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セレッソ大阪、昨年アジア覇者・広州恒大に挑むも第1戦は敗れる
2014年05月07日
AFCチャンピオンズリーグ2014
ラウンド16 第1戦
2014年5月6日(火)19:00キックオフ 45分ハーフ
大阪長居スタジアム(日本/大阪)
セレッソ大阪 1-5(前半1-3、後半0-2) 広州恒大
得点
0-1 22分 ムリキ(広州恒大)
1-1 30分 長谷川アーリアジャスール(セレッソ大阪)
1-2 34分 エウケソン(広州恒大)
1-3 37分 エウケソン(広州恒大)
1-4 78分 ガオ・リン(広州恒大)
1-5 84分 ムリキ(広州恒大)
監督コメント
ランコ ポポヴィッチ 監督(セレッソ大阪)
まずはじめに、広州恒大におめでとうと言いたいです。今日勝利にふさわしいプレーをしたのは、彼らでした。今日の試合に関しては、相手のほうが、私たちよりも上回っていたというのが、率直な感想です。この試合から、私たちが成長するために学ばなければいけないことがたくさんあります。今日、広州恒大が見せたプレー、球際の激しさ、ファウルぎりぎりでボールを奪うアグレッシブさ、戦う姿勢、局面での強さ、そういったところが、勝負事になった時に大きくものをいいますが、私たちにはまさに、それらが足りませんでした。
特に前半の出来に関しては、結果ではなく、内容に関して、恥ずかしい内容でした。私たちは勇気を持ってプレーできませんでした。球際のところも相手に奪われていましたし、アグレッシブさも遅いし、そういったところはウチのチームに前半、まったく足りなかったと思います。後半に関しては、ビハインドを背負ったままでのプレーでしたので、リスクを負って得点を取りにいった結果、ああいう形になりましたが、後半のプレーに関しては、そこまで私から改善点、修正点というところはありません。ただ、前半の内容、姿勢の部分に関しては、非常に反省点があります。
Q:前半1-3となった時、攻撃から守備に入るという考え方は持っていなかったのでしょうか?もっと保守的な戦略を用いれば、結果は違ったのではないでしょうか?この結果により、次の試合に大きなリスクを背負うことになったが、そのことは考えていなかったのでしょうか?
1-3でリードされていて、その点差を守りに行く、そういう考え方をするならば、サッカーを辞めた方がいい。1-3というビハインドを背負ったまま、守備的な戦術を取っていても、ゴールを決められたかもしれません。前半の3点に関しても、相手が崩したというよりも、私たちが自ら与えたものだと思います。そして相手もそこまで組織的というわけではなかったと思うので、1点を取れれば、先に次の1点を取れば、必ず逆転できるという考えもありました。
Q:山口選手を右に出して、カチャル選手をボランチに入れる布陣は、練習でも試されていましたが、どういう狙いでスタートの布陣にされたのか?
攻撃面で山口の良さを出したかったのと、彼のスピードを活かしたかったという意図がありました。酒本に関しては、2試合連続で90分間戦っていて、体力的にも厳しいという判断がありましたので、そういう中で山口のスピードをサイドで活かすというところがありました。また、ムリキを抑えながら、ムリキが空けたスペースを使える選手というのが、あそこのポジションには必要でしたので、そういう意図で山口を(右サイドに)起用しました。
私たちの今日の試合に関して、問題があったのは、守備よりも攻撃だったと思います。特に前半ですが、守備に関しては組織的に守ることができていたと思いますし、ウチがうまく組織的にプレーできた時には、相手の選択肢はほとんどロングボールしかありませんでした。ただ、そのボールを奪った後に、ウチも効果的な攻撃ができませんでした。ボールを持った時に、パスコースが作れず、ロングボール一辺倒になってしまいました。受け手にももちろん問題はありますが、パスが3本うまく連続でつながった時には、決定機を作ることができていましたし、それがゴールにもつながっていました。ボールをつなぐことができなかった、今までやってきたことが、この試合で攻撃面でうまくできなかったことが、この試合で足りなかった部分だと思います。試合前に私たちが突こうとしていた相手のサイドの裏、ウチのサイド攻撃というのも、準備していたのですが、試合でうまく出せませんでした。
Q:監督は日本に長くいらっしゃるかと思いますが、私が見た広州恒大とJリーグとの試合では、これで広州の7勝2分け1敗となりました。今後、Jリーグのチームは、広州のようなチームに、どうやって戦略的に対抗していくのか、Jリーグは、広州恒大から見て、劣位的な地位(劣っているところ)にあるのではないでしょうか?
結果だけを見れば、広州のほうが上回っていると言えると思いますが、ただ、広州恒大がJリーグで戦っていれば、また違った結果になると思いますし、一概には比べられません。唯一、日本に足りないものというのは、したたかさだったり、激しさだったり、プレーの厳しさ。それらが足りないと思っています。日本は世界のリーグを見ても、一番クリーンなサッカーをするリーグだと思います。ただ、こういった国際舞台での経験や、タフなチームとの対戦数が圧倒的に少ない。そこの部分が、こういった戦いでの結果に大きく影響していると思います。サッカー自体、戦いですから、バレエを踊るようにサッカーはできませんし、それでは結果はついてきません。そこの部分で、戦うところ、したたかさが、日本サッカー界に足りないところだと思っています。
Q:残念な敗戦になりましたが、1週間後、またACLの試合がやってきます。そこに向けて、一言、メッセージをください。
もっと戦う集団になって、最初にも言いましたが、その姿勢だったり、その部分で、改善した姿を見せなければいけないと思っています。何度も言いますが、一番基本の部分はそこのところで、必要最低限なければいけないのは、そういった球際の激しさだったり、局面、局面にこだわるプレーです。国を代表して戦っているわけですから、そういったものを欠かしてはいけない。誇りを持って戦う、そして、責任感を持って戦うこと。その上で自分たちのやってきたことがあり、自分たちのスタイルがあり、自分たちのサッカーがあると思っています。そこの一番必要最低限の部分を欠かしてしまったことが、この試合の前半の私たちの攻撃でした。そういったところを次の試合でしっかり見せられるようにすること。そして、自分たちの力を出し切ることも、この試合ではできなかったので、そこの部分、1人ひとりが持っている部分をすべて出し切ること。そこをしっかりやっていかなければいけないと思っています。もちろん、試合であり、勝負事なので、勝ち負けはあるが、負けるにしても、やるべきこと、出すべきことをすべて出して負けるのと、そうでないのとでは、大きな差、違いがあります。そういうところで、ウチは全て出し切れなかったと思いますし、足りないものがあったと思います。
マルチェロ・リッピ 監督(広州恒大)
Q:5-1という大差での勝利について、どう捉えていますか?どこが良かったのでしょうか?
大差は開いたが、結果は結果。この結果(スコア)を求めてきたわけではない。今まで、ケガなどでメンバー交代を繰り返していたが、今日の試合を通して、ただの結果だけでなく、今までのリズムにようやく戻りました。もちろんこの結果は、うれしい結果ですが、これからの試合への闘志、良いコンディションで試合に臨めるよう、期待しています。
Q:ムリキ選手のケガが心配です。得点差が開いている中で、(そこまでして奪った得点に)その価値はあったか?
ムリキのケガについては全く問題ない。選手にとって、ゴールは最善。ゴールポストに体当たりするような形でしたが、本人もそこまで考えていなかったのではと思います。
Q:今週金曜日、スーパーリーグの試合で、このようなコンディションを保てるか?
もし試合を観に来ていただければ、今日のようにエースストライカーを配備できるだろうと思います。それをご覧になってほしい。
Q:戦う前と戦った後でC大阪の印象に変化はあるか?
もちろん、今まで見てきた試合とはそれほど変わりはありません。唯一、認識を変えられたのは、我々が今日、いい試合を、いい結果を残すことができたこと。それは認識できました。
Q:以前、監督は一番チームのいいコンディションについては、ワールドカップ後に戻ってくると言っていたが、今日の試合を見て、そのいい時とは、どれくらいの差がありますか?
もちろん、今までのチームより、今日のチームは、上昇気流に乗っていて、昨年のいいコンディションの時に戻りつつあります。この先も、これを続けたいです。
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