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JFAハウスでBLS講習会を実施
2015年02月18日
2月7日(土)、JFAハウスにてBLS講習会を行いました。これは、特定非営利活動法人 日本ライフセービング協会(JLA)の全面的な協力のもと、毎年JFAのトレーナーおよび事務局スタッフを対象に開催しています。
「BLS」とは「Basic Life Support=一次救命処置」のこと。サッカーのフィールドでも心臓疾患による不慮の事故は後を断ちませんが、一秒でも早く処置を施すことによって、助かる命を確実に増やすことができます。試合や練習において処置を施すことになる現場のトレーナーやスタッフから、今年は過去最高の25名が受講。JLA入谷拓哉理事長の開会の挨拶を皮切りに、CPR(心肺蘇生法)やAEDの使用方法を実地で学び、JLAスーパーバイザーの小峯力氏(中央大教授)から命の尊さについてのお話を伺った後、受講者全員が無事ライセンスを取得しました。
講師コメント
日本ライフセービング協会 指導員一同
~大切な人のいのちを見つめ、行動してみる~
日本ライフセービング協会の実施するBLS講習会は、日本蘇生協議会(Japan Resuscitation Council:JRC)と日本救急医療財団による「JRC蘇生ガイドライン2010」に準拠した「救急蘇生法の指針」に基づいて、救急隊・医師へと引き継ぐまでの数分間の視点(バイスタンダー)をもって学科、実技講習を展開しています。
日常生活で発生しうる病気やケガ、不慮の事故、自然災害など何らかのアクシデントで人が倒れた際の対処法を標準プログラムとしながらも、今回のようにプロスポーツの現場で活躍される皆様を対象とした講習会も積極的に実施しています。今回参加していただいた皆様からは、トップアスリートの命をしっかりと見つめ、本人や家族だけではなく、チームスタッフ、そして何よりも多くのサポーターの命を守っていくという強い気持ちを感じました。また、気持ちだけではなく、救命のための実践的な技術練習にも熱心に取り組まれていました。
“知っている”から“実践できる”へ。質の高い心肺蘇生とAEDの取り扱いを習得された皆様が、日本のスポーツ界の「救命の連鎖」を途切らすことなく、より広く、より確実につなげていただけることを心より期待しております。
受講生コメント
中野江利子 なでしこJAPANトレーナー
今回の講習会では、日本ライフセービング協会の指導員の先生からBLSの的確な知識と技術をその根拠を含めて学び、何度も何度も反復練習を行いました。そして小峯力先生からは、衝撃的な映像と共に命を繋ぐという事の熱いメッセージを伝えていただきました。私は、年に一度はこういった講習会に参加していますが、毎回自分の技術の未熟さや心の準備不足を感じさせられています。BLSはスポーツの現場だけでなく日常生活の中でもその技術を使う日が来るか分からない技術ではありますが、生と死に直結する技術です。特に今回はトレーナーとしてだけではなく、一人の人間として、日々ブラッシュアップしていかなければならないという事を改めて強く感じました。そして今後は一人でも多くの命が救えるよう、BLSの普及活動にも取り組んでいきたいと思っています。
兵藤俊秀 JFA審判部
今回受講した心肺蘇生方法とAEDの使用方法については、8年前に消防署で行っている講習を受けたことがあったので、過去に習ったことを思い出しながら受講させていただきました。ただ8年もたっていることもあって、その時に習った心肺蘇生の手順と少し変わっていたり、また初めて聞く内容もありとても有意義な講義になりました。
講師の先生も言われていた通り、さまざまな活動中に心肺蘇生やAEDを使う場面に遭遇しないことが一番いいのですが、万が一、そのような場面に遭遇した時に、心肺蘇生方法やAEDの使い方を知っていることで助けることができると思うので、今後もこのような機会があった時には積極的に受講したいと思います。