2020年5月15日
一般社団法人三重県サッカー協会
専務理事　藤田　一豊

【提言②】 三重県サッカー協会における新型コロナウイルス感染症対策
～活動再開に向けて～
臨時休業解除＝すべての活動が OK ではありません！

〔指導上の留意点〕 

長い活動の自粛、大変ご苦労様でした。また、全国大会中止に伴います数々の事業が、延期や中止となりました。目標としてきた大会への喪失感は大変残酷なものであります。漸く、明日へのステップを踏み出せることとなりましたが、新型コロナ感染症の 2 次感染爆発が懸念されるところでもあります。
　さて、「活動再開に向けて」の注意事項を示させていただきました。新型コロナウイルスとの闘いはまだまだ長く続きます。治療法の確立（薬の開発も含む）、ワクチンの開発といった、闘う術を手中にするまでは、正しく恐れながら活動を続けていかなければなりません。
現時点では、サッカー界をクラスターとした感染者は出ていません。これは、皆様方の感染症予防に向けての真摯な取り組みの賜物と感謝しております。
『～三重の子ども達の感染者を 0 人に！』の合言葉の中、健康で 安心・安全に活動を再開していただきたいと思います。
以下、指導上の留意点です。

特殊環境対策 （暑熱対策）

＊熱中症の予防法

１）暑熱順化

軽い運動などで、徐々に体を暑さに慣らし、熱中症にかかりにくい体をつくることを言います。シーズン前の 1 0 ～ 1 4 日間、休憩と水分補給を行いながら、ゆっくりと運動時間や強度を上げていくのが一般的です。

２）熱中症リスクのチェック

熱中症のかかりやすさは個人差があり、健康状態や当日の体調によっても異なります。運動前に熱中症のリスクを自分で評価しておくことや、指導者がリスクの高いプレーヤーを把握して注意することで、熱中症の予防と早期発見が出来ます。

３）無理のない運動スケジュール

暑さ指数（ WBGT ） は周辺の熱環境（気温、湿度、輻射熱、気流）から「暑さ」を総合的に評価する指標です。運動前や運 動中の暑さ指数をモニターし、日本スポーツ協会の運動指針に応じて運動強度の調整や運動中止を決定します。

４）水分・塩分の補給

運動前後は必ず水分ととり、運動中も定期的に水分の補給をチェックします。水分補給の目安として、喉の渇きは体重が１～２％減少するまで自覚が無いため、喉が渇いたらすぐに水分補給をします。（コロナ対策でマスクをしての運動は、口腔内や喉が潤っており 渇いた状態になりぬくいため、水分の補給が遅れる可能性が残ります。運動中に減少した体重１ k g あたり１ L の水分を運動終了後２時間以内に補給するのが望ましいとされています。日常の体重チェックは、プレーヤーのコンディションチェックには欠かせない項目となります。

◇熱中症の応急処置 

熱中症を疑った場合は、まず意識状態をチェックし、応答が鈍い、言動がおかしいなどの症状が見られたら、重度の熱中症（熱射病）を疑い、救急車を呼ぶと同時に、涼しい場所に運び、速やかに体を冷やします。意識に問題が無い場合は、涼しい場所で衣服を緩め、頭を低くして寝かせ、水分と塩分を補給します。軽症の場合上記と同様とし、経過観察。