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スポーツ救命ライセンス講習会をJFAハウスで開催
2023年03月10日
(一社)日本アスリートライフサポート協会(JALSA)は2月25日(土)、JFAハウスで新規取得者向けの「スポーツ救命ライセンス講習会」を開催しました。全国各地から29名が参加し、全員が筆記テストと実技テストに合格してライセンスを取得しました。
熱中症や脳振盪(のうしんとう)などスポーツ現場で起こり得ることが多い事象の対処法について学び、実技では心肺蘇生の中でも最も重要となる胸骨圧迫とAED(自動体外式除細動器)の使い方、バックボードによる全身固定・搬送についても学習しました。
日本サッカー協会は、ピッチ上の選手の安全を守ることを第一とした「スポーツ救命ライセンス講習会」と簡易救命講習会である「JFA+PUSHコース」を2017年から実施しています。「スポーツ救命ライセンス講習会」は、(公財)日本スポーツ協会(JSPO)公認アスレティックトレーナーが資格更新のために保有しなければならないBLS(Basic Life Support:一次救命処置)資格取得のための講習会として認定されています。
※AEDのご購入・リースは、「メディカル」の「AEDのご紹介」をご覧ください。
※講習会開催希望の団体は、「講習会を開催するには」の[問い合わせフォームはこちら]からお問い合わせください。
インストラクターコメント
玉井勇一 さん(ちば救命AED普及研究会/看護師)
今回は、JFAハウスで29名の受講生のもと講習会を開催しました。
スポーツ救命ライセンス講習会のポイントは様々な職種、そして全国のサッカーをはじめとしたスポーツ関係者の皆さまと講習会を通して交流できることです。
また、今回の講習会では約4割の受講生が私と同じ看護師資格を保有しており、看護師の皆さまにも大変有意義な講習会であることを実感しました。
心臓突然死の半数以上が病院外で発生するという現状であり、今後も一般市民の健康志向化、高齢社会等の影響によりスポーツにおける心臓突然死の発生割合が上昇することが予想されます。
だからこそこのような講習会を通して、スポーツにおける心臓突然死ゼロを目指していきたいです。
受講者コメント
澤口晋之介 さん(帝京平成大学体育会男子サッカー部/学生トレーナー)
以前よりAT(アスレティックトレーナー)試験を23年度に受験する関係で日本スポーツ協会公認のBLS(一次救命処置)資格が必要であり、どの認定団体で受けるべきなのかを調べている際にJALSA、日本サッカー協会が主催共催であるこちらの講習会を知り、受講を決めました。
大学の授業でATカリキュラムも受講していることもあり、大学の授業にて学習した範囲も復習が行えた上に、より深く踏み込んでサッカーの競技特性に特化した講習であったので、現場にて起こり得る可能性が高い状態での搬送の練習を看護師や救急救命士、柔道整復師、鍼灸師などといった様々な職種にて普段勤務されているインストラクターの方々から教わることができました。
また、これまでサッカーに競技者、コーチ、トレーナーとして取り組んできた経験もあり、搬送練習におけるシチュエーションも想像しやすく、サッカーの現場において生きる確かな技術と知識を身につけることができたので、今後トレーナーとしても活動していく中で私自身の自信にも繋がり、大変有意義な時間を皆さまと過ごすことができたことに感謝するとともに、競技団体が関連しているBLS資格講習会の利点をとても感じることができました。
今後は微力ではありますが、サッカー界はもちろん、スポーツ界、一般社会から救える命を救い、救命率を少しでも上げ、スポーツ界から世の中全体に幅広く貢献できればと思います。
今回の講習会での出会い、ご縁も大切にし、今回ご一緒させていただいたインストラクター、受講生の皆さまとの現場での再会を楽しみにしてこれからの活動に取り組んでいきたいと思います。
この度は、誠にありがとうございました。
正村久美子 さん(昭和大学病院/看護師)
看護師としてサッカーのサポートに行くのですが、選手が脳震盪や熱中症になることがあるため、自信を持って対応ができるように、専門的な知識を得たく講習に参加をさせていただきました。
講義は、実例をあげながら実際のスポーツ外傷の現場を見せてくださり、内容も分かりやすかったです!
実技では、チームの方と協力しながら、BLSや脊髄損傷疑いの選手の搬送方法を実際の場面を想定しながら学ぶことができました。
インストラクターの皆さんがとても明るく、ずっと楽しく学ぶことができました。また同じスポーツ現場で命を救いたいと思う仲間たちと出会うことができ、うれしかったです。
安全に安心して選手たちがスポーツをできるように、これからも学んだことを実践に生かしていきたいと思います。
ご指導、ありがとうございました!