に出場するのは10年ぶりくらいでした。スペインに行く前は、全国リーグもなかったですし、環境がだんだん整ってきたと感じる部分がありました。一方で、選手の環境がもっと良くなる必要があると感じています。大会前に選手の移籍もありましたが、誰かが抜けてもチームは続きますし、誰かがいないと勝てないチームではいけません。今日の第1ピリオドは良くなかったですが、最後まで戦えましたし、今日、見えた課題を来シーズンに生かしたいと思います。
FP #9 榊原琴乃 選手(ゴリラシズオカ)
普段は高校サッカー部の活動と重なるので、なかなかフットサルの活動に参加できなかったのですが、今回は参加することができました。初めての全国大会で楽しみにしていたのですが、思った以上にレベルが高くて、良い経験になりました。西宮に2点リードされても、崩されたわけではなかったと感じましたし、カウンターを狙うためにも「引くのがベスト」と思って戦っていました。全国大会に連れてきてもらって、点を取ってチームに貢献することが自分の役割だったのですが、1点取ってチームの士気も上がり、そのあと追い付けたのですが、最後はやはり相手が強かったと思います。
FP #17 荒井一花 選手(福井丸岡ラック)
最近はアラではなく、ピヴォでもプレーしています。まだまだですが、みんなに声を掛けてもらいながらプレーして、少しずつできてきました。アラでは前を向いてプレーするのですが、ピヴォでは相手を背負うことが多くなります。そのため、なかなかシュートを打てないのですが、今日は自分の得意なファー詰めの形で得点を決められたので、明日も点を取りたいと思います。この大会は1年間やってきた集大成の大会になります。今回は人数が少ないのですが、少ないからこそ同じ方向を向きやすいと思うので、全力で頑張りたいと思います。
大会日程:2022年3月4日(金)~3月6日(日)
大会会場:北海道/よつ葉アリーナ十勝