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SOCCER MEDICAL CAMP 2022を開催
2022年09月29日
日本サッカー協会(JFA)は、JFA Youth & Development Programme(JYD)のオフィシャルパートナーであるニチバン株式会社と、サッカーに関わるアスレティックトレーナーを目指す方を対象とした育成プロジェクト「SOCCER MEDICAL CAMP 2022」を8月23日(火)に開講、9月7日(水)、10日(土)、14日(水)と、これまでに4回の講義を実施しました。「SOCCER MEDICAL CAMP」は、日本サッカー界のメディカル領域で活躍する現役ドクターやトレーナーによる講義や実技を通じて、サッカー界を支える次世代のアスレティックトレーナー育成を目指すプロジェクトで、2019年、2021年に続いて今年が3度目の開催となります。(※2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施せず)
9月7日(水)の第2回は、オンラインで開催されました。JFA医学委員会の武冨先生、松下先生から、膝の怪我に関する講義と、ドクターとトレーナーの連携に関する講義が行われました。武冨先生の講義の中では、男女による怪我の違いや動き方の違いなど、膝関節に関する詳しい内容が説明されました。松下先生の講義には、Jリーグチーム内におけるメディカルスタッフの役割、監督やコーチ、選手との関わり方など、実践的な話が多く盛り込まれました。また、この日はメディカルキャンプ1期生で、現在は浦和レッズレディースでトレーナーとして活躍している中一氏も講師として参加し、メディカルキャンプで学んだこと、仲間との繋がり、現在でも1期生同士でいろいろなコミュニケーションをとっていることなどが紹介されました。
9月10日(土)の第3回、この日は高円宮記念JFA夢フィールドで対面形式で開催。冒頭にニチバン株式会社 の辻 泰輝さんから、製品の開発秘話、テーピングの歴史、粘着剤と肌との関係などが説明され、受講生は普段自分達が使っているテープの特徴や特性などを改めて深く知る機会となりました。
その後は、日本代表チームでもトレーナーを務める、前田氏、中野氏、中條氏を講師に迎え、テーピングに関する講義と実技を行いました。受講生同士はお互いの足首にテープを巻き合いながら、講師陣から細かい指導を受けました。テーピングは選手によっても好みが分かれ、足の大きさや形状も人によって違うことから、教科書通りに巻いているだけでは選手からの信頼が得られないこと、選手への思いやりや気遣いが必要なことなどが説明され、実際に多くの選手達のケアをしてきたトレーナー陣ならではの実践的な説明に、受講生は真剣に耳を傾けていました。
最後は全員でJFA夢フィールド内を見学し、実際に日本代表の選手たちも使っているトレーニング機材、メディカルルームなどを見学しながら、ここでも選手のケアに関する説明を受けました。
9月14日(水)の第4回も再びオンラインで開催。日本サッカー協会医学委員会の土肥氏から、内科的疾患やアンチ・ドーピングに関して講義が行われました。講義中には講師から受講生に何度も質問を投げかけながら、対話式で講義が進行し、ドーピングが体に与える影響や選手生命に与えるリスクなどを学びました。受講生からも多くの質問が出るなど、オンラインでありながら多くの対話が生まれた講義となりました。
本プログラムは残り2回、10月12日(水)と22日(土)に講義が行われます。
受講生コメント
川島光貴 さん
ハムストリングスの肉離れについて、かなり理解を深めることができました。リスクファクターの研究については自分も興味があったのでとても楽しく講義を受けさせていただきました。また、実際にJリーグでのトレーナーの役割や、ドクターとの連携についてかなり詳しくお話が聞けてとても参考になりました。自分が現在いる環境では専属ドクターはいませんが、病院に紹介する際や、自分がテクニカルスタッフや選手とコミュニケーションする際に参考にさせていただこうと思います。
清水翔 さん
競技復帰までのリハビリの講義では、怪我をしてから治療を行い、リハビリをして復帰するまでに様々な手段や段階があることがわかりました。また、ジョギングの開始目安などの具体的な話やリハビリのプラン、内容まで細かく説明いただき、大変勉強になりました。テーピングの講義では、日本のトップで活躍する方のレベルを身を持って体感することができました。最初は緊張しましたが、気さくに話しかけて頂き、楽しく学びながらテーピングとは何かを学ぶことができました。応用編などでも直接質問するお時間をいただき、テーピングの知識や経験が増え、今後の大きなモチベーションとなりました。
吉野友基 さん
選手が高いパフォーマンスを発揮するためにもトレーナーとして内科の知識も必要だと感じました。また、男女によっても特徴などあるため、幅広い知識を身につけていきたいと思います。昨今はジュニア年代でもプロテインやサプリメントを摂っている選手もいるため、アンチ・ドーピングの知識を啓発していきたいと感じました。市販の風邪薬でもドーピングの対象になる薬もあるため、薬の知識を身につけて、選手にドーピングをさせないためにトレーナーとしての役割を果たしていきたいです。