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なでしこリーグ勢が快勝 第36回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
2014年12月15日
第36回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は12月14日(日)、各地で3回戦の残り4試合を開催しました。
ピックアップマッチ1
ベガルタ仙台レディース(なでしこ/宮城) 5-0(前半2-0、後半3-0) アンジュヴィオレ広島(中国1/広島)
三木総合防災公園陸上競技場(兵庫)での第1試合は、ベガルタ仙台レディース(なでしこ/宮城)とアンジュヴィオレ広島(中国1/広島)が対戦しました。アンジュヴィオレは中盤と最終ラインの中央を固め、速い攻撃でゴールを狙います。3分には左サイドへ展開し、塩谷真理選手のヘディングシュートにつなげました。
対するベガルタは徐々に攻撃のリズムをつかんで、相手にプレッシャーをかけ続けます。23分にはボックス内に切れ込んだ浜田遥選手がアンジュヴィオレのファウルを誘ってPKを奪取。自らこれを決めて先制すると、前半終了間際には鮫島彩選手からのピンポイントの浮き球を浜田選手が頭で流し込んで2-0とします。ベガルタは後半に14本のシュートを放つなど、攻撃の手を緩めません。両チームを通じて最多となる9本のシュートを放った浜田選手は、最後までゴールに貪欲でした。3-0で迎えた84分、縦パスに抜け出すとGKをかわしてハットトリックを達成。終了間際には坂井優紀選手のゴールでベガルタが5-0と大勝し、ホーム仙台での準々決勝へと駒を進めました。
ピックアップマッチ2
日テレ・ベレーザ(なでしこ/東京) 9-0(前半2-0、後半7-0) 愛媛FCレディース(四国1/愛媛)
日テレ・ベレーザ(なでしこ/東京)と愛媛FCレディース(四国1/愛媛)による一戦は一方的な展開になりました。2回戦を延長戦の末に逆転で突破した愛媛でしたが、なでしこリーグ2位の日テレを相手に苦しみます。ボールを前に運ぼうとしても、日テレの素早い守備の前にパスをつなぐことができず、前半はシュート3本に抑えられました。
タイトル奪還に燃える日テレはPKを含む2得点で前半を終えると、後半、愛媛ゴールに襲いかかります。個々がゴールに向かう動きを増やし、守備時だけはなく攻撃時の圧力も高めました。53分に田中美南選手の得点で3-0とリードを広げると、そこからの8分間で3ゴールを連取。日テレは6-0と大量リードを奪った後も集中力を切らすことなく、87分までにさらに3点を重ね、9-0の圧勝でベスト8入りを決めました。
準々決勝の4試合は12月21日(日)、香川県立丸亀競技場とユアテックスタジアム仙台で開催されます。
その他の試合結果
伊賀FCくノ一(なでしこ/三重) 3-1(前半2-0、後半1-1) ASエルフェン埼玉(なでしこ/埼玉)
藤枝順心高校(東海1/静岡) 0-4(前半0-2、後半0-2) ジェフユナイテッド千葉レディース(なでしこ/千葉)
監督・選手コメント
浜田遥 選手(ベガルタ仙台レディース/宮城)
早い時間に先制したくて攻め急ぎましたが、1点が入ってからは落ち着きました。個人的には久しぶりの関西での試合ということもあって、緊張して走り過ぎてしまいました。皆がそれに気づいて「焦るな」と言ってくれましたが、特に前半は硬くなっていました。(ハットトリック達成については)チームメイトが良いボールを送ってくれ、私は合わせるだけでよかったので感謝しています。(今後は)相手がどこであろうと、自分たちのサッカーをしたら勝てるメンバーがそろっていると思いますし、この先も頑張りたいです。
福山かおり 監督(アンジュヴィオレ広島/広島)
私たちは来年、なでしこリーグ2部でプレーするため、その上(1部)と自分たちの両方のレベルを知りつつ、どれくらいチャレンジできるだろうと思っていました。足元の技術はベガルタが上なので、私たちは耐えて守りながらも、速攻でチャンスにつなげるプランを立てていました。中盤でどちらがボールを拾えるかが鍵でしたが、相手のボランチ2人は運動量が多く、嫌なところに顔を出して仕事をするので、やはり質が違うと感じました。ただ、手応えも得ましたし、今大会で感じたものを忘れないようにしたいと思います。
阪口夢穂 選手(日テレ・ベレーザ/東京)
ハーフタイムに「ゴール前では貪欲に得点を狙っていこう」と話し合った結果、後半だけで7得点も奪うことができて良かったです。前線からの守備もある程度、機能しました。今後につながると思います。勝点1差で優勝を逃したリーグ戦の借りを返す場初は、ここ(皇后杯)しかありません。昨年は、準々決勝でアルビレックス新潟レディースに仙台で負けました。次の試合は、そのときと同じ場所、時間、カードです。リーグ戦はもちろん、前回大会での借りもあるので頑張りたいと思います。お正月までお休みはいりません!
西川早弓 選手(愛媛FCレディース/愛媛)
前半は失点を抑えて、自分たちのサッカーを90分間続けたかったのですが、個のレベルが違いました。ワンタッチパスなどで相手のプレスをかわす力があれば展開も変わったはずですが、まだまだだと思いました。それでも、0-2から逆転した2回戦など、大会を通じて全員で諦めずに頑張れば結果はついてくるという経験ができました。パスやアプローチのスピードを上げて、なでしこリーグに昇格するだけではなく、そこで戦う力をつけることが一番の目標です。昇格を見据えて、基本的なところからやり直そうと思います。
第36回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
2014年11月29日(土)~2015年1月1日(木・祝)
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