7月25日（土）に第20回全日本女子ユース（U-15）サッカー選手権大会が大阪・J-GREEN堺で開幕します。これまで、多くのなでしこジャパン（日本女子代表）経験者を輩出してきた本大会。ここでは、中学時代に異なるチームで競い合い、現在は日テレ・ベレーザで奮闘する3選手が登場、大会の思い出などを話しました。

取材協力○東京ヴェルディ1969フットボールクラブ株式会社

選手インタビュー

有吉佐織 選手
岩清水梓 選手
上辻佑実 選手
（いずれも現日テレ・ベレーザ）

――全日本女子ユース（U-15）サッカー選手権大会の思い出を教えてください。

岩清水　日テレ・メニーナのDFとして第6回大会に出場しました。1年目はチームで出番を得られず、2年目はケガに苦しんでいた中、メニーナの3年目で初めて経験した全国大会でした。自分自身、初の全国大会で優勝することができて自信が深まり、サッカー人生の分岐点になったと思っています。鹿児島県選抜との決勝で、有吉選手とマッチアップしたこともよく覚えています。

有吉　私もその決勝戦は覚えているけれど、鹿児島はほとんどボールを持たせてもらえなかったから、自分がどんなプレーをしたかは覚えてません（笑）。当時はFWを務めていて、翌年の第7回大会では10番を背負って優勝しました。

上辻　私は第7回大会に大阪府選抜のメンバーとして出場し、チームは決勝で延長戦の末、鹿児島県選抜に敗れました（2-3）。当時はVゴール方式（※どちらかのチームが先に得点した時点で試合終了）が採用されていました。私たちは前半のうちに2点取られて、後半に2点を奪い返して追い付いたのに、延長後半に1点を取られて力尽きました。

有吉　でも、私は（上辻）佑実に入れられたゴールをよく覚えている。（阪口）夢穂（日テレ・ベレーザ）がドリブルで何人も抜いてから佑実にラストパスを送って…。

上辻　私は押し込んだだけ（笑）。

有吉　決勝の前、監督から夢穂と佑実のラインに注意するようにと言われていたけれど、まんまとやられた。私は2点に絡んだけれど（1得点1アシスト）、相手に崩されたシーンしか覚えていません。

――3人にとって、全日本女子ユース（U-15）サッカー選手権大会はどのような位置付けでしたか。

岩清水　女子の全国大会が少なかったので、力試しができる貴重な場所でした。個人的にこの大会に出場していなかったら、メニーナからベレーザに昇格できていたか分からないですし、その意味でもとても重要な大会でした。

有吉　正直、中学生のときは「大きい大会」くらいの認識で、あまり深く考えていませんでした。ただ、チームはこの大会で優勝することを目標にしていたと思うし、部活にありがちな、「ザ・体育会系」のスタンスで頑張っていました。大阪府選抜は少し違ったよね？

上辻　もともと顔見知りの選手が多くて、大阪出身がたくさんいたことも手伝って、常に笑顔の、明るいチームだったと思う。決勝の延長後半に失点したときは落ち込んだけど。

有吉　でも、優勝した私たちがうれし泣きする横で、大阪の選手はみんなあっけらかんとしていた（笑）。試合後には両チームの選手全員で写真を撮って…。そのときの写真はいまでも大事に持っています。

――今大会に出場する選手たちにメッセージをお願いします。

岩清水　いまは何となく時間が過ぎていくかもしれません。でも、あとで振り返ったときに、自分のサッカー人生にとって、良い発見があったと気付く大会になると思います。地方のチームがサッカーの盛んな地域のチームと対戦できる貴重な場ですし、同年代の選手たちと力の差を測る絶好のチャンスでもあるので、いろいろなことを吸収してください。

有吉　当時、鹿児島の中学生だった私にとって、この大会は年代別代表に選ばれるような選手たちと対戦し、高いレベルを肌で感じられる数少ない場所でした。今回、選手たちが有意義な時間を送れるように願っていますし、そのためにも「同年代には絶対に負けない」という強い気持ちで大会に臨んでほしいです。

上辻　クラブのジュニアユースや部活など、それぞれ境遇は異なると思いますが、自分が置かれた環境で目いっぱいサッカーを楽しんでほしいです。私は中学時代、楽しくサッカーがしたかったので、技術を伸ばせばもっと楽しめると思い、練習後は納得するまでキックの練習をしていました。今大会に出場する選手たちにも、自分が楽しいと思うことを磨いて、のびのびプレーしてもらいたいです。

第20回全日本女子ユース（U-15）サッカー選手権大会

2015年7月25日(土)〜7月31日(金)
大阪/J-GREEN堺
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